日記
GPT-4熱に踊らされている感があるので反脆弱性の20章「時と脆さ」を読み返していた。
この本で取り上げられている「リンディ効果」が面白い。曰く
"技術は、長生きすればするほど、もっと長生きすると期待できる"
ここでいう技術とはタレブが壊れないものとカテゴライズしたもので、技術そのものというよりは知的創造物のことを指すのだけど、要は寿命のあるハードウェアに依存しない情報、仕組、価値観、慣習など。例えば自動車は壊れる、でも人の輸送という営みは乗り物を変えて生き残り続けるとか。
リンディ効果はいわゆるtime testを言い換えたもので、つまりは長く残っているものは、それが長く残っていること自体そのものが何らかの理由で人に重用されてきたことの証明になっているという。
もっともこれはあくまで統計的傾向に関する主張なので、個別例をみればもちろんそれに反する例はたくさんあるのだけど。
今の機械学習にまつわる発展もリンディ効果に依ればほとんどが1年以内に消えていく。どれが時間経過に堪えない枝葉で、どれが時代を超えて残っていくんでしょうねえ。そしてワイの職は残るんでしょうかねえ。