おしゃべり日記 O-J-サマーの場合
私の頭の中には、小さな劇場がある。
そして小劇場の入り口には、脳内の誰かが会話をしている。
「何でもあいつは日記を書いてるそうだ。」
「へぇ。どんなことを書いてるんだ?」
「『何でも』さ。」
「『何でも』かぁ。」
といった感じだ。
――
この小劇場の演目に、「おしゃべり日記」というものがある。
起きたことを淡々と、おしゃべりにしゃべる。とても稚拙で面白くないので観客たちには不評だ。ただしその演目をする一人の漫談師が身長150cmのブロンドをしたお嬢様口調の女性なのでウケてはいる。
ブーという音がなり、
さあ、幕が上がる!
今日はとても歯がいとぅございましたわ。
その歯の痛みが耳にまで伝わるのでそれまたいたいこと痛いこと。
イヤホンをぎゅっと耳に押し込んで無理やり音を聞くのですのよ。
しかしながらその行為は外耳炎という病気につながるらしいですわね。
嫌ですわね。
わたくし、歯医者は嫌いではありませんわ。幼い頃から通っていましたからね!わたくしの家庭は「迷ったら病院に行きなさい!」という感じでありましたからね。キィンと口の中にドリルを入れられるのも、もう慣れましたわ。ただしひとつだけ許せないのは歯型を取るピンク色のやつですわね。あの物体はすすいでもお口の中に残り続けるので、あまりわたくしは好きではないですね。おーっほほっほ。
おっと、わたくしとしたことがつい自分語りをしてしまいましたわ。これは失礼。
最近首から上の感覚器官の様子がどうもよろしくなくて、ちょっとした悩みとなっておりますことよ。
さぁ、お喋りはこのくらいにしておきましょうかね。それでは、ごきげんよう。