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まーくんは生きるんだもん 7
■ 2022年8月 やっとMRI、そして余命宣告
8月2日
まーくんは、びっくりするぐらい元気になってきた。
よく食べ、しっかり歩き、ぐっすり眠る。
専門病院の先生から「手術をしなくともMRIは受けた方がいいですよ」とアドバイスをいただいていたし、私も本当にそうだと思ったので、今度は直接専門病院に連絡し予約を取らせていただく(次回MRIを撮るなら直接予約を取ってねと、かかりつけ医さんに言われてもいた)。
予定日は8月8日になった。
8月3日、8月7日
かかりつけ医へ。
MRIの予定日を伝え、薬(プレドニン)をもらったり、左耳の内側が真っ黒になっていたので診ていただいたり。耳の方はダニでも細菌でもないので様子見でよいでしょう。
体重はやや増えていて4.18キロ(8月7日)。
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8月8日
MRI撮影のため前日夜10時からご飯を抜く。お水はOK。
まーくんは朝起きたときから「ご飯〜、ご飯食わせろ」とぶーぶー文句。
ごめんごめんと謝りつつ、専門病院へ。
当日の流れはこんな感じだった。
1 9時半少し前に病院到着
診察室では承諾書を渡され、撮影手順などを丁寧に説明してもらった。
A4の表裏いっぱいに文章が詰まっていた承諾書の内容を簡単に紹介。
(病状)頭蓋内疾患(脳腫瘍)疑い
(処置内容)MRI検査(±脳脊髄液検査)
(本件処置等の合併症)麻酔リスク(死亡)、アレルギー反応
(費用)20万
その他、「重篤な事例」として、緊急性の高い状態になったら治療の転換や救命蘇生を希望するのか、しないのか、の確認もあった(「希望します」に○)。
2 2時間ぐらいかかるとのことで一旦自宅に戻る。
専門病院は車で10分。実はかかりつけ医より近い。
すごくラッキーだなと思う。
3 11時半過ぎ、専門病院より電話。また出向く。
12時半頃、診察室に呼ばれ説明。
正面のモニターにはまーくんのMRI画像が2枚あった。
一目見るなり素人にもこれはまずいと思わせるほど大きな白い模様が脳に広がっていた。
4 先生からの説明に概要。
・ MRIは先日倒れたこともあって鎮静化で行った。
・病名は脳腫瘍、たぶん髄膜腫
かなり大きく、脳に負担がかかっている。
表面にできたものがどんどん脳を押している。
小脳の方にぐっと押し込まれているせいで、ふらつきが出ている。
・根治には手術
放射能は効かないので根治には手術しかない。
ただし、腫瘍が大きく左右の脳にまたがっているため、手術をすると脳の真ん中にある静脈を傷つける恐れがある。つまり手術はかなり難しい。
費用は約100万(入院費除く)。
入院期間は1週間ぐらい。
・リスクは2点
再発の可能性が一つ。
もう一つは、脳へ影響が出て性格が変わったり、ひどい発作を起こすかも。
・投薬は緩和治療となる
抗がん剤はあまり効かない。薬はステロイドを使用。
脳圧を下げる。
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余命宣告
ここまで説明された後、先生から「何か質問は」と問われた。
「あの〜、余命はどれくらいでしょう」
「うーん、1週間とか2週間ではないと思うけど、約1〜2カ月?」
投薬だけでいくと近い将来必ず限界がきます、とも。
そっか……。この脳腫瘍の大きさと位置を見たらそうなるか。
けれど、手術もリスクが高いしな。
命が助かる方が優先とはいえ、知らない人が一人もいない病室に1週間。
それはまーくんにとってどれだけつらいことか。
脳腫瘍の可能性を指摘されたときからいろいろと調べ、手術は先生が自信もって「ほぼ腫瘍を取りきれますよ」と言わないかぎり受けないつもりでいたので、この日は「手術はしません」と答えて帰った。
本当に迷ったんだけどね。
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