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【三国志を語りたい】兵法の天才!黄巾キラー 皇甫嵩 Vol.1
まさに重労働とはこのこと!
天下は黄巾族により乱れに乱れている中、この黄巾族の討伐に西に東に駆け回り、ほぼほぼ1人で壊滅させた男がおります。
それが皇甫嵩です!
皇甫嵩?
横山光輝さんの三国志や三國無双等では序盤に出てくる将(悪く言えばモブ)の印象を受けますし、人によっては知らないという方もいるでしょう。
この皇甫嵩はすごいんです!
元々皇甫家の家柄は戦上手で知られ、宮廷からも期待をかけられていましたが、その中でも皇甫嵩は才能は類まれなるものでした。
彼のすごいところは状況判断に優れているところです。
彼は一軍を率いて黄巾族の討伐を行なっておりましたが、黄巾族は大軍です。
民衆が混じっていながらも黄巾の名も元に戦うため、士気が高く厄介この上ないものでした。
黄巾族の将は波才で、10万の大軍が洛陽目掛け猛然と差し迫ってきていました。
対する皇甫嵩は2万の兵であり、道中の長社の城に立てこもって応戦するのでした。
各地で反乱が起こっているために皇甫嵩の兵も2万までしか集められなかったのでしょうか。
兵法を知る皇甫嵩は籠城はできても、このままでは負けるとわかっていたのかもしれません。
そこで彼がとったのは火計でした。
それも命懸けの火計でした。
自身の城に火をつけて、敵陣後方から火を放つ、皇甫嵩は自ら打って出て、敵陣に突撃するというものです。
単純に火計といっても兵は黄巾族が圧倒的に多いので、燃やしただけではすぐに立ち直り反撃されてしまいます。
火をつけて果敢に攻め抜いて、勢いのまま敵兵を追い落とすことが重要だと、皇甫嵩を判断したのでしょう。
皇甫嵩は果敢に突撃をしていきます。
黄巾族は奇襲に驚き逃げ惑います。
ここで敵をどんどん倒さねば、いずれ反撃を喰らうので、皇甫嵩は攻撃をやめずに黄巾族を追いまくります。
ここで暁光なのは、若き曹操の軍が援軍で合流したのでした。
曹操は火を見て皇甫嵩が何か策を発動したと察知したのか、騎兵を引き連れて駆け付けます。
皇甫嵩としても、寡兵のまま突撃は危険と思っていたので、この曹操の機転に助けられます。
その後、皇甫嵩は朱儁の軍とも合流し、黄巾族に立ち直る暇を与えず、攻め落としていくのでした。
この勝利は長い間悪い知らせしか聞いていない霊帝にとっても嬉しいことで、爵位を上げられました。
それにしても皇甫嵩は自身の別動体が放つ火の方向へ突撃するので、相当勇気がありますよね。
智慧と豪勇を兼ね備えた将であったことはこの作戦から伺えます。
皇甫嵩の活躍はまだまだ続きます。
というか皇甫嵩はいろんな所で転戦していきます。
デキる男は忙しいですね!
皇甫嵩のお話!
そして、彼の物語を語る上である重要な人物が出てきます。
彼のその後の運命はこの男によって決まるのでした。
その名は董卓仲穎。
暴虐の限りを尽くした梟雄と皇甫嵩は一体どんな関係があるのか?
乞うご期待!
なぜ、こんなに面白いのか?読めばわかる。
三国志
宮城谷昌光
文集文庫