【ネタバレありの名言録】月光条例 岩崎月光
月光条例は藤田和日郎作の少年ファンタジーで、主人公の岩崎月光が物語である「鉢かづき姫」のキャラクターの鉢かづき姫や同級生のエンゲキブといったキャラクターと共に月の光によって狂ってしまった(作中では月打されたという表現)物語のキャラクター達を腕っぷしで助けていくものになります。
今回のこのセリフはフランダースの犬の主人公ネロに対して月光が放ったものです。
この章ではフランダースの犬と浦島太郎の話が入り乱れて進んでいきますが、今回はネロに対して焦点を当ててご紹介します。
ネロはフランダースの犬の物語の中では、おじいさんを守れず、絵のコンクールも落ちて、全てを失って息絶えてしまいます。
そんな自身の人生を「役立たずで最低だ」と自傷していましたが、月光は乙姫の軍勢と戦いながら、そんなネロに対して喝を入れます。
この発言は目頭を熱くしてくれます。
確かにネロの生涯は不遇と言わざるを得ませんが、それを最低だと決めつけていいものではありません。
自分を最低と決めつけてしまうと呪いとなって心を蝕んでいきます。(月光曰く)
しんどい状況であっても自分を肯定して苦し紛れでも踏ん張っていくことが大事ということだと思います。
「からくりサーカス」の鳴海と発想が似ていますね。
現実世界でも自身の境遇が恵まれないと、過去を顧みて後悔の念を感じてしまう人もいるのではないでしょうか。
そんな状況でも我慢して、それこそ自分のモノサシを杖にして勝機が見えるまで踏ん張り続けることが成功への近道なのかもしれませんね。