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「無意識」を脱ぎ棄てる。お医者さまと話して思ったこと
なぜ女性は自分を責めてしまうのか、女性の働き方でそこがずっと気になっていた。そこで街のかかりつけ医さんにお越し頂きスタエフでお話しを伺った。
彼女は地域の人たちとの繋がりを大切にされていらっしゃる内科医さん。聞けば日頃から内科と心療内科の間のような相談が少なくないとおっしゃる。きっと地域の人に頼りにされていらっしゃるのだろう。もちろんスタエフでも先生のファンは多い。というわたしもその一人。
無意識が人を動かす
その街のかかりつけ医さんは無意識が健康を害することがあると考えていらっしゃる。音声配信でもそのお話をよくされる。それは診療の際に、無意識が人に与える影響が大きいのではないかと思われるようになったからだそうだ。
無意識はそれとは感じていないけれど、掘り下げていくとある思い込みが自分の中にあって、それが原因で一つの行動が止まらなくなり健康を害することに繋がっているのだという。
それを掘り下げていくと、小さい頃に親御さんからいわれてきた言葉や、教育の中で使われた言葉、日本の価値観が出てくる。そんな言葉の中でも、特に頑張らなければいけないという言葉の刷り込みが多いのだという。
すると交感神経が緊張する時間が長くなりすぎ、結果的にいろんな症状が出てくることがあるとおっしゃるのだ。
無意識はつくられる
街のかかりつけ医さんは、この無意識は、ご両親をはじめ家庭の中で繰り返しいわれた言葉が一番大きいと感じられている。
無意識は家庭の中で作り出されると感じていらっしゃるのだ。
毎日接しているのが親。その親の良かれと思って繰り返し口にする言葉が多すぎるというのだ。
それが多すぎる思いに繋がるのだという。
そうはいっても、パターンは人によって違い、そういった繰り返しで障りのある人もいるしない人もいる。
しかもこの無意識には真逆のパターンもあるという。たとえばお金。苦労しなければお金は稼げないと思われている家庭もあれば、お金は人が運んでくるのだから縁や感謝をしなさいという家庭もある。そんな考え方を繰り返し聞いていれば、そういう価値観がそれぞれに刷り込まれる。同じように思えても、家によって繰り返しいわれた言葉は違うというのだ。
これは印象深いお話だと思う。多すぎるそれぞれの言葉。それが家で刷り込まれるというなら、結婚して子育てのはじまった働くママは、自分の中の無意識と夫に刷り込まれた無意識とも対峙することになる。それが同じならいいのだけれど、違うと厄介だ。見えないだけに実に厄介だ。そんなことを思った。
社会にある正しいこと
世界で最も子どもを産まなくなったといわれる韓国。日本だって少子化問題はもう待ったなしだ。この両国に共通するのが儒教。
わたしは30代で異国の地で沢山の韓国女性と知り合い、キリスト教の多い韓国に儒教が浸透しているのに驚いた。親や目上の人を敬い、女性は男性を敬うという教えだ。この考え方ではパワーバランスが崩れることがない。実に政治的だ。これが日本の教育にも使われた時代がある。だから日本でも韓国と同じような発想をする人が今も多い。
今は女性も頑張れといわれる時代だ。街のかかりつけ医さんがおっしゃるように、日本の家庭では頑張らなければいけないという言葉が繰り返し子どもに向けられているという。
けれど韓国にも日本にも、女性は目上の人にも男性にも尽くさなければならないという教えが残っている。出過ぎちゃいけないという言葉が刷り込まれているのだ。
そう、時代は変わっても川の流れのように、家の中では同じ言葉が繰り返し使われている。
だから苦しい女性が多いのだとわたしは思っている。
無意識を脱ぎ捨てる方法
街のかかりつけ医さんは、その無意識を手放す方法があるとおっしゃる。否定するのではなく手放せばいいのだと。
ただ、それをすべて手放せとはおっしゃらない。自分が快適に過ごせるよう、必要な分だけ残して後を手放せばいいとおっしゃるのだ(ここではその方法には触れていません。ご興味のある方は街のかかりつけ医さんの下のURLを参照ください)。
なぜなら一度に全て手放すことは怖いと人は感じるからだという。だからすべて手放すことは出来ないし、その必要もないと。
いいやり方としては、この件についてはあの人は楽に生きているなぁと思われる方を参考にして、その人と同じくらい多すぎる無意識を手放すといいとおっしゃる。
それに加えて、交感神経と副交感神経、つまり自律神経のバランスを取ることも大切で、それから忘れてはならないのが、癒されてゆったりと伸び伸びとリラックスるすることもとても大切だとおっしゃる。ここは少し見過ごししうだけれど、先生は、そんな暮らしのバランスが取れていないと人は苦しくなってしまうとおっしゃる。
おわりに
お話しを聞いていて、人の暮らしで意識の部分が一番大きいとおっしゃったことが印象深かった。
わたしたちは普段目に見えることだけに意識が向く。けれど幼い頃から繰り返し刷り込まれた言葉に病気になるほど捕らわれながら生きている人もいる。
女性も頑張って下さいと言われているこの時代、それでも出過ぎちゃいけないという言葉がわたしたちの暮らしを包み込む。
静かな怒りを感じるとか、失望感を味わうとか、虚無感に悩まされる時、実は内なる自分の声を、無意識の言葉たちが否定しているのかもしれない。それほど親に繰り返し言われた言葉はわたしたちを縛る。
けれど、そこから抜け出す方法もある。もしもあなたが生きることが苦しいのなら、あなたの無意識を疑ってみてほしい。
※街のかかりつけ医さんのスタエフはこちらです。
※最後までお読みいただきありがとうございました。
※スタエフでもお話ししています。