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米国SaaS14社のNRR比較

米国SaaSの決算がほぼ出揃いました(ADBE、MDB以外)。

決算は実績及びガイダンスの売上成長率とEPSの4つを見ることがほとんどかと思われます。KPIとして重要なのがNRRと解約率で、米国SaaSの場合日本と異なり、NRRが開示されているケースが非常に多いです。NRR非開示は、自信がないことの裏返しとすら解釈されそう。

今回はNRRにのみ焦点を当てて深掘り。

なぜNRRが重要なのか

Net Retention Rate(NRR)ダラーリテンションレートとも呼ばれることがありますが、NRRで統一。日本語では「売上継続率」とも訳されます。

既存顧客からの売上がどれだけ拡張しているか。を表す指標であり、例えばA社が1年目に100万円利用し、翌年120万円利用したら120%という数値となります。SaaSではNRR120%超えが一つの優良な指標と言われています。

なぜこのNRRが重要なのかというと、既存顧客が製品に満足しており、利用を拡大していることを意味するからです。

このNRRの上昇は具体的に紐解くとこのどちらかのパターンであることが多そう。

1.利用ID数の増加(初年度は1部署での採用だったが、翌年度から全社で採用)
2.使用量の増加(定額ではなく従量課金)

NRRが強烈に上昇していくのは実は2の使用量のケースが多いように思われます。特需的に使用量がスパイクしてしまった。とかもありそうですが。

ビジネスの基本的な話ですが、売上増加の方程式は

売上増加=1.既存顧客の売上増加+2.新規顧客獲得

です。2は継続的に努力するのは言うまでもないですが、1のNRRが105%の企業と150%の企業では、その後の指数関数的な売上増加の伸びが全然違いますよね。

なので、NRRに注目すべきで、NRRが高い銘柄は魅力的な構造にあります。

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