見出し画像

ダイヤモンドSふりかえり

JRAホームページより

ミクソロジーがレコードで快勝し、天皇賞へ向けて大きな一歩を踏み出した。

2着ヒュミドールは近走の不振がウソのような脚を見せ、力がある事を示した。

そんなダイヤモンドSをふりかえる。

まずスタートで大外ベスビアナイトが出遅れる。

それ以外では、トラストケンシン、レクセランス、メイショウテンゲンもやや出遅れた。

先行争いに目を向けると引退レースのウインキートスが外から先頭に立つ。ミクソロジー、ヒュミドールも内から前につけカウディーリョも前へ。

内2頭が控えカウディーリョがかかり気味に2番手になり最初のコーナーを迎える。

その時点で1、2着の2頭は最内をキープし、3着シルブロンも横2列目をキープしていた。これは道中内を通った方が良いとの判断からの位置取りだろう。

コーナーに入ったところで中団にシルクレーシングの勝負服が並ぶ。前からスタッドリー、シルブロン、レクセランス。

シルブロンはここで頭を上げていきたがるも何とか我慢しているのがわかる。

そして最初の直線を迎えた所でレクセランスが動く。

中団にいたレクセランスが遅いペースを嫌ったか、

先行集団まで押し上げた。結果、12.8-12.7と刻んでいたラップがここで12.2とペースアップ。しかしそこでレクセランスが控えた事で、また12.7とペースが落ち着いた。

…かに見えたが、さらにここで動きが出る。

1コーナーに入った所でスタッドリーが頭を上げながら行きたがり始める。

なんとかマリノアズラの後ろで我慢するもすぐに限界を迎え、

マリノアズラの外に出して押し上げて行った。

先頭まで上がったスタッドリーは、やっと落ち着きを見せペースを落とす。が、先頭を奪われたウインキートスはすぐに先頭を奪い返し

先頭ウインキートス、2番手スタッドリーとなった。このスタッドリーが動いた区間で、12.2-11.5-11.7とペースが上がり前にいた馬には苦しい展開となった。

その隊列のまま直線を迎えた所で、

ウインキートス以外の馬が外を目指す中で1人だけ内を目指した騎手がいた。それがヒュミドール田辺騎手。

最内から力強く抜け出し、後続を突き放しにかかる。外に目を向けると、ミクソロジーとシルブロンが馬体を合わせて競り合っていた。

シルブロンを競り落としたミクソロジーは、今度は内を抜け出していたヒュミドールを捉えに行く。

ゴール寸前でなんとかヒュミドールを捉えたミクソロジーが4連勝で初重賞制覇を飾った。勝ちタイム3.29.1はモンテクリスエスが持っていた3.29.4を更新し、さらに過去10年の勝ちタイムと比べると1秒以上も早い非常に優秀なもの。

長距離界の新星誕生!と言って過言でない結果となった。

勝ったミクソロジーはスタートから難なくポジションを取り、周囲の動きにも惑わされず、直線で大外に出したにも関わらず上がり最速で勝って見せた事から、ここでは力が違った。天皇賞で本当に面白い存在でタイトルホルダー相手にどこまでやれるのか楽しみだ。

2着ヒュミドールは新味を出したレースで力を示した。前目につけて抜け出してきたレース振りから、今後の重賞戦線でも無視できない。

3着シルブロンは折り合いをやや欠いた点があったが良く頑張った。だが、ミクソロジーとは力の差を感じた。

今年のダイヤモンドSは長距離戦としては珍しく道中で動きのあるレースだった。そして道中で動いたのはいずれも外国人騎手で、このレースだけで判断は出来ないが、両騎手の長距離戦でのレース振りにやや不安があるなと感じた。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?