たからもの
お気に入りの音楽をかけて街を歩く。
あたりはもうすっかり暗くて冷たい空気が手にしみる。
もう師走だからかな
ひとりでいると一年を思い出す。
一年だけではない。
一緒になって過去のことが次から次へと走馬灯のように蘇る。
後悔という感情は無いものの
悲しみや虚無感などのネガティブな感情と
ぬくもりや生きる歓びというポジティブな感情が
ぽつり、またぽつりと浮かび上がってくる。
まるで冬の夜空を照らすイルミネーションみたいにカラフルに。
いろんな色といろんな音が混ざり合って
全部、ぜんぶ抱きしめたくなる。
冬ってあったかいよね。
だから、だいすき。