Teenager Forever 2024年2月
数日前、バイト先で生徒が「2月がようやく終わる〜」と言った。もう2月も終わりなのかと思いながら「3月に何か楽しみでもあるの?」と聞いたら「いや。寒いから」とだけ返ってきた。別に月が変わったからといって季節や気候がガラッと変わるわけではないってことは本人も分かっていると思うけど、まあ気分の問題なんだろうな。
そんなこんなで、もう2月が終わってしまうことに気がついた私は慌てて筆を取っている次第である。なんか早いな〜と思ったけれど、そういや2月って他の月よりも短いんだった。
歳を取ると時間の流れがどんどん早く感じるようになるらしいよ、と誰かが言っていたことを思い出す。けれどやっぱり、2月がほんの数日短いからってことにしておいてほしい。
.
.
.
2月というと、私は2月生まれなので、他の人よりも少しだけ2月への思い入れは強い、と思う。
2月のはじめに、私は19歳になった。誕生日って昔は無条件にゲームなどを買ってもらえる神イベントだった。今はもうゲームを買ってもらえることはないわけだけど、そんな昔の名残で、私は今でも誕生日が好きだ。
19歳になってから今日まで年齢を聞かれる機会が何回かあったけれど、ずっと18歳ですと答えていて、歳を重ねた自覚がまるでない。というか私って19歳なんだ。ヤバ。19歳ってよくラストティーンとか言われるけど、10代のうちにしかできないことってなんだろう、と真剣に考える。けれど、来年20歳になる時も今と同じように大学生でいると思うし、特にできなくなることがあるなんて想像もつかなかった。
結局、19歳のうちにやっておかなければならないことは特にないという結論に落ち着いた。だけど、たぶん20代になってから、もう戻って来ないティーンエイジャーという、謎の輝きを放っている期間に思いを馳せる時が来るということは何となくわかっている。物理的にできないことがあるわけじゃなくて、10代というブランドに意味があるのだ。できることはどんどん増えていくはずなのに、なぜか過去に戻りたくなる。人間ってつくづく興味深い生き物だ。
ところで、私は19歳になったこの2月、幼い頃の夢を1つ叶えた。
家から歩いてすぐのスーパーでレジ打ちの仕事を始めた。春休みが暇すぎてシフトを入れまくっているので早々に慣れてきたけれど、商品をカゴに詰めるのが難しい。あれは明らかにテトリスよりも難しいと思うけれど、私はテトリス感覚で楽しむことにしている。
朝の客も疎らなスーパーでテトリスに苦戦しながら、ふと幼稚園の頃の将来の夢が「レジの人」だったことを思い出す。プリキュアとかアイドルとか、もうちょっとなんか、幼子らしい可愛い夢を持てよ、とか思わないでもない。でも幼い頃の私はボタンを押すのがとにかく好きで、ボタンしかついていないレジは私にとって夢のような機械であったと言える。母の買い物に付き添っていた頃、新しく駅前に出来たスーパーにセルフレジがあることを知ってそちらに行こうとせがんだりもした。そう考えると年相応の、至極可愛らしい夢である。
バイトに応募した時の私はそのことを覚えていなくて、志望理由を聞かれた時も「家から近いからです」とバカ正直に答えた。「小さい時からレジ打ちやってみたかったんです」と答えておいたら良かったかな。それとも、たかがレジ打ちのバイトの面接で「小さい時からの夢だった」なんて言ったら笑われるだろうか。
ちなみに、今でもボタンを押すのは楽しい。バスに乗ったときも、目的地がアナウンスされたらいち早く「とまります」ボタンを押せるよう待ち構えている。ガキかよ。
そんな具合で、今月もあくせくと働いていたらあっという間に過ぎてしまった。良いことと言えば良いことなのかもしれないけど、大学生の春休みとしては少し悲しいものがある。旅行に行くとか、夢の国に行くとか、もう少し遊べたら良いものだけれど、残念ながら私は家に引きこもってアニメを見ている方が性に合っている。
でも、旅行には行きたいと常々思っていて、3月中に普通電車だけで遠方まで出向いてみようと画策している。静岡とか愛知とか。大阪くらいまで行ってみてもいい。
そのために私は次のシフト提出の際、少なくとも三連休を取ることを決めている。この三連休を家でダラダラすることに費やしてしまうことも十分にあり得るけれど、そこは先に電車のチケットを取るなりしてどうにか防ぎたい。今の私には、刺激が必要なのである。
本当は、春休み中に教習所に通いたかった。なぜ過去形になっているかというと、春休み中に通い始められればいい、というものではないから。正確には春休み中に卒業したかった。けれどそれももう難しいだろうと思う。生憎私はバイトで忙しい。
実際何度も教習所に入校手続きをしに出かけようとしたのだけれど、雨が降ってるだとか、コンタクトを切らしただとか、銀行が閉まってるだとかいろんな理由をつけて、挙句の果てには寒いから、なんて言って教習所に行かないでいるうちに2月が終わろうとしているというのだから末恐ろしい。私が学生のうちに免許を取れるのかというのがかなり深刻な問題になりつつある。良くない。
なんか先月も似たようなこと書いたな。己の学ばないところにはつくづく呆れ返るばかりだ。でも、今までなら暇にしていた時間の2/3くらいは労働に使うようになったし、そのおかげで疲れた状態で眠りにつけるようにもなった。から、そこは自分で自分を褒めたいなと思う。自分を甘やかしてあげられるのは自分だけであるから。
今回はこの辺で。
次にこれを書く時は桜が咲いていますように。
ではまた。
2024年2月29日