YouTube Premiumサービスは一体「どこ」へ向かってるのか?

 広告が出ない、バックグラウンドやダウンロード再生が出来るというYouTubeのプレミアム機能ですが、無料体験期間の資格をもらえたのでココ数ヶ月、使わせてもらってます。
 思ったより快適ですね。自分はもっぱら広告無し再生でこの機能を使ってるわけですが、無料体験期間が終わったら元通り、広告を表示させると思います。なぜなら月1,180円の料金がもったいないと思う貧乏人だからです。広告を見る・飛ばす手間をかけても、その料金を節約したいと思ってます。

 ここで感じたのは、YouTubeプレミアムの機能というのは、一体誰のために、どういう目的で作られたのだろうか? ということなんです。

 これまでは誰であれ広告を強制的に見させられてました。その広告収益はYouTube運営に、そしてなによりもユーチューバーにとって、大事なものだったはずです。それがプレミアム機能で表示させられなくなった。運営もユーチューバーも、その月額会員費で穴埋めできれば構わないと言えます。
 ですが肝心な人たちを忘れてませんか? 広告主です。
 広告を出す企業は、「自分たちの商品やサービスを買ったり使うきっかけ作り」のために、広告費を出すわけですよね? もし仮にプレミアム会員費を彼らの広告を表示させない穴埋めとして広告費を割り引いてもらったり、極端に言えば弁償費(?)として多めにもらえたとしても、そんなのには意味はないわけです。広告を出しそれが表示されない分を補填してくれるなんてことになるなら、そもそも広告とはなんなんでしょう?
 プレミアム会員がどんどん増えていって、広告が表示されない人が増えていったら、そんな媒体に広告主は魅力を感じるでしょうか? バカらしい、もう止めようと思うのではないですか?
 残るのはプレミアム会員費で成り立つYouTubeとユーチューバー、それを見るお金を出す余裕のある会員だけという、クローズドな世界です。

「広告を見る人は減らないよ、だってあなたは見るんでしょ?」と言うのはそのとおりかもしれない。でも自分はお金をケチるために広告を見る選択をしようとしてるわけです。貧乏なんですよ。貧乏人が見る広告と、それに見合う消費、その金額は、広告の出稿料とバランスが取れるのでしょうか?
 民放の場合、金持ちにも広告を見ないという選択肢はありません。もし「ドクターX  大門未知子」を金持ちが大好きで生で見てたとしても、CMの時間は貧乏人と同様にやってきます。その時間はトイレに行くとかお皿を洗う(それだって彼らなら自動食洗機を持ってそう)とかしてつぶすしかなく、テレビの前にいればCMを見ることになります。
 ですがYouTubeの場合、そうはいかない。金持ちは時間を金で買うためにもプレミアムに登録するでしょう。残るのは時間はあるけど金は無いという貧乏人か、わずかばかりの時間ですらYouTubeを見たいが仕事も忙しく時間もないので仕方なくプレミアムを選ぶというようYouTube中毒のワーキングプアくらいでしょうか?

 これって、なにげにYouTubeの収益体制にとって危機なのではないですか? 表示されるのは貧乏人向けの広告ばかりになり、それで成り立つ算段でも立ってるのでしょうか? いまや世界を支配するGAFA、その一角をなすGoogleが運営してるYouTubeなのですから、こんな貧乏素人一般人の心配など吹き飛ばす、ちゃんとした収益計画を立てているのかもしれませんけどね。

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