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信州の蕎麦『山品』 2021
美麻へやって来た。
蕎麦好きには有名な山村だ。
「Miasa」と読む。
その村の新行(しんぎょう)地区に
評判の手打ち蕎麦屋『山品(Yamashina)』はある。
今回、
僕らは白馬の八方尾根へスキー遊びでやって来た。
ところが何と今朝からあいにくの雨。
珍しく「2月の雨」だ。
ま、ゴンドラで山頂にまで行けば”雪”なのだろうが、
若い頃と違ってポンチョなど着てガスっている
ゲレンデをワイワイと滑ることはもうしない。
今日は美味いものでも食ったり飲んだりして
一日をぶらぶらと過ごすことにした。
朝食が済んだ9時過ぎに
今夜、僕らの宿に合流する予定の
マモちゃんと上野からスマホに連絡が来た。
「今日、雨だよね。どうするの?」
「いや、まだ何も考えてないよ」
「美麻の山品へ行くけど、一緒しない?」
深夜に東京を出発して白馬に着いたばかりの彼らは
まだ朝食を食ってないらしい。
だから、
朝食がわりに手打ち蕎麦を食いに行きたいと言う。
僕らの居る八方の宿から20キロくらい南に行った所だ。
「そうか。じゃあ、行ってみるか」
朝食を食ったばかりなのだが、
僕らは少し休んでから車を走らせることにした。
この美麻(Miasa)村は地元産の蕎麦を水車で粉にして食わせる。
何もなさそうな山村だが『蕎麦』でファンを引き寄せているらしい。
『蕎麦の里』と言うには4、5軒しか店はないようだ。
しかし、村に数軒ある民宿でも手打ち蕎麦を食えると言う。
有名店。と言うには簡素な店構えだ。
ガラガラと戸を開けて店内に入ると
名物の女将さんが
「5人?じゃあ、3人は18番へ、
2人は15番のテーブルへ」
僕らは離れ離れの席になった。
どうも、密になるな。と言うことらしい。
先に着いていたマモちゃんたち3人などは別室にいた。
先ごろ八方でも新コロナちゃんの患者が出た。
と言うことで店が"三密"に緊張している様子だった。
まず昼間っからで皆さんには申し訳ないが日本酒を注文した。
そして、名物のそば薄焼きと十割蕎麦を頼んだ。
仲間たち総勢8人なので普段なら
天ぷらや蕎麦がきなどいろんなものを注文できるのだが
今回はコロちゃんを理由に3グループに分けられてしまっている。
蕎麦がきも食いたかったが仕方がない。
それに、ついさっき朝食を食ったばかりだ。
まだ腹がきつい。蕎麦がきは断念した。
「クセがあるんでねえ」
と、注文の時に女将さんにクギを刺されたが
出てきた蕎麦は普通に美味い十割だ。
もっと、
田舎蕎麦のような真っ黒いのかもと期待したが、
とてもクセがあるとは思えない柔らかい味の蕎麦だ。
ただ、やけに冷たい。
雪解け水でしめてるのだろうか。
短めでシャキッとした蕎麦だ。
ツユはチョット濃いめな感じだが、
僕はとろろにしたのでちょうど良い感じではあった。
残念なのは本場なのにわさびの量が少ない。笑
とろろは山芋でなく自然薯かも知れない。
しっかりとした香りと食感がいい。
そして、
名物の「そばうす焼き」登場だ。
これは蕎麦のクレープだな。
と言うことは
「ガレットだね」と、
モコさんとよしえさんは盛り上がっていた。
甘辛い焼き味噌がぬってある。
マモちゃん達が先に席を立つので
僕らのテーブルに
「イナゴと蜂の子」のつくだ煮を置いていった。
イナゴかあ。
うんと子供の頃にはよく食った思い出がある。
この姿煮を見たらMs.カスミは失神するんだろうなあ。
そんなことが頭をかすめながら摘んでみた。
「ああ、甘露煮だな」
普通、と言うのもヘンだが普通に美味い。
日本酒にも良く合う。
あ、
その日本酒も白馬錦、大国、そして金蘭黒部だ。
この辺りを代表する名酒だな。これも旨し。
さあて、昼時からいい気分になったので
これから露天風呂に行くことになった。
白馬三山を眺めながらの露天風呂だ。
ああ、2月の雨もなかなか良いもんだなあ。
ここの蕎麦の感想を
蕎麦女史の高遠さんに聞きたいなあ。
うめ。
2021.15th Feb.