優勝はPoetics、商談解析AI「JamRoll」を提供:BDashCamp 2023 Spring Pitch Arena
優勝はPoetics、準優勝はザブーンでした。
事前予想記事はこちら。
本選進出:6社
ザブーン 海事産業特化SaaS
MONO Investment 資産運用コンサルCRM
batton 受発注自動化
SUPWAT 製造業向けR&DSaaS
Empath(Poetics)商談解析AI(音声解析)
OptFit フィットネス(AIジム)
参考)梅木本戦進出予想:5社
3.MONO Investment(資産運用コンサルCRM)
4.NGA(AI採用)
6.オープンルーム(不動産情報SaaS)
8.SUPWAT (製造業向けR&DSaaS)
9.テープス(EC特化ノーコード)
2/5が進出。外しすぎw そもそも本選は6社だったんですね。優勝予想はMONO Investmentでした。
審査員:敬称略
青柳 直樹(メルカリ)
清明 祐子(マネックスグループ)
武田 純人(野村證券)
舛田 淳(LINE/Zホールディングス)
宮田 昇始(SmartHR/Nstock)
吉田 浩一郎(クラウドワークス)
渡辺洋行(B Dash Ventures)
1.ザブーン 海事産業特化SaaS
海事産業に特化したSaaS「MARITIME 7」を運営。
世界で12万隻の船のうち、日本は1万隻とそれなりに高いシェアがあるらしい。
船員労務管理を提供。昨年久々に船員法が改定され、違反すると厳しいらしい。トラクションはリリース10か月でコンペ勝率は100%で、トライアルから本契約も高い。船員登録数は9%の国内シェアの約3,000人。海洋法はグローバルらしく、言語対応だけすればすぐにグローバル対応できる。
船舶中古売買や船舶保険なども視野に入れており、船員労務管理SaaSから入り込んで、Land&Expandが見込めそうなサービス。
船舶売買はブラックボックスであり、収益が期待できると考えているようです。
梅木)プレゼンを聞くと、SaaSからアップセルが効きそうで、海事産業特化DX全般を抑えられれば、当初の想像よりも市場規模が大きそうだと感じました。
2.MONO Investment(資産運用コンサルCRM)
IFAに特化したCRM×顧客資産見える化ツール。ハイブリッドなロボアドバイザーを提供。
PLはすでに単月黒字。WealthForceがIFA向けツールとして業界トップシェア。投資家向けツール「投資のコンシェルジュ」も今後本格リリース予定。
Q青柳:IFAにどういうインセンティブがあってこれが拡がるのか?証券会社とのパートナーシップはどう考えてる
A:今は証券会社や出身の人がIFAだが本質的には富裕層と接点がある(梅木補足:サービス業の人は使えるポテンシャルある。)資本業務提携は独立系であることに価値があると思っているので、金融系から調達する予定はない。
3.batton 受発注自動化
発注書などバラバラのフォーマットをAI(GPT)で1つに自動統一する「FAXバスターズ」を提供。
RPAをレガシー向けに提供していたことから、課題を発見。現状はFAXやメール添付のPDFを人が目で確認しながら入力。このフォーマットに統一感がなく、いわゆる「ゆらぎ」の状態となっており、それを一つのフォーマットに統一するのがFAXバスターズ。料金体系は作業量に応じて価格パターンが存在するSaaS。月100万円支払うエンプラも出てきている。
Q武田:FAXがなくなることは想定していないのか
A:FAXなくなったほうが良いと思っている。サービス名もバスターズにしている。今は受注だけだが今後は発注にも入りたい。ターゲットとする製造業がアナログであり、どこかでデジタルに置き換えたい。プラットフォームになりたい。
Q宮田:SmartHRの経験から、うまみがある市場に思えたが、SOMが200憶は小さいと思った。(もっとあるのでは?)
A:手堅く算出した。
Q舛田:出前館では加盟店がFAXを廃止し始めている。スピード感が大事な事業だと思う。
A:アナログ領域は営業のレバレッジが効きにくいので、パートナーに代理店営業をお願いする予定。複合機メーカーなどに。複合機メーカーの解約を防げるとよい。
4.SUPWAT 製造業向けR&DSaaS
WALLという、製造業における研究開発・設計・生産領域において蓄積されたデータを活用した業務プロセスの標準化を促進するプラットフォームを提供。
SOMは1,800憶を見込む。WALLの導入とコンサルも販売。大企業向け低単価で個別提供可能なポジショニング。工数を結構削減できるサービスのようです。
Q青柳:潜在的な顧客数を知りたい
A:売上100憶以上の企業がメインのターゲットで、1,700社くらいある。
梅木)プレゼンの半分以上がデモで、ぱっと見難しそうだったが、便利そうでした。顧客には刺さりそう。なんかすごそう。
5.Poetics 商談解析AI(音声解析)
社名がpoeticsに変わっていました。
IP電話、オンライン商談を自動で要約・文字おこし・AI解析する商談解析AI「JamRoll」を提供。
リリースから数か月で数百社導入。ID課金で5,000円。OPEN AIのwhispperの40倍のデータ量(日本語)を保有。AI SaaSからAI APIプラットフォームを志向。
Q宮田:類似サービスげ結構あると思うので強みは何か
A:インフラを変えずに使えるのが強み。(他社はインフラを変えなければいけないことがある)
Q吉田:(競合の)ミーテルやバベルはいける?(倒せる?的なニュアンス)
A:(言いにくいけど)いける!
梅木:LLMでもビジネスシーンの会話データを持っている企業がそんなにない。という点は魅力的に思えました。
6.OptFit フィットネス(AIジム)
ジムの監視コストを削減しようというサービス。ジムの稼働時間などもモニタリングできる。月の人件費の平均30万円の削減に成功。直近単月売上は3,000万円を突破。
フィットネス以外に介護施設や工場向けに提供可能。警備会社と提携できるようになっている。
Q舛田:ジム以外だと次はどこ?
A:介護や24時間営業の工場。警備会社側からそういうニーズを聞くことがある。警備会社と連携しているプレイヤーはまだ少ない。
Q青柳:警備会社がこういうサービスを自社でやりそうだが
A:もともとは対抗心を燃やしていたが、パートナーとして考えたほうが良いと考えるようになった。(梅木補足:警備会社はAI周りがまだ弱い点があるので、補完関係になれそう)
梅木:フィットネス以外に横展開できれば市場規模が大きくなるので良いですね。警備会社によるM&Aは十分にありそうですね。
以上です。
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