台風上陸
夏が終わり。秋へと移行する9月は
夏みたいに暑い年もあるし、すっかり涼しくなってしまう年もある。
今年はいったいどんな9月になるかな?と思っているうちにどんどん9月は過ぎてゆく。
今年は連休に合わせたかのように二度台風がやってきたけど
我が家にもついに、台風がやってきた。
9月14日に上陸した台風は約10日間猛威を振るっていった。
台風は去ったもののまだ風は吹き続けている…
そんな感じ…
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14日フリースクールから帰ってきた息子が発熱。
深夜には38度に上昇。この時点で、「ついに来たな!」と感じた。
朝に国の推奨する検査キットで検査したらばっちり陽性。
検査結果を見た息子は「コロナになっちゃったどうしよう~」と大泣きした。
多分、コロナ騒動がはじまった2020年から、罹ったらたいへんだ。
コロナに罹らないようにしなくちゃ!ってずっと緊張してきたのだろう。
そして、自分が持ち込んでしまったことに、罪悪感を感じてるよう思った。
だから…
「いいよいいよ、今までよく頑張ったね、
もう頑張らなくてもいいからね、しっかり熱出して寝よう。」
って伝えたら、小さな子供みたいにしばらくわんわん泣いて落ち着いた。
今は小児科もかかりつけの先生なら状況を話すと、(国の推奨するキットで陽性)ならば、本人が受診しなくても、諸々手続してくれるしお薬も出してくれる。とてもありがたかった。
そこまでは順調だったけれど、我が家は構造上隔離が難しい。
とにかく、出張を控えた夫を第一優先で、息子と接触しないように隔離したつもりだったのに。
ワクチン3回しっかり接種しているはずなのに…
二日後に夫が発症した。
そしてむすめと、わたしはほぼ同時期に「鎌倉殿…」をみながら、発熱。
先に感染した友人から熱は出ても四日間だから、四日だけがんばって!と言われていたのでなんとなく、イメージがついていたし、息子もそんな感じだったから、覚悟していたけど、私はどうやらとても軽症だった。38度台は2日、後は37度台。一番つらかったのは体の痛み。夜中に目が覚めるくらい、体中痛かった。でも、なぜか、いつもよりも深く眠れるし、昼間の時間も、よく眠れたから、つらい部分もあったけど、すごくすっきりした部分もある。
息子は咳もほとんど残らなかったけど、息子以外の家族は咳が続くのと、喉が渇いたり、痰がきれなかったり、私は一週間たったけど胃痛と、まだ腰が痛い。
臭覚がなくなるとか、味覚がなくなるといった後遺症は家族一人もなかった。
症状自体はちょうどインフルエンザみたいな感じ。でも、何がすごいって
「感染力」。一人罹ってしまったら、そうとう上手に隔離して消毒とか徹底しないと一家全滅する。小さな子がかかったら、お母さんは抱っこしたりお世話しなくちゃだし、たいへんだろうなって思った。
先に罹った友人が自宅待機期間にあると便利なものを教えてくれていたので
息子が罹ったと時点で、買いだめすることができた。あとは実家から母が救援物資を送ってくれた。
息子は普段は食べることない「チャルメラ」がたいそう気に入ったようで、
わたしも発熱しながらごはんつくるのはたいへんだったから
「チャルメラ」でいいよ美味しいから!っていってくれたのは本当に助かった。
(よく病み上がりでチャルメラ食べられるな…って思ったけど)
サイコーに美味しかったのは「ポカリスエット」
人生で「ポカリサイコー!」と思ったのはこれがはじめて。染みわたるように身体に入っていった。まさに「体にオアシス!」だった。
あと、梅干しと大根おろしも美味しかったけど
大根おろしているうちに意識が遠のいてゆくのであきらめた。
みんなの食事をつくっているうちに自分が食べるの面倒になった。
そんな時は母が送ってくれた「高級葡萄」をほおぼり生き延びた。
基本寝てるか、ゴロゴロしながらスマホを見るかの「ぐーたらパラダイス」だったけど、元気になったら、数日間掃除してなかったほこりが異様に気になりだして大掃除をはじめ、部屋の模様替えもした。
お正月みたいに家族でババ抜きをしたりもしたし。
それから、毎日空ばかり見てた。
当たり前だけど、空って毎日違う。同じ空ってない…
って思った瞬間雲が動くから、二度と同じ空は見られない…
な~んて思いながらぼんやり空を眺めた。
(これはいつぞやの朝、写真では灰色だけどほんとはもっとピンク色だった)
過ぎてしまえば、むしろ「楽しかった隔離生活」みたいな感じに思えて、明日から普通の生活に戻るのがちょっと残念。って思えるほど。
とはいえ、一週間たっても体調は万全ではないから、やはり、強いウイルスなんだと思う。
二年間…かからないことを願ってきたけど、
罹ってしまったからすごく気が楽になった。
あんなに恐れていたものの正体が実はこんなんだったとは…
この二年間て…なんだったんだろう…ってちょっとだけ思う。
記念に…
我が家に上陸した台風は去って行ったけど…
まだどこかで猛威を振るっているのだろうか…
おなじ台風は来ることはないけれど
またいつか…似たような台風が来るかもしれない。
台風に備えて…準備をしておくことは大事だけど
怖がってばかりいるのもどうなんだろう…って思う。
そろそろ、
新鮮な空気を自由に吸いながら
どうどうと歩きたい。
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