35歳流産手術まで②
自分が忘れたくないから記録する。
1回の記録時間を15分とする。
妊娠検査薬を買って、一体どこで検査すればいいんだ。今は母親と2人暮らしだが母親には知らせたくない。そんな35歳だ。
作業場で使っていたコメダ珈琲のトイレをお借りした。何度も説明書を読んだ。読んだけど……。
すぐに陽性のマークが出たが妊娠検査薬になれていない私が陽性に気づくのには時間がかかった。
急いで、箱に直して。お会計をして。車に戻ってパートナーに電話を掛けたが歯医者で電話に出なかった。
何度も掛けたが夜しか繋がらないらしく
オーストラリアに住む友人に電話した。誰かに聞いてもらった。第一声が「おめでとう」に驚いた、そうか「おめでとう」なのか……。安定した仕事が無い私とそのパートナー……不安だらけだった。
まさか、まさか……。
そうか、ネットで情報をかき集め夜になるのを待った。夜になったら愛犬を助手席に乗せてパートナーに話にいく。不安で不安で泣いてしまった。もう35歳なのにまるで17歳で妊娠してしまったような不安さだった。
むしろ、高校生で母になった子の強さに脱帽する。35歳でも不安なのだ。予定外……。避妊をしなかった自分が悪いが、避妊しなくてもどうにかなると思ってた。
パートナーになんて伝えようかと悩んだ末。
出会った頃、何度か書いた手紙を書いた。
次回、内容を公開する。手紙は渡せなかったが思いは全て伝えられた。理解してもらえたかは別として。手紙はずっと持っている。公開した後、捨てよう。それも、これも全て忘れたくない為だけの個人の記録なのだ。
さようなら。ありがとうございました。