英文法について
最近毎朝、Instagramのストーリーズや
Twitterで英文法に関する
クイズを出しています。
見る人によっては「なんだか重箱の隅を
つっつくような細かいことをきいてるな。
そんなことばっかりやってるから
日本人は英語ができないんだよ。」
と思われる方もいらっしゃるかもしれません。
気持ちはわかります。
私もかつてはそう思っていました。
しかし英文法の問題がどうでもいい
瑣末なことのように思えるのは、
英文法のコアを理解していないからです。
例えば、
「その車は修理が必要だ」を英語にすると、
×「The car needs being repaired.」はダメで、
○「The car needs repairing.」となります。
とりあえず話すことが目的なら
こんなんどっちでもいいやんけ、
と考えるのが普通だと思います。
しかし、この問題で問われているのは、
そもそも「動名詞 (動詞の原形+ing) 」
とはなんなのか、
根本が理解できているかどうかです。
動名詞はその名前がややこしいですが、
動詞か名詞かと問われれば名詞の
意味合いが圧倒的に強いです。
「repairing」は動詞の能動態の意味が残った
「修理すること」という意味ではなく、
単に「修理」という名詞の意味の方が大きいです。
そのため、この場合日本語で
「その車は修理されることが必要だ」とは言わず、
「その車は修理が必要だ」と言うのと同じように、
わざわざ受動態の「being repaired」にはしないのが自然です。
そんな面倒くさいこと
ネイティブは考えないでしょ、
と言われれば確かにそうなのですが、
大学入試で問われているのは
学問ができる力があるかどうかで、
ネイティブのような英語力が
あるかどうかではありません。
そのため、論理的な思考力を問われている、
と考えた方が良いです。
ただ確かに、そこそこ高学歴と言われる
大学に合格した人でも、
英文法は文法問題を解いていく中で
よく出てくるものをとりあえず押さえて、
長文は単語力と国語力で
なんとかしただけの人は結構います。
私自身も典型的なその一人でした。
そういう人が大学に入って
アルバイトの講師として生徒に、
「文法なんか、なんとなくでいいよ」
と言ってしまうのですが、
大学入試で本質的に問われていることを考えれば、
英文法を軽く見るのは損です。
じゃあ何をどうやって勉強したら
英文法の本質的な部分が理解できるの?
という問いに対しては、
1冊網羅的に文法を説明した参考書を持っておき、
問題を解きながら辞書のように使うことだ、と答えます。
たまにロイヤル英文法を
すすめている方もいらっしゃいますが、
よっぽど英語が好きでないと
挫折するのでやめた方がいいです。
英語の先生でも、
ちゃんと読んでいる人は稀です。
どうしても限られた時間の中で
勉強するわけですから、
ある程度単純化して
わかりやすくされたものを選ぶのが妥当です。
おすすめの参考書を3冊紹介します。
一億人の英文法
図やイラストを駆使して、
直感的に理解できるように工夫されているため、
理屈っぽいのが嫌いな人に特におすすめです。
大学受験だけでなく、TOEICのPart5対策にも向いています。
普段の英語学習にうんざりしていて、
別の角度から刺激を入れたい人にもいいと思います。
英文法の核
わかりやすいだけでなく、
知的好奇心を刺激するのが
とてもうまい説明で、他の先生が単純化して
省略してしまうところも
惹きつけながら説明してくれます。
一歩突っ込んだ知識を
得られたという気持ちから、
もっと英語を勉強したいと思わせてくれる本です。
著者の映像授業や問題集と
当然説明も一貫しているため、
それらと組み合わせて使うと
自然と英文法をいろんな角度から
幾重にも重ねて勉強することになり、
絶大な効果を発揮します。