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奥田@有料版vol.147: 全損定期の違和感【本記事は無料で読めます】

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<2018/05/02配信>

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奥田雅也の
「無料メルマガでは書けない法人保険営業ネタ」
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奥田@有料版vol.147: 全損定期の違和感
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いつもお世話になります。
奥田です。


ご存じの通り、
日本生命が口火を切った当初は
災害保障を重視した全損タイプの
保険商品を幾つかの保険会社で
後追いで発売を開始しております。


この商品自体は、
特定ニーズに当てはまりますと
威力を発揮するので、
私も何件か販売させて頂いております。


でも保険業界で
仕事をしてきた人間にとって
この商品は違和感満載です(笑)


なぜなら肝心の死亡保障は
当初の第一保険期間中は、
事故等の災害であれば保険金額の
満額が支払われますが、
病気死亡であれば、
払込保険料相当額か
責任準備金相当額しか支払われない
仕組みになっている点です。


生命保険会社が販売する商品で
病気死亡が満額保障されないのは
違和感満載ですよね・・・・


ところでこの商品、
ちょっと考えてみますと、
当初の第一保険期間について
保険会社は
災害保障しか引受をしておらず、
病気死亡はリスクの
引受をしておりません。


そして一定期間の第一保険期間経過後は、
すべての死亡リスクを満額で引き受ける
保険設計になっています。


という事は、第一保険期間経過後は
年齢も重ねているために、
普通に考えれば死亡リスクは高まります。


そのために、
相当高額な危険保険料を前払させて、
なおかつ第一保険期間中は
病気死亡を引き受けない事により
危険保険料の充当を極力減らす仕組みに
している事で、全額損金計上が出来る
保険期間であっても十分な返戻率が
確保できる仕組みになっています。


しかも高齢者になればなるほど、
将来の危険保険料が高くなるために
前払効果により返戻率が上がるという
ある意味では「夢の様な商品」に
仕上がっています。


この商品特性を活かして?
某保険会社から嘘のような話を
聞かされました。


それは体況上に問題がある
被保険者をこのタイプの保険で
引き受ける際の「特別条件」です。


第一保険期間が災害保障ですから、
保険金削減という条件はありません。


あるのは割増保険料で、
いわゆる特Pです。


この契約に特Pが付くと
どうなるか・・・・


上記でこの商品のロジックを
説明しました通り、
将来の相当高額な危険保険料の
前払効果で返戻率を確保している
仕組みである以上、
特Pが付くという事は、
相当返戻率が上がる仕組みになっています。


実際に某生命保険会社にて
試算結果を見せて頂きましたところ、
55歳男性で通常保険料の2倍の
特Pがついた試算では、
単純返戻率は81.6%(配当なし)が
97.4%(配当なし)にまで
跳ね上がっていました(驚)


全損で97.4%の返戻率とは、
夢の様な悪夢の様な
複雑な心境になります・・・・


そのためにこの保険会社では、
過去の診査情報を集めて、
法人経営者がいれば
そこに特Pが付く事で
高返戻率が確保出来ますという
案内を開始しているそうです・・・


確かに保険に加入出来ない経営者が
保険に加入出来て、
なおかつ繰延効果が高いとなれば
反応は良いでしょうね。


でも保険を扱う人間として
何か違和感を感じませんか?


ちなみにこの保険会社の
支社長は私に対して、
「循環器系の既往症が
高返戻率の狙い目ですよ」
と得意げに話されていました(苦笑)


なお、私が扱える別の保険会社に
特Pの規定を確認すると
確かに規定上は、
特Pの適用をするとあり、
実際の返戻率を聞いてみると、
既往症によって変わるが
多少の返戻率上昇効果はあるものの
前述の保険会社ほどの特Pによる
高返戻率は期待できないとの事。


まぁ、これが普通ですよね・・・

しかもこの商品、
保全の取扱についても
多少難があり、
本当に課税繰延で
ピーク前後に解約という
使い道しかないのも
違和感がありますね・・・・


せめて第一保険期間中に
他保険へ変換が出来る
機能があれば、
保障として活用する道も
開けると思うのですが・・・


予定利率引き下げにより
円建て商品が売れずに苦戦している
保険会社各社にとっては
全損商品は売れやすい商品として
開発しているのでしょうね・・・


そしてその全損商品を
「どこの保険会社が出した」
と一喜一憂している
保険業界を見ていると
これにも違和感を感じますよね・・・


相次ぐ全損商品の投入をみていると
保険会社が募集人と経営者を
バカにしている様に感じるのは
私の僻みでしょうか(笑)


/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/
編┃集┃後┃記┃
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こんな事を書いていたら、
某社が外貨建ての全損定期を
発売するとの情報が
入ってきました(笑)

支社長が自ら私に商品説明を
したいとの事で、
連休明けに来られる事になりました。

平成も終わろうとしている現在でも、
プロダクトアウトで
ビジネスを展開している保険会社に
未来はないと思いますし、
プロダクトアウトで販売している
保険営業は淘汰されますよ・・・

もうちょっと経営者の事、
経営の事を真剣に考えて
保険を考えませんか?

一時期は保険業界のために
何か少しでも役に立てれば
なんて生意気な事を考えていましたが、
ここまで馬鹿にされると
もうどーでも良いですよね。
なんか馬鹿らしくなってきました。


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配信責任者
株式会社サンライズコーポレーション
メールマガジン配信事務局 奥田

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奥田雅也
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