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173冊目:ホットマン/きたがわ翔

こんばんは、Umenogummiです。


今日はアットホームなファミリーものです。



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ホットマン/きたがわ翔 作




中学校の美術教師・降矢円造は娘の七海を溺愛しています。彼には4人のきょうだいがおり一緒に暮らしていますが、女優で奔放な母親が結婚・離婚を繰り返したため、全員父親が違います(双子の龍之介灰二を除く) 妹で長女の志麻はしっかりもの、高校生の次女・ひなたはムードメーカー、中学生の龍之介は成績優秀で、同じく灰二はまるで正反対のやんちゃな性格で、円造の同僚の養護教諭・金子美鈴に片思いをしています。


実は円造は、母親の度重なる婚姻関係が原因で、若いころは荒れていました。そんな荒んだ生活をしていたある日、降矢家の前に「あなたの娘です」という書き置きと共に赤ん坊が置き去りにされていました。書き置きには誕生日と名前が七海であることも記されていました。

それから円造の生活は一変。
七海がアトピー性皮膚炎を発症し、円造は自分のかつての生活習慣が原因だと思い、家族の食生活を改善。降矢家の食事は無農薬野菜であったり、玄米など健康に気遣った食品が並びます。


その健康オタクっぷりがきっかけとなり、同僚の美鈴先生との仲が徐々に縮まっていきます。一方で少しずつ、家族の仲に見えないひびの様なものがはいってきて、後半は円造はその解決に頭を悩ませます。さらに円造の実の父親が登場したり、家が火事になったり、新しく建てた家が欠陥住宅だったりとてんやわんや。

どう乗り越えていくのか、そして家族たちはどのように成長していくのか。


私もアトピーがあるので、これを読んだ当初は七海にものすごく同情してしまいました。私の親は、健康オタクでなければ、食事制限とかも特になく、全然緩かったです。

実写ドラマもやっていたのですが、作中で円造はジャン・レノ似とあるのに、演じたのは似ても似つかない反町隆史氏だったので、すごくがっかりしてあまり見ていません。(反町氏が悪いわけではないです)

ドラマと同時に、その後の降矢家を描いた「ホットマン2003」も短期で連載。小学生になった七海が、いよいよ自分の母親について知りたくなってしまうという、読者も気になっていた核心に迫る話です。


心温まる家族の物語、いかがでしょうか。

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