姉が同棲する_12/03(火)
姉が同棲をはじめるらしい。
正確にはすでにはじまっていて、1人で暮らしていた家を引き払うことを決めた。やると決めたら早い。年内に全ての荷物を片付けるらしい。
19時ごろ電話がかかってきた。姉から電話がかかってくるのは年に数回。歳は近いが、友達みたいな仲良しではない。部屋の荷物を片しながら、捨てるものを私にいるかいらないかを聞くための電話だった。結局来週手伝うことになった。
母がまだちゃんと納得していないらしい。何度か会ったことがあるし、2人の関係は応援しているが、色々と不安なんだと思う。母として。姉は母にちゃんと挨拶とか行ってないから不安なのもあると思うと、母の気持ちを考えてはいるようだった。つい、微妙な反応をしてしまった。すると姉は、「あんたは知らないだろうけど、同棲するってなったらちゃんと家に挨拶に行かなきゃいけないもんなんだよ」と言う。姉は今は相手の家に転がり込む形だから、ちゃんと2人の家に引っ越す前に挨拶しに行くつもりらしい。その矛盾は置いておいて。
知ってるよ?そういう社会の?常識?みたいな?きまりみたいな?ものがあることくらいは知っている。でもそうじゃなくて...。うーん。面倒になって、まあいいやと流してしまった。
私が言いたかったのは、そういう形みたいなのは大切だと思う。最近になってそう思えるようになってきた。ただ、その形が何のためにあって、その意味を理解して、そしてそれを行う者がその意思を持って、つまり、中身を伴って行うべきだと思うんだ。
そういえば、前にも同じような気持ちになったことがある。
大学生で、アルバイトも始めて、社会に少しずつ足を踏み入れたときのこと。家で家族に理不尽な上司の指示に文句を言っていた。ひと足先に社会人になった姉が、社会ではそんな理不尽なことはあたりまえに沢山ある、と。そんなことでいちいち文句を言っていたら、社会でやっていけないぞと!
そうじゃない。いや、確かに、「社会」に出ればやなこと沢山あるし、理不尽だし、給料も見合わないし。そうだと思う。でも違う。理不尽なことを、理不尽だという段階を踏まずに、やり過ごすのは違う。理不尽であることを認めろ。理不尽だと言いながら、やるんだ。時には戦え。
理不尽だという気持ちに蓋をすれば、その時は楽になれる。でも、その気持ちに蓋をし続ければ、そう思える感覚すら無くなってくる。泣くのを我慢し続けたら、本当に泣きたい時に泣けなくなるように。
ひとつめと違う話のような気もするんだけど、姉がたまーに押し付けるあなたは社会を知らないムーブに反抗してみた。
でも姉は悪いやつじゃない。尊敬するところもある。そもそもよく知らないから、何とも言えないかもしれない。