建設業経理士1級の話

2022年5月(受験は2022年3月)に建設業経理士1級を取得しました。
2020年9月に2級に合格して、2021年9月に1級の2科目を受けて、2022年3月に残りの1科目を受けてだったので、1級だけで約1年間勉強していました。改めて考えるとこの為に1年ってとても非効率で、時間の無駄な気がするけど、3科目同時受験の一発合格を狙う勇気が私にはなかった。

1級を受験するとなった時に、どう勉強しようかなと考え、ネットを検索してみたんですが、アフィくさいサイトしか見つからなかったのが気に食わなかったので、自分でnote書いてみるかって思ったのが今回のnoteのキッカケ。あと、もともとスペック高い人(建設業経理士1級より難しい資格を既に持っていたり)が多かった気がして、そんな人の体験談なんか参考になるかと思って。
こんな辺鄙なnoteなので、ろくに検索結果にも引っかからないだろうし、誰かの役に立つとは思えないけど、万が一noteで探している人がいて、その人の目に止まればいいな~程度の気持ちで書きます。

簡単に私のスペック

・偏差値やばい高卒30代
・一般事務(10年ほど)→経理職(3年ちょい)
・経理の基礎はソフトウェアの会社で学ぶ
・建設業界の経理は1年ほどで一人経理で原価計算とかやってました
・日商簿記2級取得済

転職を5回(当時は4回)もやっている社会不適合者です。

使用テキスト

使用したテキストは、ネットスクール建設業経理事務士1級出題パターンと解き方

建設業経理士1級を勉強するまで、私はTACスッキリわかるシリーズしか買った事がありませんでした。日商簿記2級もスッキリわかるシリーズを使用しました。では、なぜ1級はネットスクールを選んだのか。
TACは、テキストと問題集が分かれているのが嫌だった。
1級って3科目受けないといけなくて、私は全部同時はしなかったけど1回目は2科目受けたんですよ。そうなると、テキストと問題集で4冊購入して、カフェで勉強したいなと思ったら4冊もしくは2冊持ち歩かないといけなくなるのが億劫だなと考えた時に、ネットスクールに軍配が上がりました。
タブレットの電子書籍で、全部済ませるって人はTACでもいいかもしれない。まあ、でもTACの場合、問題集だけじゃなくて過去問も別になるからな…。流石に過去問をタブレットやるの?って気はする(※私が古い人間なだけなのかも)
逆に、ネットスクールがA4サイズと言えど、テキスト+問題集+過去問を全部1冊にまとめてるのが凄いのかもしれない。
正直、どっちの方が理解しやすいとか、分かりやすいとか、そういうのは分からない。なんなら、多分どっちもテキスト読むだけで理解できるなんて事はないだろうし。自分の勉強スタイルや、費用、利便性を考慮して選べばいいと思います。
まあ、ネットスクールを選んだ理由は他にもあります。詳しくは次。

学校選び

さすがに完全独学する自信がなかったので、資格学校を使用しました。それが、ネットスクール直前対策コース

リンクは原価計算になってますが、3科目ともこれを受けました。
私はネットスクールの回し者ではありません。日商簿記2級では、TACの似たような直前対策コースを受講しましたので、むしろそれまではTAC人間でした。
では、ネットスクールを理由はなにか。
問1の小論文対策のためです。
これだけ。大学も行っていない、仕事でも別にまともな議事録を取ったりもしてこなかった私にとって、小論文ってちょっとハードルが高く感じて、1級を目指すと考えた時から(小論文をどう対策するかだな~)と漠然と考えていました。日常的に小説読むし、二次創作でたまに小説は書いてたけど、小論文とは違うから。
ネットスクールには、理論添削があるんですよね。TACにはない(はず…)
建設業経理士を扱っている学校って少ないにもあって、私はネットスクールとTACしかまともに比較検討しなかったので他の学校だとネットスクールのように理論添削があるところもあるかもしれません。なので、ネットスクールとTACの比較というより、理論添削があるかないかの比較と思って読んでほしいです。
結論、小論文に苦手意識がある人は、理論添削受けた方がいい。
当たり前のこと書いたけど、本当これ大切。
詳しい勉強法は次で話しますが(※大した内容ではない)、自分で勉強する時間は作れるけど、過去問だけじゃ不安かつ小論文自信がないって人は、ネットスクールの直前対策がオススメです。
直前答練3回+とおる模試2回で、計5回小論文の添削を受けられます。
全然解けなかったな…と思った小論文の点数が予想以上に良かったり、逆に、これは結構良い出来では!?って思ったのが2点くらいしか無かったりして、自分の理解度の把握にとても良いです。
微妙な表現の違いについて、「この表現だとこう読めるから、こう言い換えた方がいい」とか結構赤ペンしてくれるので、それが良い。私の場合、1問に3~4箇所くらい赤ペンしてくれてましたね。もちろん、自分が1行くらいしか書けてなかったらコメントの仕様がないので、そんなに赤ペンくれないと思うけど。良い内容だと「これだけ書けているなら大丈夫です」とかもコメントくれますよ。
これは私の超個人的な意見ですが、赤ペンしてもらえるの、めちゃくちゃやる気でます。やっぱりずっと独学だとモチベーションの維持が大変ですが、赤ペンが返ってくる事によって、今教えてもらえてる!ってモチベーションが上がりました。
私の場合、理論添削は一旦紙の解答欄に自筆で書いてから、パソコンに打ち込んで送っていましたが、自筆で書いたのを写真で取って送る形式でも出来ます。たしか水曜日が締め切りで、翌週水曜日以降に返答が来るって感じだった気がします。赤ペンの感じを見るに、あんな風に一人一人の小論文を読んで添削するのは時間がかかる作業だと思いますし、試験直前にやる人の方が多いと思うので、理論添削の申込みは早めに出来るスケジュールを組む事をオススメします。せっかく小論文書いたのに、赤ペンもらえなかったとか洒落になりませんからね。
あとは、ネットスクールは動画をパソコンやスマホで見る事が出来ます。スマホではDLしてオフライン状態で再生する事も可能なので、通勤時間に見る事も可能です。ちょっと独特な声な先生なので、高い声をずっと聞くのが苦手な人は向かないかも…?でも、赤ペンもその先生がしてくださるんですが、良い先生だと思いますよ。ここ数年の原価計算問題についても、苦言を言ってくれているし。
パワポのようなスライドショーを流しながら先生が話して、注釈などをスライドショーに書き込んでくれる形で、画面キャプチャも可能です。画面キャプチャはスマホの画像フォルダに入るので、保存した画面を見るだけならアプリを開く必要はありません。
直前答練コースでは、問1~5までの対策についてと、過去問、直前答練、とおる模試の解説を聞く事が可能です。またまた、小論文苦手な人に向けてですが、問1の対策は、根本的な日本語の構文から教えてくれるので聞く価値ありだと思います。多分、これを聞くか聞かないかだけでも、書き出すハードルが違うと思う。
ちなみに、直前答練ではなく標準コースだと、テキストの流れに沿って講座を聞く事ができます。

思ったより長々書いてしまったけど、まとめ。

・小論文は大学や仕事で慣れているし、自分で勉強できる人⇛完全独学orどこかの学校の直前対策コース
・小論文は自信ないけど、自分で勉強できる⇛ネットスクールの直前答練コース
・そもそも自分で勉強する時間作れるか自信ない、でも一発で絶対合格したい⇛ネットスクールの標準コースがオススメ

最後に私の勉強方法

建設業経理士に関わらず、私はいつも……

テキスト一読(この時全部理解する必要なし)

(だいたいテキストがそういう流れになっているし)項目ごとに練習問題

テキスト終わったらひらすら過去問繰り返す

この流れなんです。
これで、大体計算問題は解けるようになる。もちろん、間違えた箇所の解説は絶対読むこと。じゃないと、永遠に点数上がらんから。私は過去問解いて答え合わせまではリズムよく出来たけど、その後解説読み込むのがダルくて、よく解説読み込むのは次の勉強時間に持ち越しとかなってたけど、多分これもあんまり良くない。でも、次のタイミングになっても読めば何で自分が間違えたのか理解できるから、間を開けても読んでいました。まあ、私と同じように解説読むの嫌いな人は、そんな間をあけてもいいんだって一つの参考にしてください。
でも、このやり方でいくら過去問を繰り返しても、問1の小論文なんて何が正解なのかなんて分からないんですよね。実際ネットスクールの先生も言ってた事ですが、過去問の回答例を見ても、それは完成され過ぎていて見本にならないと言うか……。
なので、今回は過去問を繰り返す時に問1は捨てて、2~5問をひたすらやりました。その中で、問2(財務諸表は問3も)の選択問題が、わりと問1の問題にもなっていたりするので、問2を繰り返す事によって使用する単語や言い回しが何となく頭に残ってくる。多分その頃には、後半の問題にもある程度の自信がついていると思います。
そんな状態を試験一ヶ月前くらいには持ってこれるようにして、一回過去問の問1を解いてみて、直前答練を通しで解いてみて添削申し込む。直前答練の添削が返ってきたら、今度はとおる模試通しで解いて添削を申し込む。ってやり方でやってました。直前答練やとおる模試の問1は必ず初見の分で、添削申込みした方が良いと思います。実際、試験を受ける時には、どの問題も初見なんだから、初見の自分の実力を計ったほうがいいです。

2021年9月に2科目受けた時は2021年1月くらいから勉強を始めて、2022年3月に1科目受けた時は2021年11月くらいから勉強を始めました。
だいたい1科目3ヶ月と考えて、でもやる気がない時もあるだろうから、多めに見繕ったって感じです。
2科目は、原価計算・財務分析です。原価計算を選んだ理由は、過去の合格率だけを見れば原価計算が高めだったこと。財務分析を選んだ理由は、財務諸表より財務分析の方が暗記型だと、どこかのサイトで見たから。
ただ、原価計算については2021年3月頃から問題の系統が過去問とは変わってきていて、しかも計算量が多めになってきているので合格率下がっているんですよね。私の2021年9月の時も、なにこれぇ~?って思って落ちたなぁって思いましたけど、多分前回の合格率も低かった事などから、点数調整入って合格率が25%を超える事態になってましたね…。おかげで私も合格できましたが、あれは25%出る問題じゃなかった。そして2022年3月ではまた下がったのは、9月に調整入れたから3月はやらんぞって事なんだと思います。なので、原価計算を真っ先に受けるべきかは微妙な気もします。願掛けで上期の9月で原価計算受けるのもあり。
財務分析は日商簿記2級には含まれていないところだったので、始めてのことばかりで選択ミスったかなと思いましたが、本当に公式覚えるだけだった。暗記には苦手意識ないので、最終的には一番自信のある科目だったかもしれない。まあでも、資格勉強で単語帳作ったりしたのは、こいつが初めてでした。単語帳+問4+問5コンボで公式覚えたかな。単語帳やってなかったら、過去問やりだした時もっとキツかったかも。でも、単語帳めんどくさい人は問4+問5のコンボでも多分いけます。
最後に、財務諸表でしたが、結果的には財務諸表一つ残して良かったなぁと思いました。財務諸表の小論文が一番苦手だったから。法的なところが多くて苦手でした。原価計算と財務分析は、公式の流れである程度覚えられる気がしたけど、財務諸表は公式とかっていうよりも法律とか、それこそ理論なんですよね。理論添削で最後まで満足な点が取れなかったし、試験本番でも問1に自信がなかったのは、こいつだけ。その分、問2~5は一番自信あったけど。あんまりにも自信がなくて、ネットスクールの予想問題だけじゃ不安で、弥生カレッジのYoutubeも見ました。

どの科目にも関わらず、弥生カレッジさんはYoutubeで直前対策動画を出してくれているので、見た方がいいと思います。実際、私は原価計算と財務分析の時も見ました。
本番の試験では、ネットスクールと弥生カレッジの予想半々って感覚だったので、見て損はないと思います。
財務諸表の小論文を少しでも書けたのは、弥生カレッジのおかげだと思う。微妙にズレてたんですけどねぇ……でも、おかげで捻りだせはした。

ちなみに、こちらの講師の先生もなかなか癖が強いです。ゴロ合わせ考えるのが好きなのかな?親父ギャグっぽいのを、ちょこーーーーっと挟んできます。まあ、気にはならない程度だと思うけど。

最後に

問1は絶対に書け。捻り出せ。さすれば(合格が)与えられん。

上でもちょっと書きましたが、原価計算については問3・問4が絶望的で諦めていました。でも、点数調整が入って合格になりました。これは多分、問1を書いていたからだと思います。書いていなかったら、絶対落ちていた。だから問1は絶対に書けるようになった方がいい。
経理だけど実は計算や公式苦手って人や、一発で合格したいって人は、問1でその苦手や目標を達成できる可能性があります。
一発逆転のチャンスなんです。捨てないでほしいです。
それでは、もし貴方が建設業経理士1級を勉強しようかなって思っている人でしたら、このnoteが少しでも役に立てば幸いです。

そしてネットスクールさん、お世話になりました。
こんな辺鄙なnoteで申し訳ありませんが、お礼を申し上げます。
ありがとうございました。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?