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幻の眼科

これは、2007年7月の蒸し暑い日の出来事、、、。


コンタクトレンズを なくした 。

 
なので 夕方、 近所の(@_@)メガネの〇〇に行ってきた 。

新しく作るには まず眼科へいって処方して来てと言われ、、、。

 「うちの紹介だと 交差点付近の○○眼科ですが…」 

 へぇ~そんな所に・・・ 

店から10分ほど離れた場所だが 長年この街に住んでいるのに…知らなかった 。

6時までに行ってと言うので急いで店を出た 。

 

。。。。。。 

 

ここか…古い建物だ… 。
中に入ると いきなりションベン臭い (((^^;)

人の気配がなく受付のガラス戸も閉まっていた 。

「すいません」と声をかけるが 、シンと静まりかえっている 。

受付のガラス戸が少し開いていたので 手を差し込んだが 堅くて開きゃしない( ´Д`)=3

 良く見ると、ひび割れた箇所にセロテープで補強がしてある !

バリンッ となっては困るので そっと手を引き抜いた。。。 

 すると診察室から 

「なんじゃい?」と Tシャツに短パン姿、あご髭をたくわえた爺さんが顔を出した 。

 

梅「メガネの○〇の紹介できました」 

 爺「ああ、コンタクトか…チョット待ってナ」 

と🚾トイレに入ってく ドアも閉めず… 

一抹の不安が…だ・大丈夫かナァ

 診察室に入ると ここもションベン臭い

爺「適当に座って」 

周りを見廻し、とりあえず診察台らしき椅子に座った 。

爺「そこか まぁええわ」 

 (どこでもいいって言ったじゃん…) 

診察券を渡すと爺さんは、カルテを書き始めた。

 
爺「○○ってのが 会社かね?」 

梅「いえそれは住所です。」 

爺「おお そうかね」 
 
(あご髭爺さん以外はいないのかな~^^;) 

机の上には、蓋の開いた目薬が乱雑に放置してある 。机の横には、石油ストーブが…(夏だってのに・・・) 

梅「ここは お一人で?」 

爺「いや、みんな帰ってしもた」 

梅「どれくらいやってるんですか?」 

爺「もう55年ぢゃ」 

梅「凄いですね おいくつですか?」 

爺「85歳」 

だんだん面白くなってきた。

梅「母の実家がこの近くで、昔碁会所やっていたんですよ。」 

爺「おお そうかね 知っとるよ 懐かしいのぅ 〜そこの隣の道には路面電車が走っておったろ?」 

梅「いやぁ、そこまでは私はちょっと^^;」 

爺「ふぉっふぉっふぉっ ワシも歳とったのぅ」 

梅「でも、そのお年でこうして現役でやっているなんて素晴らしいですね。」 

爺「今は 息子に任しとるんじゃ でも早く帰ってしまうんで… じじいは 留守番ぢゃ」 

 (えっ 留守番?なの?) 

 爺「ところでコンタクトはすぐ欲しいのかね?」 

梅「はい」(?) 

爺「ぢゃ・ワシがやるかの」 

 (え~~!) 

爺「じゃ。これ見て」 

 一般的な視力検査に使うあれだ。

梅「全然わかりません」 

爺「じゃ、もうチョット前に来て」 

 梅。。。。。。 

梅「まだ 一番上もわかりませんσ(^_^;)?」 

爺「あ、そう まぁだいたいわかった」 

 (まじかよっ だいたいって) 

爺「じゃ、今度はそこ座って」 

機械にアゴをのっけて覗き込むと、チカチカと光を当てられた 。

爺「こんなもんじゃろ…」 

 (・・・・(  -_・)?) 

爺「じゃ、今度はそっち座って」 

違う機械にアゴをのっけて覗き込むと、ヨットの映像がぼやけたりはっきりしたり… 。

爺「よし わかった!」 

 (犬神家にでてくる警部かよっ) 

診察は、5分足らずで終わった。。。 

爺「メガネの○○さんに よろしくのう」 

 
ほんとに息子がやっているのだろうか? 
ほんとに受付の人とか居るのだろうか? 

後日行ったら、「そんな爺さんはいませんが、、、」とか言われたりして?

でもまぁ 二度と行く事はないな・・・ 

診察代1950円は しっかりとられました¥

眼科の案内をしてもらったとき
何となく 眼鏡屋の女性の店員さんが申し訳無さそうな表情をしていたが。。。

なるほど  こーゆーことだったのネ(笑)

コンタクトレンズは 無事 作ってもらいました とさ






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