『 手打ち蕎麦と名刹2022 』
今年も5月半ばを過ぎているで
庭のサンショの木はアゲハの幼虫で賑わっている。
しかし、
今年はどうしたんだろうか。
まだまだ肌寒い日が多い。
今日も冷たい小雨が舞っている。
今日は久しぶりに寿徳庵へ蕎麦を食いに行って来た。
横浜・金沢文庫にある手打ち蕎麦の名店だ。
自宅から小田急に乗り、横浜市営地下鉄に乗り換え、
上大岡で京浜急行に乗り継ぐ。
それでも自宅から金沢文庫までは40分ほどで到着する。
今日は出かける前に蕎麦の予約を入れておいた。
この寿徳庵は十割蕎麦と韃靼(Dattan)蕎麦が食えるのだ。
しかも、季節ごとに変わる香り蕎麦も用意されている。
予約を入れたのは韃靼と香り蕎麦だ。
十割もそうだが1時を回る頃には売り切れてしまうことがある。
予約時間の1時頃に店に着くと
テーブルがひとつだけ空いている。
相変わらず人気の店だ。
今日はよしえさんと二人なので
多くの種類は頼めない。
ここは3人で来れば3種類の蕎麦を
シェアして食える。
だが、今日は二人だ。
まず、蕎麦がきを注文した。
俺は蕎麦がきが大好きなのだ。
だから数人で来たときには必ず注文する。
蕎麦がきは店によってまるで違う。
ひどく個性のある形で登場する。
マッシュポテトのように
滑らかでしっとりしたものから
お湯に浸かってないものもある。
寿徳庵の蕎麦がきは湯に浸かり
ふっくらとした木の葉模様のついたものだ。
手引きなので田舎蕎麦のようにたくましい。
つけダレは
そばつゆ、ポン酢、辛みダイコン、
そして、きな粉の4種類が添えてある。
お好きなものをつけて食え。
というわけだ。
まずはこれを食いながら漬物とビール。
やはり、
昼時のビールは禁断の味だな。
急に休み気分満載となる。
「ああ、美味いなあ」
などと言いながら食っていると
「いつも、どうもです」
と、言いながら
店主の大津さんが山菜の天ぷらを出してくれた。
「ええ?そうなんですか」
恐縮しながらも頂いた。
「ああ、これはうまい」
山菜や野菜が大好きの僕らには
たまらない美味さだ。
そして、
メインの蕎麦。
香り蕎麦と韃靼蕎麦。
今日はこれを食いに来たのだ。
うん、うん。
久しぶりの信州だ。
この蕎麦にはもれなく
「蕎麦がゆ」もついてくる。
これがまた美味い。
絶妙な味加減が〆にふさわしい。
「ご馳走様でした〜〜〜」
腹いっぱいで大満足の僕らは店を後にした。
さて、
まだ午後の2時を回ったところだ。
雨はほとんど上がっている。
今日は休みなので時間はたっぷりある。
そうだ、
金沢文庫に行こう。
何やら特別展をやってるはずだ。
僕らは名刹・称名寺の境内にある金沢文庫を目指した。
おっと、その前に商店街のこの店を紹介しよう。
歌手・小田和正の実家だ。
この通りを抜けて称名寺に向かう。
いつものルートだ。
『称名寺』
鎌倉時代を駆け抜けた北条氏ゆかりの寺だ。
仁王門には金剛力士が睨みつけていた。
だが、網の中にいるので恐くない。
新緑に包まれた境内は静かに静かに佇んでいた。
池を渡る赤い太鼓橋が特徴的な庭だ。
平橋、反橋という。
その橋の上から
カメや鯉が小雨の中を泳いでいるのを眺めながら
のんびりと渡る。
うん、休日だな。
この何もしないのんびり感が
たまらなく贅沢に思える。
ぶらぶらと境内の中にある
トンネルを抜けると金沢文庫だ。
ここでは国宝の古文書や
重文の釈迦如来立像などが展示されている。
ま、文庫に来たなら一度は行くべき所だと思うが、
鎌倉時代や中世の歴史に興味がなければパスもある。
ま、
こうして今日は金沢文庫をぶらりとしてきた。
美味い蕎麦を食い、名刹の庭を散歩し、
国宝を眺めたりして過ごしてきた。
今、
エアジンは『横浜国際なんでも音楽祭2022春』を
開催中だ。
https://www.facebook.com/events/526225598853425
個性的なミュージシャンばかりが登場する名物企画だ。
無論、手など抜けない。
そんな中での一時の中休みだ。
贅沢な時間だなあ、
そんな一日を過ごしてきた。
うめ。
2022.5.17