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わたしのこと

「おもしろい生き方してるね」
そんなふうに言われることが増えてきたので、今の暮らしやここに至るまでの経緯を、noteで書いてみようと思います。

その前情報として、少々長くなりますが自己紹介を。

バックグラウンド

東京生まれの東京育ち。
中高大とミッションスクールの女子校育ち(母の希望)。
中高大とガチなテニス部に所属していた体育会系人間。

卒業後は関東のテーマパーク運営会社に入社し、22年間勤務。
いろんな部署を経験したけれど、最も長く14年近く所属したのは裏方のクリエイティブ部門でした。

アトラクションやイベントの開発、キャラクターブランディング、ストーリー教育、コピーライティングなど、遊園地ではなくテーマパークと呼ばれる所以でもある「テーマ=ストーリー」を具現化する仕事を担当してきました。

人々の期待を超える「夢」や「魔法」を生み出すのは大変でもあったけれど、最終的にゲスト(お客さま)やキャスト(従業員)の笑顔や楽しんでいる姿を目にすると、それまでのすべての努力・苦労が吹き飛んでしまうぐらい嬉しく、プロジェクトの仲間とともに喜び合える、本当にやりがいのある仕事でした。

十勝との出会い

2016年頃から地方創生の話題・ニュースを耳にすることが増えました。
でも、そこに出てくる地名は知らない場所ばかり。

そのとき、ふと思ったんです。
「自分が暮らしているこの国のことを、私はまだまだ知らない」
「いろんな場所に行って、日本の魅力にもっと触れたい」

それまでは旅行といえば海外に目が行っていました。毎年のように海外出張に行っていたし、プライベートでも年に1〜2回長い休みを取って海外に行く、という感じでした。

でも国内なら週末で行くことができる。
折よくその頃スタートしたのがJALの「どこかにマイル」。少ないマイルで4つの候補地(空港)のどこかに行けるという、ミステリーツアー的な要素のある制度です。

4箇所のどこに行くことになるかは申し込んでみないと分からない、というのが面白くて、カードをJALカード一本にしてマイルをためまくり、2017年以降は毎月のようにどこかにマイルで週末弾丸で旅に出かけました。

海底にある関門トンネル内で県境をまたぐ(北九州空港)
阿寒湖で遊覧船に乗ってマリモを見に行く(釧路空港)
おいしすぎて2日連続で食べた宇和島鯛めし(松山空港)

その旅先のひとつとして出会ったのが帯広でした。
北海道には何度も旅行していましたが、十勝エリアに足を踏み入れるのはそのときが初めて。

週末の弾丸旅行で一人旅(旦那さんはお留守番)、という条件は他の旅行先と変わらないのに、帯広での旅はなんというか、とてもウェルカムされているような温かさを感じたんですよね。(具体的な体験は別の投稿で触れたいと思います)

十勝に通うきっかけを探す

なぜだかよく分からないけれど、帯広は他の旅行先と違う。
そんなふうに感じて、もっと帯広そして十勝のことを知りたいと思いました。
「十勝が気になる。十勝に行くきっかけを作りたい」とあちこちで言いまくっていたら、ある方に「とかち熱中小学校」の存在を教えてもらいました。

熱中小学校は全国の地方エリアに18箇所開校している、大人が集い、学ぶコミュニティです。
月に1〜2回授業日があり、大企業のトップや地域でイノベーティブに活躍する方のビジネス講義から、音楽家や芸術家によるトークやワークショップなど、幅広いジャンルの学びを楽しめる場となっています。

熱中小学校が十勝にある!内容的にも面白そうだし、十勝の人とも知り合えそう。
それならば通ってみようではないか、東京から。
ということで、さっそく入校。毎月、帯広空港へと通いました。

授業はもちろん面白かったのですが、なによりも私にとって価値があったのは、生徒として通う十勝のみなさんと出会えたことでした。
東京で異業種交流と言えば会社員同士の出会いが主ですが、ここでは農家や酪農家、漁師、林業家といった今まで接点がなかった産業の方々とも、同じ生徒として気軽に話すことができました。

授業日は主に土曜なので毎回1泊し、翌日に農場や牧場を見学に行かせていただきました。

端っこが見えないほど広大な畑や牧場、エアコン付き・自動運転の最新型トラクター、見たこともない不思議な機械が並ぶ巨大なガレージ、収穫後から出荷するまでの大量の豆の乾燥場、イモコン(じゃがいもなどを入れるコンテナ)をひっくり返してイス代わりに使う採れたて野菜のBBQなどなど、とにかく驚きと感動の嵐でした。

そうしているうちに、自分は世の中を「何も知らない」ことに気づかされました。
大手企業で長年働いていて、なんでも知っているような気になってしまっていたけれど、なんと狭い世界しか見えていなかったのか。自分が毎日食べるもののことですら、生産者がどのような思い・手段で作っているのか関心も持っていなかった。
だいぶ遅いけれど、40代でやっと無知の知に至ったというわけです。

22年間勤めた会社を退職、そして十勝へ

数年間、十勝に通う生活を続けた結果、大きな学びを与えてくれた十勝の人々や大地と関わる仕事がしたい、と思うようになりました。

ちょうど開発を担当していたアトラクションが無事にオープンし、仕事として一区切りついたタイミングで退職を決意、十勝で働くことを決めました。(退職・単身赴任に関する旦那さんとの家庭内協議の話は、また改めて)

十勝での仕事が決まる前にエイヤッと退職を決断したこともあり、同僚からも、社外の人からも、家族からも、そして十勝の人からも言われました。
「なんで十勝?安定した会社を辞めてまで行く必要あるの?」
「あんな大企業を辞めるなんてもったいない!二度と戻れなくなるよ」
「会社を辞めなくても、旅行で楽しめばいいじゃない」

そう言われても決意が揺るぐことはなかったのですが、当時も今も、私がなぜそこまで十勝に惹かれるのか、うまく言語化できないでいます。コピーライターでもあるのに。
この根底にあるのが「ひとことでは言い表せないほどの魅力が十勝にはある!」ということなのではないかしら。

だからこそ、noteで自分の十勝での暮らしや体験を一つひとつ共有することで、その魅力のひとかけらでも伝えることができれば、と願っています。

ヨソモノだからこそ気づく十勝の素敵なところを、少しずつ共有していきたいと思います。
どうぞよろしくお願いいたします!


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