ウサギに憧れているカメだったお話
「うさぎとかめ」の絵本はご存知でしょうか?なぜか知らないけど、ほとんどの人が「うさぎとかめ」のお話を知っている。
忘れた方に、簡単に話をまとめます。
うさぎとかめが、言い争いをしていました。うさぎは「走るのがとても早いから、かめより利口だ」と。かめは「違う」と言いました。そして、かめがうさぎに駆けっこをしようと提案しました。丘を越え、荷車までの駆けっこです。うさぎは自分が勝つと確信し、その提案を飲みました。たくさんの動物が集まる中、駆けっこが始まり、うさぎはあっという間に飛び出して行きました。かめは丘を登るのも大変です。うさぎは人参畑で一休みして、人参を食べました。お腹いっぱい食べて、うさぎは眠ってしまいました。かめも疲れていたけれど、休まず歩き続けました。うさぎがハッと目を覚ましたとき、かめはもうゴールの荷車近くでした。そこから力いっぱい走ったけれど、結局かめが勝ちました。
子どものころ、この話を聞いて、地道にコツコツやっていれば、時間は掛かっても、ゴールにたどり着くんだなと、かめ目線で感動していました(笑)
いつからか、うさぎであることを求められることが多くなってきた。高校も大学も、できれば学力の高いいいところへ。就職先も誰もが知っている大企業や、安定している公務員へ。でもその道は全員が進めるわけではないので、隣の誰かより半歩でも先に進まないと行けない。いつも誰かと競争していたように思う。そして、競争に勝つことが大事だと思われる環境に生きていたと思う。
今も同じ。うさぎであることを求められる。職場でも、すぐに答えを求められる。無茶振りの仕事がある。苦手なことでも、当たり前のように任させる。それが仕事なんだろう。選べるような偉い立場ではないのです。そして、結婚適齢期?なので、いつ結婚するのか?とか周りから急かされる(笑)
そして、私はなかなか努力家でして、なんとか食いついて頑張ってきました…笑。でもね、根本的にはかめなのです。かめがうさぎたちと同じように、ジャンプしたり、早く走ったりしようとするから、無理してたんです。自分のもともと持ってる性質と違うことをしたら、辛いです。うさぎになれない自分を何度責めたことか。何度弱音を吐いたことか。
まずは、かめであることを認め、そして自分のいいところを知ろう。うさぎにならなくていいんだ。うさぎのフリをして、背伸びをしなくていいんだよ。かめにはかめのやり方がある。ゆっくり進むから気づけることもある。道に咲いてる花の美しさや、四季の変わり目に空気の香りが変化することに気づけたり。雨がなんだか嬉しかったり。そういう心を大切にしていこう。
2019年の大事な気づきでした。私は自分がかめであることを誇らしくあります。そして、たくさんうさぎさんがいると思うけど、ちょっと疲れて立ち止まったうさぎさんの話を聞けるかめでありたいと思います。