【手紙】Dear:休むことに罪悪感を抱かずにはいられないhspの学生さんへ
学校に行きたくない。
行かなきゃいけないと思ってずっと頑張ってきたけど、どうしても行きたくない。
行けない。
思い切って休むことにしたのはいいけど、今度は罪悪感がハンパない。
自分より辛い思いをしている人はたくさんいるはずなのに、休んでごめんなさい。
逃げてごめんなさい。
学費無駄にしてごめんなさい。
こんな風に、罪の意識に押し潰されそうになりながら全く休まらない1日を過ごし、明日に怯えている学生さんへ(特にhspの)。
気休めにしかならないかもしれないけれど、こんな考え方もあるのだと、少しでも強張った心に柔らかな風が吹くことを願って。
Dear:休むことに罪悪感を抱かずにはいられないhspの学生さんへ
まずは初めに。
休んでも大丈夫だよ。
学校に行けなくなっても、人はそうそうダメにはならないということをどうか知っていて下さい。
周囲との境界が曖昧で、影響を受けやすいhspは、安全な家を一歩出た瞬間から毎日多くの情報と戦っています。
たとえ家と学校を往復するだけでも、家に着く頃には毎日ヘトヘトで遊びに行く気すら起きない。
なんてこともあります。
そんなhspのあなたが本気で学校に行きたくないと思ったとき、それは心が危険信号を出している証拠です。
既にいっぱいいっぱいになっていて、バランスがうまく取れなくなっていることを訴えているのです。
心が弱ると感覚が鈍り、注意力も散漫になって睡眠の質も下がる。
そうなると、免疫力も落ちて怪我をしたり病気にも罹りやすくなります。
それを思うと、体調に大きな影響が出て何日も連続で休むことになる前に、思い切って休めるときに休むことは大事なことだと思うのです。
朝目覚めたとき、
「どうしても無理だ」
そう思ったらもう休んでしまいましょう。
夜のうちに明日休む宣言を自分にしてしまったっていいです。
hspは敏感だけど鈍い
決して悪口を言っているわけではありません。
hspはまじめと言われることが多いです。
けれど当の本人はそのことに無自覚、或いは頑なにそれを否定します。
なぜなら本人にとっては不安や危機感に備えるために、
「あれもしとかなきゃ」
「これもやっておこう」
という具合に、後で慌てずに済むよう万全の態勢を整えようとしているだけなのです。
けれど、hspの背景を知らない人たちからすれば、それはただただまじめに映ります。
そんな、あらゆる危険を回避するために常に外界にアンテナを張り巡らせているhspは、代わりに自分自身のことにまでアンテナを伸ばせず、自身の限界値を把握していないことが多いのです。
だからボロボロになって初めて無理をしていることに気づく。
ボロボロになった心で思うのは、自分の無力感や周りと同じようにできないという劣等感、情けなさ。
ほんとうはそれまで十分頑張っていたのに、本人にとっては当たり前のことだから、頑張っていた自分を認めてあげられないことが多い。
hspは無意識にも完璧主義になっています。
周囲の人から見れば、あなたは十分頑張っているのですよ。
そんなあなたが、もう無理だと思ったとき。
ちょっとくらい休んだところで、実際はたいして困ることはないはずです。
無意識にまじめなあなたは、十分な休息をとって元気になれば、遅れを取り戻すための最善の方法を探し出すでしょう。
たとえ休む日が数日続いたとしても、hspの本能が完全に怠け切ることを許しはしないでしょうから、うまく軌道修正していくのです。
hspにとってのサボりは、はたから見ればたいしてサボっていないのです。
だから納得いくまでとことん休んで、今は心を落ち着かせましょう。
周囲の反応が気になる場合
そうは言っても、やっぱり親や友人にはなんて説明したらいいか分からないし、話すことすら面倒。
そういうところに気を回すのも今は辛いですよね。
特に親に学費を出してもらっている場合は、目に見える症状があるわけでもないのに学校を休むことにすごい罪悪感を抱く、という場合もあるでしょう。
しかしそういうときこそ、自分の心を守れるのは自分だけなのだということを忘れないで下さい。
これはhspに限らず全ての人に言えることですが、自分の心をいちばん労ってあげられるのは、やっぱり自分ですよね。
どんなに理解ある人からのアドバイスを聞いたとしても、最終的に納得できるのは自分で出した答えなんです。
ましてやまじめなhspのことです。
学校生活のトータルで考えたら、親からの学費を無駄にしたなんてことにはならないはずです。
どんな言葉を選ぶべきかは、家庭や親子関係によって様々だと思うので無責任なアドバイスはできませんが、あなたが休むことに集中できるよう、簡潔に伝えられるのがベストです。
細かいことは、余裕が出てきてから説明するのでも良いと思います。
何より、親御さんにとってあなたの幸せ以上に大切なお金なんてないはずです。
壊れる前におやすみ
ここまで読んでくださったあなたは、自分が休むべきか、それとももうちょっと頑張ってみようか決められたんじゃないでしょうか。
自分が知らなかったことを学び、考え、教養を身につけていくことは、内面世界が豊かなhspにとってそれ自体が喜びになることも多いと思います。
しかし必ずしも学校に行かなきゃいけないわけではありません。
これからの人生を考えたとき、それが自分にとってプラスになるのならば、つらいときは休んでもいいんです。
何事も悔いが残らない方を選べたなら、それがあなたにとっての正解なのです。
だから学校に行きたくないと思ったときは、自分に問いかけてみて下さい。
特にあなたがhspならば、自衛のために人よりよく休むことが必要だということを覚えておいて下さい。
あなたの心を守れるのは、親でも先生でも友人でも恋人でもない、あなた自身なんですから。
From:かつてあなただった私
P.S. 休むときは心ゆくまであなたの好きなものに囲まれて下さいね。