12月の風景
まるでスコールみたいな大雨ではじまった12月の朝
学校や仕事に向かう頃にはすっかり上がっていて
なにかを溶かしてゆくみたいな
雪解けの頃みたいななまぬるい風が
黄色の葉っぱをたくさん散らしてて
季節の中で迷子になったように感じた。
本当に12月がはじまったのだろうか?
うたがってしまいたくなる12月のはじまり
この一か月で今年が終わるなんてうそみたいだ。
12月のはじめなんていつもそんな具合で
終わるのはわかっているけどピンときていない
そもそも世の中自体が
12月の豪雨みたいに
何が起きるかわからなくなってきている
新たに変異したウイルスが出回りはじめているけど
それってホントなのかな?
嘘だかほんとだかわからない。
でも、もしかしたら
今度こそその変異した新たなウイルスが
最悪の事態を運んでくるかもしれない
例年並みとか
通常ならこんな具合みたいな
いつもと同じってことが
どんどんなくなってきている
こんなふうに先が読めない世の中って
これまでにあったけ?
先が読めないほど
新しい出来事が起きてるってことは
日本も世界も地球も宇宙も
かわってきてるの?
でもそれって
もしかしたら
ものすごく楽しみなことなのかもしれない
崩れ行く途中にあるのならば
この世の中も
決して悪くない
そんな気もしてきた。
どうわたってゆこうか
前人未踏の地に足を踏み入れてゆく物語の主人公みたいな気分で。
12月の風景