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天皇制廃止論者が女系容認するのは皇統断絶の為なのか


高森明勅氏のブログを拝見し、タイトルの主張をされている憲法学者で中央大学名誉教授の長尾一紘氏の主張について、単純に想定できる話から端的に批判したいと思いこの記事を書くこととした。

言論界において、天皇制度廃止論者がごく少数ながら存在する。
そのほとんどすべてが女系天皇に賛成しているのはなぜであろうか。
女系天皇の導入が皇室消滅をもたらしうることを認識しているからである。

これは廃止論者が何故廃止を唱えているのかを一切理解してないからできる妄想でしかない。
一般に天皇制廃止論者は、平等原則から天皇制、即ち天皇及び皇族を特権階級と捉える、乃至はその不自由な立場から解放すべしとの論から唱えている者が種である。また近年の上皇陛下の率先的な象徴天皇像に感銘を受け、このような差別等々と皇室、天皇が向き合うようなシステムならば容認してもいいと考え直した層においては、天皇制、悪くないが、女性天皇が即位できない、また女性天皇の系統は皇統と見做さない制度は賛同できないとする層である。

つまり自身の思想信条(自身のとは書くがこれは社会的普遍性を持つ)と皇室の在り方を照らし合わせ、現に存する制度的不具合について是正を唱えているのであり、それは制度の存続を前提としているから可能となるものだ。

また次が重要だが、もし男女平等的立場から女系天皇論を容認した場合、それを断絶させること自体が男女平等論の破綻を意味し、彼等の思想自体が否定されることとなる。敬宮殿下(愛子様)が結婚したいのにできないなどと言う事態を招いてしまえば彼等の存在意義が否定されてしまう。

彼等フェミニスト達が主張することを受け入れた結果、皇室の、また女性の、差別が助長されるようなことになればそれは彼等の主張の問題によると言わざるを得なくなるのだ。

真にフェミニズムやリベラリズムを唱えるのなら、それは許されないことであり、彼等が率先して転ばぬ先の杖を排除してくれるはずだ。

勿論、男系論者(長尾氏含む)のように将来の予想が壊滅的にできない論者なら、本気で廃止できると考える者はいるかも知れない。しかしいても極少数だろう。

寧ろ問題は男系論に固執し、皇族数を物理的に、着実に減らしていく愚か者であることは火を見るより明らかなのだが。

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