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【本記事は無料で読めます】奥田@有料版vol.423:損保カルテル問題について

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<2023/08/23配信>

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奥田雅也の
「無料メルマガでは書けない法人保険営業ネタ」
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奥田@有料版vol.423:損保カルテル問題について
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いつもお世話になります。
奥田です。

Vol.420にて
「BM社問題が保険業界に与える影響と今後の予想」
を書きました。

この内容についてまぐまぐさんの運営サイト
「MONEY VOICE」で記事にとりあげて
頂いたおかげで、それなりに反響がありました(笑)

〇マネーボイス
なぜビッグモーターと損保ジャパンは癒着したか?
保険営業のプロが指摘する
構造的な“矛盾”と保険業界全体への余波=奥田雅也

特に損保OB社員からの反響が大きく、
「よくぞ書いてくれた」と
好意的な反響がほとんどでした。

その中で、
例の「損保カルテル問題」についても
ぜひ機会があれば書いて欲しい
というリクエスト?も何人から頂きました(笑)

ただ、この「損保カルテル問題」は
BM社問題ほど簡単ではなく、
問題は非常に根深いと思っています。

私個人としては、
「損保カルテル問題」は
損保側だけの問題ではなく
契約者・取扱代理店にも
問題があると考えています。

まず契約者側の問題で言えば、
契約者側に自社が抱えるリスクに対して
リスク量を測定して、どの程度のリスクを
損害保険商品に転嫁するのか?を検討する
リスクマネジャーの不在が問題の一因に
あると思います。

契約者側でキチンとコントロールできれば、
保険会社同士が話し合う必要もなく
契約者が主導で各保険会社と交渉をし、
引受保険会社は自社の引受リスクに見合うだけの
保険料を領収すれば済む話です。

従業員が何千名・何万名もいる大企業であれば、
自社のリスクマネジメントのために
リスクマネジメントの専任担当者を置いても
十分コスト負担は可能でしょうし、
本当に必要な保険料だけを負担しつつ、
有事の際の事後対策がキチンと出来れば
費用面でも大きな効果が産み出せると思います。

一つ目の問題は契約者側に
リスクマネジャーが少ない、
または不在だという点が挙げられます。

次に取扱代理店ですが、
契約者側にリスクマネジャーが不在であれば
介在する保険代理店がその役割を担うことで
企業側に対して適切な保険設計&保険提案を
行うことが可能です。

代理店側の問題としては、
適切な保険設計&保険提案が行えるだけの
能力が果たして本当にあったのか?
という点です。

代理店側に適切な保険設計や提案が出来る
能力があれば、各保険会社との折衝は
代理店が窓口となって行うので
各保険会社同士で調整する必要はありません。

ただ大企業の契約については、多くの場合、
グループ内にある代理店が取扱を行っており、
保険代理店手数料はグループ内代理店が
受取る形になっています。

ということは、
大企業が支払う保険料が少なくなれば、
グループ代理店が受取る手数料も少なくなり、
支払う保険料が多くなればその分、
グループ代理店が受取る手数料も多くなります。

この仕組みの中で契約者・代理店側に
適切な保険契約で適切な保険料負担が
行われていたかどうか?は多少疑問が
残るところです。

保険契約の取扱をする代理店として
適切な媒介をした結果として
手数料収入を受取るというのが
保険代理店としての正しい立ち位置だと思います。

そしてさらなる問題点としては、
企業代理店側に適切な保険設計が出来る
人材が不足しているために、
保険会社からの出向社員を
受け入れているケースがあるという点です。

企業グループ代理店に各保険会社から
出向してきた社員が机を並べて仕事をしていれば、
いろいろなコミュニケーションが発生することは
容易に想像ができます。

これ以上は想像の世界なので
省略します・・・

これらの点を踏まえますと、
企業契約の取扱をしてきた代理店側に
問題がなかったとは言い切れないのでは?
と思います。

そして最後の問題点は、
契約者またはグループ代理店から
保険会社への営業攻勢です。

すべての大企業とは言いませんが、
一部の企業では保険会社に対して
自社グループが扱っている
商材の販売協力への要請が
かなり強いとも聞いています、

自動車だけでなく、リゾート会員権や
高級ブランド品などの販売協力を
保険会社へ要請している
契約者企業や企業代理店があり、
保険会社側の現場では
かなり疲弊している実態もあるとか・・・

「カルテル」という行為自体は
独占禁止法で禁止されている行為ですから、
実際に行われていたのであれば、
それなりの処分が行われるのは当然です。

ですが、巷で報道されている様な
保険会社だけが悪者になっている風潮に
私は違和感を感じます・・・

果たして本当に契約者・取扱代理店には
責任はないのか?

保険業界に身を置く立場としては、
そこまで踏み込んで実態調査を
して頂きたいと願います。

なお最後に本稿は、
あくまでも奥田個人の意見であり、
所属会社や所属団体の意見ではないことを
付け加えておきます。

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編┃集┃後┃記┃
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BM社の問題は自動車業界と損保業界が
抱えている構造的な問題をBM社が悪用した
個社の問題だと思います。

それに対して今回取り上げました
「損保カルテル」はかなり根深い問題だと
思います。

損保業界はこれだけでなく、
例の手数料ポイント問題もあり、
なかなか落ち着かない状況が続いてますね・・・

損保の取り扱いを止めた私にとっては
対岸の火事ですが、
保険業界に身を置く一人として
興味深く推移を見守っていきます。

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配信責任者
株式会社サンライズコーポレーション
メールマガジン配信事務局 奥田

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奥田雅也
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