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地方でWeb制作会社を創業。7年経営して感じた限界

お久しぶりの投稿です。
最後の更新からだいぶ月日が流れてしまいました。

お客さんには偉そうに、更新しなきゃだめですよ!とか言ってるのに医者の不養生とはまさにこのこと笑。

さて、年末ということもあり今年一年の振り返りを綴ろうと考えてましたが、何を書こうか悩むくらい濃密な一年でしたので、僕の経営者史上、最大の意思決定について書いていこうと思います。

限界を感じた7期目

2024年9月で弊社は創業からまる7年を迎え、会社としては8期目になります。7期目の結果としては、過去最高の水準となりましたが、個人的には限界を知ったというのが正直なところです。

なにが限界なのか、シンプルに「ビジネスモデル」です。

弊社は基本的に受託事業がメインで、サイト制作やWeb広告の運用代行などを生業としているような、よくある労働集約ビジネスと言われる類です。ほかと少し違う点で言えば自分たちでスクール事業も運営しており、toCのビジネスも展開しています。

顧客数は200社を超え、福島県内で有名な企業なども多数お取引させていただいてます。おそらく県内の制作会社の中では、高価格帯のポジションに位置しているのかな…?

実は、数年前から薄々気づいていたのですが、弊社のポジションだとこれ以上の成長を考えたときに福島県内ではマーケットの拡大が難しいということ、専門性の高い人材の採用問題が払拭できませんでした。

つまり、仕事を増やせないと人も増やせないし、そもそも増やす人材が県内にいない…。さらに想像以上に進化する生成AIを目の当たりにしたときに、岐路に立たされていると改めて思いました。

個人的には半端な制作会社はなくなると思っています。技術力が標準化されていく世界で、クオリティ勝負!を謳っていても限界がくるだろうと。特に地方においては制作会社が考えるクオリティが顧客にとって過剰スペック(エゴ)になっている可能性もある、本当に弊社のミッションである「知域のもったいないをなくす」ことにつながるのか?そんな葛藤もありました。

そんなタイミングだからこそ、改めて原点に立ち返り、我々が価値提供できる顧客はだれで、我々にどんなことを求めているのかを考えました。

縮小するマーケットからSMBの広大な海原へ

改めて福島県内のマーケットをリサーチしました。今までメインで支援していた中小企業と言われる規模感の会社が18000社(小規模を含めると87000社)ほどと言われています。

総務省の調査データ(令和2年 通信利用動向調査報告書)によれば、中小企業のホームページ開設率は90%であり、それを考えると県内で新規ホームページ制作をする潜在的な需要は1800社くらいしかないというのが実情…。

既にホームページを保有する企業のリニューアルのニーズくらいしか制作会社は営業の機会がないんですよね…。(新規構築は本当に少ない)だから、見通しが立てにくいし、他の制作会社からリプレイスする切った張ったになってしまいがち…。

一方で小規模事業者は69000社で、ホームページ開設率は未だに50%程度。つまり、県内だけでも潜在的な需要が34500社ほどあるということです。実に19倍の差…!

その結果も踏まえて、我々が本当に支援すべきなのは、大手ではないけれど地域に根ざしてサービスや商品を販売している小規模な事業者だと気づき、大きく方針転換することを決意。
※今まで提供していたサービスをやめるわけではないです

そこで生まれたのがSMB向けの定額制ホームページ制作サービスです。月額7,800円からホームページの構築・運用までまるっとサポートします!(しかも契約の縛りなし)という弊社のこれまでのポジションとは真逆の取り組みです。

ちなみに、構築は弊社が運営するスクールの受講生が担当していて、受講生たちの実績を増やすことや実務経験にもつながっています。月に数十件の構築に対応できるのも受講生さんがいるからこそ。

定額制サービスで構築した鍼灸院のサイト。原稿作成と撮影も全て行います。

事業化にあたり、これまで営業専属のチーム自体がなかったので新たな採用や配置換えを行い、我々の強みをフルに活かした営業戦略のもとでテスト販売を実施。おおむねシミュレーション通りに推移して、よしアクセルを踏むぞというタイミングがまさに今です。

僕自身も何件か営業に赴いて、顧客の声を聞いたりニーズを確認しましたが確実な手応えと顧客の「ありがとう」という言葉がとても印象深かったです。それに「ハタフルを知ってるよ!」という方も多くて、我ながら知名度があることに驚きました。

いくら世の中のテクノロジーが進化していても、目の前の商売に向き合っている人たちにとってはテクノロジーは二の次なんだなと感じましたし、そういう人たちにこそ「かゆいところに手が届く」そんなサービスとして提供していきたいと考えています。

ただし…!

いわゆるSaaSのように積み上げていくビジネスモデルなので、赤字スタートで数年単位の時間軸で黒字化していく計画になります。まさに体力勝負…笑。幸いにもこれまでの実績や保有するリソースでゼロからはじめるよりは、ましなほうですが、それでもヒリヒリする意思決定をしました…。

それでも自分の経営者歴の中で、自信を持って良い決断だったと言えます。これからはDEAD OR ALIVEな経営になってきますが、生き残りをかけて8期目をやりぬくぞ!という宣言とともに締めくくりたいと思います。
(死にたくないからお仕事ください^^)

最後に

改めてマーケットサイズなんかわかりきったことじゃん!とか、制作会社としてもっとやり方あったんじゃないの?と思われた方もいるかもしれません。

「賢者は歴史に学び愚者は経験に学ぶ」という言葉があるように、愚者である僕は経験しないとわからないじゃん!という質なので、やってみた結果というのが本音です(ほらやっぱりな!はダメ笑)

地方でWeb制作事業が悪いというわけではなく、マーケットサイズにあった規模感でほどほどにやるならいいのではという結論です。異論はほいほい認めます。

全く締めくくってないのですが、来年からセールスチームを強化していく予定です!スモールビジネスの営業だったら任せろ!という猛者の方、ぜひ弊社にお力をお貸しください。(切実)

今回はあまり触れられなかったのですが、ユーティル社と提携して雇用創出や全国の中小企業をサポートする取り組みをはじめたりと叶えたい夢が大きい会社です!

そんな会社で福島から全国に向けてチャレンジしてみたい!という想いのある方と一緒に働きたいです。ちょっとでも気になると思った方はDMでもいいのでお気軽にご連絡ください!

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