『我が子』【ショートストーリー】
血が昇る
ぐわぁっと昇る
腹の底が つめたい
わなわなと振るう唇と
内側を噛む むき出しの歯
それはほんの一瞬で通り抜けていく電撃のようで
それでいて鮮明で何度も繰り返すトラウマのようで
眼球の裏で見た景色をやり過ごし
ゆっくりと瞬き 風が吹く
そこにいるのは愛しい子
燃えるような子
愛しい子
この時間は戻らないし
永遠でもない
さぁ 帰ろう
ゆっくりでいい
急がなくていい
完璧じゃなくていいし
正解もない
血が昇る
ぐわぁっと昇る
腹の底が つめたい
わなわなと振るう唇と
内側を噛む むき出しの歯
それはほんの一瞬で通り抜けていく電撃のようで
それでいて鮮明で何度も繰り返すトラウマのようで
眼球の裏で見た景色をやり過ごし
ゆっくりと瞬き 風が吹く
そこにいるのは愛しい子
燃えるような子
愛しい子
この時間は戻らないし
永遠でもない
さぁ 帰ろう
ゆっくりでいい
急がなくていい
完璧じゃなくていいし
正解もない