170冊目:神さまの言うとおり/金城宗幸・藤村緋二
こんばんは、Umenogummiです。
今日はデスゲームものです。
デスゲーム、グロいものが嫌いな方にはお勧めしません。(※このnoteにそういったものは出てきません)
神さまの言うとおり/金城宗幸 原作・藤村緋二 作画
第壱部
高校生の高畑瞬が学校へ登校し、いつもと同じ毎日が始まったその日、授業中に突然教師の頭が吹っ飛び、だるまが飛び出てきます。そして突然始まるだるまさんが転んだ。
動いたクラスメイト達は次々とだるまが放つビーム打たれ、死んでゆきます。そしてだるまさんが転んだを後略し、1人残った瞬の退屈な毎日は激変します。
第弐部
連載開始は壱のあとですが、時間軸は壱部1話の少し前から始まります。壱部が学校へ登校していた高校生の物語であるのに対し、こちらは事件当日学校へいなかった欠席者のデスゲームから始まり、最終的に壱の生存者と合流し、デスゲームは凄惨さを増していきながら、最終決戦?へと向かっていきます。
明石靖人と青山仙一は親友でしたが、サッカーの試合でのいざこざでその関係がぎくしゃくしていました。その日も些細なことで二人は喧嘩をし、靖人は授業を受けずに帰宅します。
しばらくして仙一から送られてきた謝罪メールを読み、靖人は学校へ戻りますが、門が閉まっており校内に入れず、仕方なく放課後まで時間を潰すことにします。
いっぽうで仙一は、瞬と同じようにだるまさんが転んだを強制的に参加させられており、多くのクラスメイトが生き残る中、転がってきたサッカーボールを蹴り、ゲームを終了させます。しかし、仙一以外のクラスメイトはだるまの放ったビームで撃ち殺されてしまいます。
放課後、靖人が学校へ戻ると警察が学校を包囲していました。やがてネズミの格好をした生徒が3人救出され、その中には担架で運ばれる仙一の姿もありました。
その夜、靖人はニュースで世界の高校やハイスクールで同じような事件が起きていること、更に警察官の父親から靖人の学校で生き残ったのは3人だけだということを聞きます。また、仙一の居場所を尋ねますが、父親は教えてくれませんでした。
父親が警視庁へ戻った後、自宅に現れたのは二宮金次郎像(ニノ)でした。靖人を迎えに来たといい、その日起こった出来事は「一回戦(プロローグ)」に過ぎないことを告げます。靖人は、仙一に再会できるチャンスだと考え、ニノについていきます。
そして四角い箱に吸い込まれ、たどり着いた先は学校でした。靖人はそこで持田涙という少女と知り合います。集められた生徒たちは、突如現れたセイン・カミと名乗る少年から、神の力を授かれるオーディションに挑むよう告げられます。
デスゲームですのでどんどん人が死んでいきます。理不尽すぎます。いい人も悪い人も、善悪問わずに。このマンガの中ほど、命が軽く扱われるものはないように感じます。
そんな窮地でもたくさんのドラマがあります。友情、恋、家族愛、裏切り、バトル等々…。中でも、弐部の主人公である靖人と仙一の再会シーンには涙を禁じえません。
ラストは今までの悲劇が嘘のように、あっさりしています。色々賛否両論あるようですが、私は愛であり、一つの答えなのだろうと思えて嫌いではないです。
この本編も好きなのですが、前日譚はもっと好きです。
本編の悲惨な演出に対して、こちらは淡々と、そして抽象的に描かれています。
子どもたちの純粋な想いの行き着く先は、絶望の始まり。なぜかようなデスゲームが行われることになったのかが明らかになります。
単行本化はされていないのですが、マガジンのアプリ・マガジンポケットで無料で読むことができます(2020年11月5日現在)