完璧主義な5歳娘と付き合う
娘、Cちゃん5歳。保育園年長。
この子は本当に、完璧主義なのである。
私も完璧主義だとは思うけれど、それ以上に効率主義である。
たとえば何か課題を出されたとしたら、6~7割のところでいったん見せてみて、相手の反応をみて方向性を確認したうえで、修正・推敲して提出する。
娘はそれができないようだ。
3歳の頃、お絵かきしていたけれど、私が現れたとたん、「おかあさんのほうが上手だから、かいて」と言って、書くのをやめてしまった。
子供より大人が上手なのは当たり前なのに。
この頃は、消極的な子なのかな、と思っていた。
4歳になったばかりの頃、『からすのパンやさん』の絵本が好きで、せがまれて1ヶ月ほど毎晩読み聞かせていた。
ある日突然、「Cちゃんがよむ」と言って、最初から最後まで音読した。
32ページもある本である。『武装警官の一連隊』とか言ってるのである。
字はまだ読めないのに、読めているかの如く、ページをめくるタイミングも完璧だった。
1ヶ月間、じっと聞くにとどめて、覚えていたのだ。
このあたりで、あぁこの人は、自分ができたと思えるまで外に出さない人なんだ、と思うようになった。
5歳前後、周囲の子が少しずつ文字の読み書きをしたり、お手紙をくれるようになった。
Cちゃんは書かなくていいの?教えてあげるよ?と言っても「いいや」と。
その時点では書くどころか、「なんてかいてあるの?」と言っていたから読めていなかったはず。
他人との競争意識はあまり無いようで、人ができるのに自分ができなくて悔しい、なんて感情は持っていない様子。
一応、お風呂にあいうえお表を貼り、年齢に合ったワークブックは買い与えて、本人がやりたいときにやらせていた。
(いずれも百均で購入。なんとありがたい。)
ヤキモキしていた5歳半、突然、ひらがなとカタカナを読み上げるようになった。
それとほぼ同時期に、少しずつ書くようにもなった。しかもだいぶ綺麗に。
きっと本当はここ数ヶ月で徐々に読めるようになってきていたのだろう。
でも完全に読めるようになるまでは、自分ができたと納得するまでは、読めると公言しなかったのだ。
そうしてファミレスのメニューをすらすらと読んだ夜、すごいねと言った私に「でも漢字は読めなくて悲しい・・・」とさめざめと泣いた娘である。
大人だって読めない漢字があるよ、これから勉強したり調べていけばいいんだよと慰めながら、あぁ難儀な性格だなぁと思った。
自分で自分を許せないことが、この子はきっと多そうだ。
他人と比べないことは長所だろう。
自分の敵は、あくまで昨日の自分・・・なんだか一流アスリートみたいだ。
子育てはもちろん初めてなので、長子はどうしても実験的というか試行錯誤が多くなる。
来年には小学生になる。
彼女にはこれから先、完璧にできないことがいくらでも出てくるだろう。
折れないように、腐らないように。自分で納得のいくような落としどころを考えたり、低めのハードルをたくさん設定して『できた』を積み重ねる方法を考えていくべきなのかな。
失敗は成功の母、という言葉を贈りたい。