自分の身の丈を知るのが大事という話
普段、ASMRを聞いている。ASMRとは、
ASMR(Autonomous Sensory Meridian Response)は、人が聴覚や視覚への刺激によって感じる、心地良い、脳がゾワゾワするといった反応・感覚。
のことで、特殊なマイクを使って録音した様々な音をYouTubeなどで公開してくれている。高校生などが勉強中に聞いて集中力が高まると言った効力があるそうだが、正直、個人的には集中できるような音ではなく、なんとなく疲れた時に癒やされるために聞いている。
様々な人のASMRを聞いているが、今回の登場人物はそのASMRを配信しているある二人の女性の話だ。
一人は日本人のとある女性。控えめに言っても日本人的に美人といえる女性だ。昨年くらいからASMRの配信をはじめ、今年になって一気に人気が高まり、チャンネル登録者数も飛躍的に伸びた。自分は8月くらいから聞き始めたが、毎晩のように聞くようになっていた。その女性は毎日数回に渡って配信をしていたが、突如、引退とまでは行かないものの趣味程度の配信頻度にすると発表した。
個人的には、そんな気がしていた。というのも、彼女が人気が出始めた当初の配信と最近の配信を見比べると、なんとなく最近の彼女は無理をしていることが感じ取れたからだ。今年はじめの彼女の配信は、少なからず演じる部分はありつつも、等身大の自分の範囲で配信し、また視聴者とのコミュニケーションも親しい友達と会話をするような心地の良いものだった。しかし最近になるにつれて、配信内容はどこか話題作りを求め、また視聴者との受け答えも「優しい」受け答えをするようになっていた。それが、自分にとって100%心地の良いと受け取れる配信ではなかった。彼女が視聴者を受け入れようと頑張っている印象を受けざるを得なかったからだ。
ここで、一昨日から聞き始めたもうひとりの女性の話題に移る。彼女は海外の女性で、いわゆるアジアンビューティーといえる美人だ。彼女は昨年から配信を行っていて、更新頻度は数日に1度程度だ。最初の女性よりも圧倒的に動画数は少ない。しかも、彼女はテイストをほとんど変えることなく更新を続けているにも関わらず、最初の女性のチャンネル登録数の10倍を超え、動画再生数の平均も桁違いに多い。
彼女から受ける印象は、とにかく安定していることだ。どの動画をみても一定のリズムが決まっていて、余裕が感じられる。だからこそ視聴者も自然と安心し、ここちのよい時間を享受できる。
この文章は、別に最初の女性を非難するものではない。チャンネル登録者数や動画再生数で良し悪しが決まるものではないし、人にはそれぞれ様々な考え方ややり方があり、そしてそれを共感する人も様々だ。しかし、最初の女性はどこかで自分を見失ってしまったように感じてしまう。彼女自身のなかで、「できるだけ多くの人を癒やしたり楽しんでもらいたい」という気持ちがあったのかもしれない。そのために彼女は努力したのだろう。そうした結果、彼女はどこかですり減ってしまった。言ってしまえば、彼女自身以上のことを彼女自身が求めてしまったのかもしれない。彼女自身のポテンシャルはとても並の人のそれとは比較にならない魅力がある。しかし、それでも彼女は「もっと」を求めてしまったのだ。だから、無理がたたってしまった。
後者の彼女は、ずっと自分の十分すぎるポテンシャルを熟知し、それをそのまま視聴者に与え続けている。その結果、視聴者はなんともいえない安らぎを受けることができる。
今回は女性を取り上げてしまったため、男性的な偏見のようなものを持った文章になってしまっているかもしれない。ただ言いたいのはタイトルの通り、「自分の身の丈を知ることが大事」だということだ。自分自身を知り、その上で自分ができることをする。それを共感して貰える人がいたらそれで十分なのだ。やっていることや人数なんて言うものはあとから付いてくるもので、全く関係ない。ただ、自分ができることをやればいいのだ。
フリーランスをしていますが病気で働けないことがあります。記事がなにか琴線に触れたら支援いただけるととてもうれしいです。