「酔生夢死」
「酔生夢死」
誰がこのような事を言ったか知らぬが、このような洒落にもならぬ言葉に共感し、愛用する人物が多い。
人生は儚い夢であり、空しい、ゆえに夢の中で酔って生き、死ぬ。
よく言われる「死ねば終わり」が人生考察の基点となっている。これを深読みせよといっても底が浅すぎる。
いろは歌にある「浅き夢見し酔ひもせず」という自覚が完全に欠如している。
無論、多くの人物は「人それぞれの解釈があっていいんじゃないの」で片づけるであろう。
有名な「胡蝶之夢」の浅薄な考察である。これでは世も自然界も乱れて当然である。
と、このような内容の文章を書けば傲慢不遜な輩と見做される。
今日に於いては「死生観」という概念は既に死語と化しつつある。