創作居酒屋。
二品目に出てきたのは、いつも通りチンゲンサイとサーモンのマリネだった。つまらない配置だ。
創作居酒屋を謳うこの店では、何かしらのずれをエンタメとして提供してくる。そして、それが実田俊介にはうっとうしくてたまらなかった。
売れにいってないようで、実は売れにいっている。
ビジネスカジュアルな服装をライブハウスで着るどこぞのバンドマンみたいに薄っぺらい。薄っぺらいことを自覚していない。毎度毎度のことだ。「ウーバーイーツは高いから買いません」。あぁ、そうですか。じゃあ、小田急線にも乗らないでください。クラウドファンディングにも何も乗っからないでください。
そんなことを考えていると次の一品が運ばれてくる。ちなみに、一応俊介が頼んだものである。
うん、これは悪くない。
マヨネーズとアンチョビのパスタ。苦味があるのは何故だろう。自称、料理人志望だった時期のある俊介は思考を巡らせる。
なるほど、それはきっと。
「ですよね?これ」
写真ありがとうございます。ステキな写真だったので、使わせていただきました。
地元の商店街に創作居酒屋があるのですが、まだ行ったことがありません。いつか行ってみたいな。でも、個性的な店とは言いたくありません。
個性がない店など、
ないのですから。