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ダウンラウンドIPOは悪なのか?

2021年12月にコロナ・バブルが弾けて以降、特に2020年4月から2021年12月に調子に乗ったバリュエーションで調達したスタートアップがIPOすると、公募価格でダウンラウンドを余儀なくされる現象が急増した。

筆者はスタートアップのIPO承認時に分析記事を長年に渡って出してきたこともあり、記事を書いた企業の多くの資本政策のデータが手元にある(一部の企業は目論見書に記載がないくらい古い資本政策しかなかったので、ない場合もある)

私見を述べるとコロナ・バブルにおけるスタートアップのレイターステージのバリュエーションは行き過ぎであり、これは大いに反省した方が良いと思う。

しかし、ダウンラウンドでIPOすることはそんなに悪いことなのだろうか?

正直にいうと、ネタ的にはダウンラウンドはちょっと「調子に乗ってたからだな、ざまあw」という世間(私も含む)のニュアンスを感じなくもない。

しかし、ダウンラウンドIPO=公募価格のスナップショットだけを切り取って、そのIPOの良し悪しを語るのはナンセンスというか、木を見て森を見ずだろうと思う。

今回は2021年12月〜2024年10月のウメキワークスで生データを取得できたテックIPO57社を対象に調査した。(注:9月以降IPOのROXX、AIロボ、オルツ、Schooも未上場最終と公募価格≒想定価格で調査対象とした。この4社は初値、上場後最高値はまだ不明)


1.未上場来週ラウンドと公募価格:ダウンラウンドは○社で○%

結論から述べると、ダウンラウンドは57社中32社であり、56%がダウンラウンドであった。半数以上とは、思ったより多かった印象。

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