ずっとプオタが好きだった
まずはじめに
この記事はプロレス好きの方が
「お、貴様なかなかやるな」という内容ではないことは先にお伝えしておきますね
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昭和の人間は程度の差はあるがプロレス好きの人が多いように思う
運動神経が皆無の私ですら、他所の家の壁でローリングソバットの練習をしたものだった
大学で同じクラスにプロレスオタク、今で言うプオタがいた
彼は学生プロレスをやっており何回か試合を観たこともある
本名もリングネームも忘れたが「サンダーさん」と呼んでいたと思う
獣神サンダーライガーからつけたのかもしれない
キャンパス内で「サンダーさん」と声を掛けても「あ、おぉ…」くらいの低温なのにプロレスの話をする時は別人だった
「長崎カステラ」の看板が「長州力」に見えてしまうと言っていた
恋愛感情は1ミリもなかったが、
プロレスの話をする時の彼は
珍しい生き物を見ているようでとても楽しかった
当時周りには他にもプオタがいたが、
みんな同じように「普段は低温でプロレスの話になると別人」で、そういう人たちが集まってプロレスの話をしているところへ「へぇ、そうなんや」などと適当に加わりながら聞いているのが好きだった
本当は自分もそうでありたかったのに
いつの間にかやらなくなったローリングソバット
あの時の気持ちを思い出していたのかもしれない
何かを同じ熱量でずっと好きでい続けられるっていいな、と
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何年か前にガングリオンというものになった
手首に脂肪のコブのようなものが出来て
ものすごく痛かった
「病院でガングリオンて言われたよ」
時々話す職場の出入り業者に言った
「それは長州がなったやつですね」と業者
この人もサンダーさんだな
あぁ、プオタっていいな
またプロレスの話でも(詳しくないけど)してみよう
そんな風に思った
お付き合いいただき
ありがとうございます
ではまた〜