人生初の転職を振り返る2019
自己紹介
金融系スタートアップでAndroidエンジニア兼PjMをやっているうめちゃんです。
タイトルにもある通り、2019年は社会人4年目にして人生初の転職をしました。
年末なのとそろそろ入社から3ヶ月経つのでこの機会に、転職を始めることになったきっかけから転職後の現在までを時系列で振り返っておこうと思いこの記事を書きました。
転職を考える前の自分
転職を本格的に考え始めるまでは、転職に対して不安を抱えていました。
自分は外で通用するレベルなのか、というのが一番大きな不安でした。
おこがましい主観ではありますが、前職では3年半の在籍期間の中でAndroidエンジニアとしてある程度顔が売れてきたつもりだったのですが、これは社内で出しゃばってるだけで外に出たら大したことはないんじゃないかと思っていました。
なので、転職自体は時々なんとなく頭に浮かんではいたのですが本格的に動き出すことはなく、きっとなぁなぁでずっとこの会社にいるんだろうなぁなんて思っていました。
転職を考え始めたきっかけ
これはいくつかありました。
まず1つ目は、同期の転職です。
私は前職に新卒で入社したのですが、同期30人のうち3人が3年目と4年目になって立て続けに転職していきました。
3人とも辞めていった理由は様々でしたが、この出来事は自分自身が転職を本格的に意識し始めるきっかけになりました。
そして2つ目は、仕事における成長が減ってきたと感じるようになったことです。
私は性格的に、これまでできなかったことができるようになること、その達成感がすごく好きでとてもやりがいを感じます。
難しい問題にぶち当たってめちゃくちゃ残業したとしても、最後にその問題が解決すれば達成感で残業の疲れが吹き飛ぶタイプです。
入社3年目くらいまではその感覚がどの仕事を行う上でも常にあったのですが、4年目くらいからその感覚が薄れていきました。
インプットして自分を成長させながら仕事をするというよりも、手持ちのカードでいかに戦うかという働き方になっているように感じていました。
そして3つ目は、尊敬する先輩の転職です。
この出来事は私に大きなショックを与えました。
業務を一緒に行なっていたわけではありませんが、同じ外部勉強会に参加したり同じ技術について話したり、関わりが多い方でした。
その方の技術や知識に対する貪欲さやストイックさに、私の尊敬の念を抱いていました。
その方が転職されたことが私の中では本当にショックで、会社に対するモチベーションの低下に繋がる出来事になりました。
この出来事から、本格的に自分は何故この会社にいるのかを考えるようになりました。
何故自分はこの会社にいるのか
色々考えた結果、いくつか理由は出てきました。
・一緒に働いているエンジニア仲間が好きだから
・自分のやりたいことができているから
・新規アプリ開発を多く経験できる部署にいて楽しいから
・繁忙期以外は自分の時間が取りやすくて個人開発に当てられるから(今思うと1年のほとんどが繁忙期だったような気もしますがw)
1番大きかったのは1つ目の「一緒に働いているエンジニア仲間が好きだから」でした。
ただ、ここまで考えて確かに理由はあるものの、これが本当に自分の求めるものなのかと疑問に思い始めました。
仮に今一緒に働いているエンジニアが辞めたら自分もやめるのかとか、人に流されて動くのは正しい選択なのかとか、この時はすごくもやもやぐるぐる考えがまとまらずに悩んでいました。
1人でもやもやしていても埒があかないと思ったので、退職していった先輩に助けを求めました。
第一歩を踏み出す
先輩を飲みに誘って、転職についての相談をしました。
この時2冊の本をおすすめしていただいたことと、転職活動の目的を提案していただいたことを覚えています。
それらの本は「エッセンシャル思考」と「苦しかったときの話をしようか」という本でした。
どちらも自分自身のキャリアに悩む自分にぴったりの本でした。
エッセンシャル思考は、自分の目的にフォーカスしてそれに集中することで成果を最大化し、それ以外の瑣末なことは切り捨てる覚悟が必要だと説いている本でした。
苦しかったときの話をしようかは、企業選びに失敗はなく、あるのはキャリアの最終目標の実現確率が高いか低いかだけであると説いている本でした。
この2冊の本を読んで、今自分がやるべきことはまず現時点での自分自身のキャリアの最終目標を考えることだと確信しました。
また、この時年収の話にもなりました。
(あくまでも憶測ですが)前職は年収が年功序列で決まるため、このまま年次を重ねていくとスキルと年収が比例しなくなり、年収から見るとスキルが低く見積もられてしまう可能性があり、そうなってから転職したのでは大きなハンデを負うことになると。
これに関しては他の在籍エンジニアからも言われたことがある話だったのですが、今の年収が私のスキルに見合っているのかいないのか分からず半信半疑でした。
半信半疑の私を見かねてか、先輩は「自分の市場価値を測る意味でも、転職活動をしてみるのもありだよ」とアドバイスをくれました。
これがきっかけとなり、私は転職活動への第一歩を踏み出すことになりました。
キャリアの最終目標を定める
これまでの人生、これといってやりたいことを明確に持ったことがなく、何となく生きてきた自分にとってこのお題は難題でした。
社会人になってからはプログラミングという武器を手に入れはしたものの、これといってやりたいことを明確に定義したことはありませんでした。
目標の設定はとても悩みましたが、「苦しかったときの話をしようか」に書いてあったある内容を思い出しました。
目標は現時点での目標でいい、ここで決めた目標が今後ずっと同じでなきゃいけないことはない、と。
目標は現時点での暫定的なものでもいいんだと知り、自分が今一番熱中できる個人開発こそが自分にとって現時点での一番やりたいことなのだという結論に至りました。
臭い言い方ですが、個人開発をしている時が一番いきいきしていて、生きている心地がすると感じていました。
なので将来は「個人で開発したサービスで生計を立てられるようになる」という、現時点でのキャリアの最終目標を立てることができました。
転職の軸を定める
キャリアの最終目標が達成できるかどうかという基準ができたことで、それを達成するために今自分に必要なスキルや環境が分かってきました。
これらが転職の軸になりました。
絶対に譲れない軸
・モバイルアプリ開発のスキルアップができること
・自分が使いたいと思えるサービスであること
・ユーザー目線での課題解決スキルを身に付けられること
・ビジネス観点やデザイン観点においても自分の意見を反映できること
・個人開発の時間が取れること
あったらいいな軸
・製品や市場が成熟しておらず成長余地があること
・BtoCで自社開発であること
・業務外での活動(個人開発、OSS活動など)や社外勉強会やカンファレンスへの参加を推奨・支援してくれて、そういった活動をしている方が社内にいること
これらの軸が出来たことによって、今の会社にいるのと転職するのどちらが軸に合っているのかを考えるようになりました。
その結果、市場価値を測るという目的が、キャリアの最終目標の達成確率を上げられる環境を探すという目的に変わりました。
選考を進める
本格的に選考に進んだ企業は全部で5つでした。
1ヶ月半ほど掛けて5つの企業の選考を平行して進めていました。
初めての転職活動で勝手が分からなかったため、スーツなら間違いはないだろうと思い毎回某駅併設の更衣室でスーツに着替えてから面接に向かっていました。(夏場で死ぬほどきつかったです。)
のちにスーツじゃなくてもいいですよと採用担当者の方から言ってもらって、最終面接だけ私服でいくなどしました。
中途採用の面接は非常にラフで、新卒の頃の面接とは全く別物のように感じました。
会社によってもまちまちでしたが、1次面接では技術に関する話やこれまでの実績についての話、2次面接では事業内容に関する興味関心だったりお互いの将来のビジョンの話、最終面接は企業によって驚くほど毛色が違いました。
基本はCEOだったりCTOだったりCが付く方がいらっしゃるのですが、がっつり面接するところもあればオファーだけ出して終わりのところもありました。
新卒採用と違って、企業と求職者が対等な関係で対話をして、お互いの相性を見極めているような感覚でした。
そんな中、選考をしていく中で違和感を感じる企業もありました。
この違和感は、圧迫面接とかそういったことではなくて、何となく空気感が自分に合わないなと感じたり言っていることに信憑性が持てなかったり、そういった違和感です。
こういった違和感を感じた企業に関しては、途中で選考を辞退したところもあれば落選したところもありました。
いずれにせよ、違和感を感じる相手とはうまくいかなかったし、仮に面接がうまくいったとしても入社後に何らかの課題に直面していたと思います。
自分の直感に従うことは非常に大切だと感じました。
活動終了
最終的にいくつかオファーをいただけたのですが、自分の直感と転職の軸を照らし合わせてどこにすべきかを選びました。
正直に言うと、前職に残るという選択肢もこの時点ではまだありました。
しかし、今の環境に身を置き続けることと別の環境に身を置くことを比較した結果、最終目標を達成する確率を上げるには環境を変える方がいいと判断して転職を選びました。
オファーをいただいた後は在籍中の会社との調整がほとんどでした。
まずは直属の上司に報告、その次に現場の上司に報告、後は最終出社日を決めたり諸々手続きをしたりといった感じでした。
最終出社日までの振る舞いで、私は2つ後悔をしています。
1つ目は、お世話になった方々への報告をもっと早くしておくべきだったという後悔です。
オファーを受けて正式に転職することが決まった後も、私は特に関わりの深かった少数の人にしかそのことを伝えていませんでした。
お世話になった方々はもっと多くいたのですが、最終出社日の挨拶周りでしか顔を合わせなかったことを後悔しています。
あまりおおっぴらに話すことではないだろうと思い隠していたのですが、今ではもっと早くからお伝えしてきちんと会話を交わしておくべきだったと思っています。
2つ目は、最後の追い込みで体を壊すほど働いてしまったことです。
立つ鳥跡を濁さずの精神で最終出社日までにできる限りのことはしていこうと考えていたことと、現場の責任者から最終出社日の退社時間ギリギリまでコミットしてもらうからなと煽られたこともあって、最終出社日までは可能な限り働きました。
そして残業しすぎた結果、腰を痛めて転職後もそれが治らず病院に行く羽目になりました。
やり切ることは大切ではありますが、限度があったなと後悔しています。
後悔とは違い、憤りを感じることもありました。
転職を報告してから、現場の責任者から何度もお前の送別会はやらなくていいよなと言われ、非常に不愉快でした。(元々そういう会を開く文化がないのであれば分かりますが、社内で部署移動してきただけでも歓迎会を開くような部署だったため明らかに当てつけでした。)
冗談のつもりだったのかもしれませんが、後腐れなく最後までやり切ろうとしていた自分にとっては大幅なモチベーション低下に繋がりましたし、一緒に働いていた方からのそういった心無い発言にはショックを受けました。
その人への感謝の気持ちがあったはずが、その嫌な気持ちで上書きされてしまいました。
最終出社後は有休消化したんですが、前職在籍期間中に割と有給を使ってしまっていたので、ほとんど有給は残っていませんでした。
本当だったら1ヶ月くらい休んで個人開発に没頭したかったのですが、そうはいきませんでした。
入社から現在まで
入社してから最初の1ヶ月は社内ツールの使い方やAndroidの設計に慣れるために、不具合修正や既存コードのリファクタリングなどをしていました。
2ヶ月目からは開発と平行して、PjMとして案件調整だったり開発現場の取りまとめのようなことを行なっていました。
そして現在はそれらを行いつつ、ユーザーの行動やサービスの数値的特徴から課題分析を行い改善施策の弾作りを行なっています。
まだ試用期間を終えていないため今後どうなっていくのかは分かりませんが、キャリアの最終目標の達成を意識しながらこれからも仕事をしていきたいと思っています。
今のところは身に付けたいスキルに応じた仕事ができているので問題なさそうです。
ただ、キャリアの最終目標に関しては入社してから多少の変化がありました。
キャリアの最終目標として掲げていた「個人で開発したサービスで生計を立てられるようになる」の一部が、実は私が求める最終目標ではないことに気付いたんです。
その一部がどこかというと「生計を立てられるようになる」の部分です。
確かに売上が立つことは嬉しいことですが、売上を上げること自体は目標ではなかったのです。(収入源は個人開発の成果物である必要はなく、何でもよかったんです。)
お金を儲けられるサービスを作りたいのではなく、多くの人に使われるサービスが作りたかったんだと改めて気付きました。
そしてただ使われるだけではなく、それを使うことによってユーザーにメリットを与えられるかどうかが重要だということにも気付きました。
なので現時点でのキャリアの最終目標は「個人で開発したサービスで多くのユーザーにメリットを与える」になりました。
あと、開発物に関するこだわりもなくなってきました。
これまでは一般ユーザーが使うサービスを作りたいと思っていましたが、最近ではオープンソースライブライの開発にも楽しさを見出しています。
おわりに
この記事では、人生初の転職を振り返りました。
キャリアの最終目標を達成できるように今後も精進してまいります。
以上、ご精読ありがとうございました!
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