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カスタム四郎② 話題のペン先カスタムの巻

さて久々の、

注意タヌキ

です。ペン先のお話ですよー。

昨日3月14日、ツ〇ッターであるアナログペン先のカスタムが話題に(バズるっていうんですか?よく知らないけど)なっておりました。

それは大略こういうものです。

つけペンの内側にクリップで作ったコイルを仕込むと、インク持ちがよくなって、付け直さなくても長く描けますよ。

(引用の意訳です)

これ、意味が解らん方があるかも知れんので一応補足します。

つけペンというのはペンの先っちょをインク壺に突っ込んで(つけて)使うものです。あの2,3センチのペン先に表面張力でくっついてるインクで線をひくわけですね。

とうぜん、描いていればインクがなくなってきます。線が掠れてくる。そこでそのたびちょいちょいインク壺にペン先を突っ込むわけです。

早速ここでマニアックな話を致したいが、ペン先にはクロームタイプとニュームタイプがあります(._.)

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光沢のある方がクロームでメッキされていて、こっちが主流です。

光の鈍い方が錫でメッキされたニュームタイプ。これはマイナー派。

当方は断然ニューム派で、マイナーなアナログペンの世界でもさらにマイナーである(._.)

クロームとニュームと何が違うかは専門のサイトに当たっていただきたいが、ザッと言ってクロームのほうが硬い。ニュームは柔らかい。で、

ニュームのほうがインクの持ちが「多い」んです。

インクは表面張力でくっついているので、ザラザラした面(錫メッキ)の方がたくさんインクを含んでくれます。

といって、まあマメにインクを付け直せばいいだけの話、そう気にするほどの違いはないのですが…当方、こうなると趣味ですね。Gペンもニュームのを使っている(^_^;)これはもう製造元が作ってないそうですが…こっちのが好きです。


インクの持ちが良くなるというなら、これは是非試してみたい。やってみました。

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ツイートでは「クリップ」と言っていましたが、ウチにちょうど100円ショップで買ったハリガネがあるので、コイツで作りました。どうでもいいですがこのハリガネとっても便利ですよ。モノを固定するのにすごくいい。

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テキトーに細い所に巻き付け、コイルを作ります。なんでコイルかというと、体積当たりの表面積が大きくて作りやすい形だからでしょうね。表面張力を稼ぐためです。で、ペンの裏に仕込む、と。

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完成です。さてこれでどのくらいインクの持ちが違うでしょうか?

実験。

まず普通のカブラペンで木を描いてみましょう。インク(当方のは墨ですが)をつけるのは最初の一回だけ、線が掠れるまで補充なしで…

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これくらい掛けました。2,3分でしょうかね。

ではコイルつきはどうでしょう?

インクをたっぷりつけて…

ん、

おお、

え、

まだ出る?

ほうほう…

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これはだいぶ違います(._.)!

たっぷり20分は持ちました。うーん、話題になるだけのことはある!

特に当方なんか、細かいとこを集中して描いているとけっこう線が掠れるまでやってしまいがちなタイプ。で、一回目を離すと集中力が切れたりして(笑)これはなかなかいいのではないか?

インク切れが嫌で細かいところはミリペンって人も多いですね。ただミリペンは消しゴムで薄まるので…そのあたり気になるなら絶対コッチがいいでしょう。

が、弱点もあります(._.)

これは昨日の記事にkaze先生からコメントをいただいたように(まだの人見てきて(._.))、

(この記事のオチにこうして持ってくることが見抜かれている(笑))

ペンの内側にコイルという余計なものがつくために、

ペンをぎりぎりに寝かせるとコイルが紙についてしまう

ことです。

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といって、ふつうに描いている分にはまず心配ありません。

心配なのは無音流で描くときです(._.)

(当方はいったい生涯で何度この記事を引用するのだろうか)

この記事に書いてあるように練習した当方、よほど細かいところ以外ペンを寝かせて描くようになりまして。で、この寝かせる角度がたぶんやったことない方が想像されるよりずっと寝てるんですね。

長い太い線を引くときはほぼノベタ(真横)になってます。

こうなるとペンの内側にあるコイルが墨を引きずってしまう。墨を多く消費するのは長く太い線ですから、ここに使えないのはやや勿体ないなあ…と感じました。

★話題のツ〇ートには「寝かせるとき困るね」等のリプライは当方の見たところ見当たりませんでした。やっぱり寝かせて描く人は少ないんだなと実感します。

が、まあカスタムに100%はない。少しでも使いやすくなればまずそれでいいのです。

細かく、集中する線の多い場所にはコイルペンが有効。ペンを寝かせる描き方は普通のペンで、と、いうわけですね。

そう結論がでたところで今回のカスタム四郎はオシマイ…

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そうです。まだ終われません。

マンガ描きがオチを読まれたまま引き下がっては名折れである(._.)

ガンバレ四郎、負けるな四郎!

だれだ

(無責任ヒロインも応援中)

・・・ヒラメイタ。

何もコイルはペンの内側である必要はない。

なぜならインクの保持は表面張力ですから、くっつくものがあれば横でも上でも構わんわけです。それを下につけるから寝かすとき困るのだ。

もうこうなるとシューネンです。上に着けました(笑)

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理論上はこれで構わない。横から見ても…

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下側に突起はありません。ねじってしまいこんであります。これでいくら寝かせても問題ない。さあ実験です(._.)

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太めの長い逆一本、成功(^^)

誰もマネしないでしょうから断言しますが、こんなアヤシゲなペン使ってるのはこの世で当方ただ一人でしょうね(^_^;)…ペン先からして絶版のエレガントスプーンだし。

なんだか途中から使いやすいとかなんとかを超えて、ただ単に

こうしたらできるんじゃないかというアヤシイ執念

操られていた気がしますが。なんか妖刀・魔剣を打ってしまう刀鍛冶の気持ちがわかったような気がしますね…。

このペン先は

妖ペン「熊蕪(くまかぶら)」

と名付け、門外不出の品といたします(笑)

ではながながと、お粗末様でした<(_ _)>

さらに余談ですがエレガントスプーンよりライオンペンドームのほうがわずかにペン先が大きい。インク持ち最強はライオンペンドームのニュームで作った熊蕪でしょう。

さっそく例の骨董屋さんにニュームのライオンペンを注文した当方でしたw

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梅熊大介
たくさんのサポートを戴いており、イラストももう一通り送ったような気がするので…どんなお礼がいいですかねえ?考え中(._.)