音と色(きみの色 ネタバレあり)
音と色は五感の内の視覚と聴覚なのだが、感覚というものは、フィルターがかかってしまうと最近気がついた。
例えば、歩いているときにう左右の近いところも見えるように視野を広げて歩くと、見えるものが上下に動いて見える。
多分普段は道路や遠くを見るので、上下に動いていても頭の中で補正されて動いていないようにバイアスがかかって見えているのではないかと思う。
今日、きみの色という映画を見たのだが、きっかけは、ぼっち・ざ・ろっく:Re:Reの映画前で紹介されており、同じ音楽系アニメであることと、山田監督であったことで気になっていたからだ。
見るかどうか迷っていたので、事前にいくつかレビューを見てしまったのだが、見たレビューは批判的な内容だった。それでも音楽ものということでとりあえず見ることにした。
今回は逆にその批判的な内容を知ったことで、期待やバイアスから解放されて見る事が出来たと思う。見ていなかったら、ガールズバンドものと期待していただろう。危ないところであった。
レビューの批判の内容は、ストーリーや内容の意味付けに対するもので、その批判を踏まえ、映画の最初にテーマとして掲げられた色に注目し、ひたすら色ばかり見ていた。
ちょっと話はそれるが、僕と三原色という曲がある。
赤、青、黄が出てきて髪の色と対応している。
普通三原色といえば赤青黄色だと思う。
きみの色では、青、緑、黄が出てきた。
最初は赤、青、黄を意識していたので、バイアスによるミスリーディングが発生していた。
よもやRGB、いわゆるブラウン管と同じで赤、青、緑の光の三原色だとはわからなかった。
もしかすると、印刷のように、赤青黄(マゼンダ、シアン、イエロー)で黒の意味もあるかもしれないが。
色に注目したが、音については、光の周波数で色が違うように、音も周波数で違う。
ブルーノイズやレッドノイズなどノイズを合わせるとホワイトノイズになるとのこと。
これは映画を見たあとにインタビューを読んだ。
わざと最後にノイズを出している演奏は気になったが、そういう演奏だとしか思わなかった。
悩みをノイズだとすると、音をあわせてホワイトノイズにすることにより、悩みを打ち消し、光の三原色のごとく赤、緑、青で白色になるということだろうか。
キタニタツヤさんのラジオで三井さんがりょうの性格からわざと最後にベースを抜いた音作りのこだわりをしていたと聞いた。
きみの色でもこだわりがあり、どちらもこだわりがすごすぎて素人にはよくわからんというのが率直な感想。
ただ映画館の音響で聴くべきであることは間違いない。
いつもは映画を観るときは事前情報は入れないようにしていたが、今回はレビューというノイズを事前に入れることよってバンドものアニメの期待バイアスが減ったという良い事前になった。
ただ、そういう物語ではないとは感じてはいるが、どうしてもブルーの行く末が気になるというノイズらしきものは残ってしまったので、打ち消す為にも、他のレビューもいっぱい見ていきたいと思う。
そう五感を刺激するというアウフグースを受けながら考えたのであった。
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