【EDH】10分くらいで分かる《霊園の庭師、イェドラ》
はじめに
緑単の統率者といえば、ビッグマナ・クリーチャーコンボ・暴力といった趣を感じる面々が有名ですが、そんな中で一際異彩を放つ《霊園の庭師、イェドラ》について本記事では解説したいと思います。
イェドラって何?
まずは統率者の能力について確認しましょう。
なるほど、クリーチャーに裏向きで《森》になってもよいというPIGを与える・・???何だこのカードは。
裏向きのカードについて
裏向きの《森》であるという点について、MTGのルール上どういう扱いなのかを確認してみます。
イェドラの能力によって、「森・土地である」と規定されているため、《森》になったクリーチャーがそのまま戦場にある限りはその特性を持っているわけですね。
エルフたちは生を終え、森になっていきましたとさ(タイトル回収)
さて、MTGの裏向きのカードと言えば、「変異」「予示」のキーワード能力が思い浮かぶと思います。変異のルールでは
となっており、裏向きのカードが変異クリーチャーであるかによらず、変異能力を持っている場合は機能します。これによって予示クリーチャーに変異能力がある場合は、変異で表になることができるわけですね。
・・・とここまで来ればお分かり頂けると思いますが、イェドラのEDHデッキとは、変異能力を使い倒すコンボデッキです。
デッキリスト
私が組んでいるデッキのリストで、想定しているレベルは6〜7程度です。完全に最適化するというよりは、シナジーがある趣味の成分をひとつまみしています。
以降ではリスト内に含んでいるコンボ、採用カード、非採用カードについて解説します。
デッキ解説
コンボについて
変異+サクり台
変異コストが0のカード+サクり台
緑単で採用できる変異カードのうち、0マナで変異できるカードは《ティムールの軍馬》《変幻の機械》の2枚です。なにこれ。
イェドラの能力で場に出た森は、当然アンタップ状態になっているため、1マナを得つつサクり台の能力を自由に利用することができます。変異コストが1以上のカード+サクり台
変異にマナがかかる場合、《ファイレクシアの供儀台》《アシュノッドの供儀台》以外ではマナの収支がプラスになりません。
そこで、森が戦場に出ることを利用し、上陸能力を持つカードを併用します。
現在のリストでは、《水蓮のコブラ》etc.がいればマナ、《不屈の追跡者》がいれば調査トークンを得ることができます。やっと聞いたことあるカードが出てきたぞ。
《嵐の大釜》+《歩行バリスタ》
《嵐の大釜》とは
というカードです。油断したらまた知らないカードが出てきたぞ・・・。
普通に設置すると、全員に影響がある妨害寄りの置物です。しかし、イェドラの場合は森になったクリーチャーからマナを出すと、そのまま回収することができてしまいます。
つまり、《歩行バリスタ》をX=0で唱えると、そのまま無限マナ&最後にダメージで勝利することができます。
特にコンボ等が無い状況でも、森になっているクリーチャーを再利用する場合に有用です。
《洞察の具象化》+サクり台
《洞察の具象化》とは
というカードです。
クリーチャーになった土地を、サクり台で墓地に送ると森として帰ってくるため、変異コストが0のクリーチャーと似たような挙動ができます。
採用カードについて
サクり台
緑単で利用できるサクリ台のうち、起動にマナがかからない・有用な効果がある点を基準に採用しました。
緑では《飢えたルサルカ》がほぼ唯一のクリーチャーのサクり台であるため、サーチできる先として投入しています。
《進化の飛躍》は起動に緑マナが必要ですが、死んだクリーチャーが森になって帰ってくるため、その気になれば盤面の全てのクリーチャーを森にしつつ手札に変換することが可能です。
変異を持つクリーチャー
変異コストが2マナ以上になると、無限マナが難しくなってくるため、マナがかからないことと、変異効果が有用なものを採用しています。
具体的には
・《アイノクの生き残り》《ナントゥーコ自警団》
変異誘発型能力で解呪ができる
・《棲み家の防御者》
墓地回収
・《部族の腕力魔導士》
指定したクリーチャータイプにターン終了時まで+2/+2修正とトランプル(ループできれば戦闘ダメージで勝ち)
などです。
また、変異で表に返すこと自体は起動型能力ではないため、《堂々たる撤廃者》などに代表される、起動型能力を制限するものを貫通することができます。
森を回収するカード
前述した《嵐の大釜》や《雲石の工芸品》、《スクリブのレインジャー》《クウィリーオン・レインジャー》は森を手札に返すことができるため、死んでしまった変異能力を持たないクリーチャーを回収することが可能です。
特に後者の2つは起動時のコストで手札に帰ってくるため、よほどのことが無ければ安全に回収することが可能です。
《変幻の大男》
イェドラが場にいる場合、《変幻の大男》のPIGですべてのコンボパーツを集めることができてしまいます。
例を挙げると、《飢えたルサルカ》《ティムールの軍馬》《水蓮のコブラ》《クウィリーオン・レインジャー》《歩行バリスタ》でマナ総量がちょうど6です。
《歩行バリスタ》は状況起因処理で死んでしまいますが、森となって帰ってくるため《クウィリーオン・レインジャー》で手札に回収し、無限マナ達成後に発射することが可能です。
また、《変幻の大男》は森になっているので、初回の《飢えたルサルカ》の起動マナが確保できますし、《クウィリーオン・レインジャー》で再利用してバリスタ以外のフィニッシュ手段を持ってくることも可能です。
《Wicker Picker》
最近試し始めた、ステッカーカードです。《Wicker Picker》は、クリーチャー呪文にステッカーキッカーを付与する効果を持っています。
え、森になったらステッカーって剥がれるんじゃないの?と思う方もいるかもしれませんが、ステッカーのルールでは
となっていて、イェドラの場合は戦場と墓地を行き来し、戦場に出たカードは位相が裏向きになっているだけで常に公開領域にあり続けます。
このため、1回貼ると継続してステッカーが貼られ続けるため、死亡誘発などで追加のアドバンテージが取れる、もしくはループの吐き先になることを期待して試しています。
非採用のシナジーカード
土地をクリーチャーにするカード
《生命と枝》のような土地をクリーチャーにするカードの場合も、墓地と戦場のループを発生させることは可能です。
しかし、召喚酔いの影響を受けるため、森になった後に速攻を付与しないとマナが出ないことと、失敗したときのリスクが大きいので全体的に不採用にしています。
上記の理由から、土地をサクるタイプのサクり台も全て不採用にしています。
《繁殖力》
《繁殖力》は、「クリーチャーが死亡したとき、コントローラーは1ドローを行ってもよい」という死亡誘発を与えるエンチャントです。
ただ、貼りっぱなしにすると相手の利になってしまうことが避けられない為、劇物過ぎて置いておくタイミングが難しく解雇しました。
《ウルヴェンワルドの謎》ならマイルドですが、ここまでマナを使うくらいなら他のアド源を置いた方が無難かもしれません。
まとめ
イェドラのEDHデッキとは?
・上陸、変異にシナジーがあるコンボデッキ
・知らないカードがたくさん!
実際にプレイすると、裏向きの森が通常の土地より溢れかえる楽しい盤面が出来上がるので、気になった方は是非組んでみてください。
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