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『お笑いネットワーク』の漫才を見る

私をはじめ、関西に住んでいたある年代以上の人は、読売テレビの『お笑いネットワーク』というテレビ演芸番組で、松竹芸能や吉本興業のたくさんの漫才師に出会ったと思います。舞台の中央に巨大な提灯を飾ったセットが印象的でした。
 
番組自体は1970年にはじまったようですが、その後は単発的な放送形態に変わったりして、1990年代ぐらいまで続いていたかもしれません。今は存在しないはずで、番組がいつ終わったのかも不明です。
 
ただ、さすが関西を代表する演芸番組だけあって、『お笑いネットワーク発 漫才の殿堂』というタイトルでソフト化されたものがあります。漫才師別になっていて、各コンビにつき番組で披露した6本前後のネタが収められています。
 
ソフト数もわりと豊富で、私が所有しているのは12種類。たぶんこれで全部だと思います。各コンビが複数のネタを行っているので、比較しやすいのがありがたいです。
 
いとし・こいし、ダイマル・ラケット、やすし・きよしはもちろんのこと、マンザイブームの漫才師たちをはじめ、関西では超有名ですが、こんにちではあまり言及されない漫才もソフト化されていてうれしい。
 
海原千里・万里は姉妹コンビで、妹の千里はいまの上沼恵美子。たぶん10代だったと思うのですが、その天才漫才師ぶりが楽しめます。
 
Wヤングは、マンザイブームで売れていたかもしれないコンビ。ブーム直前に不幸がありました。アホの坂田でおなじみ、コメディNo.1もよく見たなぁ。坂田さんが女性物の下着をつけて登場するという、なんか無茶苦茶なネタがあったけど(DVDには入ってないかも)、それに比べたら今の漫才師の方が全然まじめですね。そのぶんインパクトが弱いか。
 
太平サブロー・シローは絶品です。お二人ともとにかく芸達者です。今でもザ・ぼんちや西川のりお・上方よしお、オール阪神・巨人といった大ベテランが舞台に立ち続けているので(B&Bさんもまだやってる?)、サブロー・シローさんももっと見たかったなぁ。ザ・ぼんちさんはちょっと前に劇場で見たけど、けっこう笑った。
 
ちなみに、島田紳助・松本竜介の人気コンビは、全国ネットの『THE MANZAI』や『花王名人劇場』とちがって、関西ローカルなので力を完全に抜いています。ご愛嬌ですが、こういうのも漫才師の心理がよくわかって貴重ですね。
 
こうやってソフトがあれば、いくらでも研究できそうなんですけどね。なんか発掘できればいいんですが。
 
では、また次回。(梅)


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