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傷も汚れも隠さない

電子マネーやクレジットカードを使う頻度が増えた。変わりに現金を使う頻度は減った。

お財布は、社会人になる時に買った革の長財布を愛用していたけれど、劣化も凄かったので小さな財布を買うことにしました。

数ヶ月、自分がときめく財布を探していました。財布だけのために買い物に行くことはなかったけど、出掛け先でお財布を見かけたら、手にとっていました。

先日、ふらっと行った横浜の赤レンガ倉庫で、可愛い革細工のお店を見つけました。「kissora」というブランドです。上質な革で、経年劣化を楽しむことができる、使えば使うほど味が出てくるようです。

その時の、店員さんのお話しがとても良かったです。自分たちの商品を心から愛してるのでしょう。気になっている商品を見ていたら、その商品の良さをワクワク伝えてくれました。「この子!」って言うんです。自分たちの商品に自信があるんだなと思いました。

そこで見つけたグリーンの小さな財布。それが今の私の相棒です。

買ったお財布に小さなリーフレットが入っていました。

手入れはしなくていい。傷や汚れは、そのままで。あなたと一緒に過ごす時間を刻みます。

そのようなメッセージが添えられていました。

傷や汚れは、悪いものだと思っていました。革は味が出るので、いいそうです。

今使って2週間ほどですが、少しづつ傷がついてきて、色も濃くなってきました。なるほど、愛着が出てきました。

もしかしたら、人間も同じかもしれない。

シワやシミ、白髪など、年齢を重ねれば重ねるほど、気になるところは増えてくる。見た目だけではない。生きていると何回か、大きな失敗や挫折もある。

前は、隠さないといけないと思っていたけど、ネガティブなことは生きている証拠だから、隠さなくていいのかもしれない。

そう思える今は、歳を重ねることにこわさを感じなくなりました。

どんとこい!30代!!

それから、人間関係もそうやって深くしていきたい。どうしても他者とは、価値観の違いがある。時折ぶつかるときもある。ぶつかるのが嫌で、自分の思いを伝えないこともある。

ある人と、ちょっとうまくいかなくても、そのあともっと近づけるかもしれない。スパっと線引きをしては、もったいない。

そうやって、成熟できたらいいなぁ。

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