同棲6年目。お互いが違う方向に動き始める。居心地は良いけれど・・・
まきちゃんとのお付き合いは長い。前回から数年経つ。
どれだけ課金しているかはわからないが、相変わらずネットゲームを日課にしていた。そしてある日の夜。ふと画面を見ると、ゲームの中で結婚式をあげているのを目撃した。
私『結婚式?』
彼女『そう』
私『誰の?』
彼女『私の。だけど、ゲームの中だよ?』
結婚と言っても、ネットゲームのキャラクター同士の結婚。
だけど・・・モヤモヤした。ゲームの中では、性別を超えて結婚できる。ゲームのキャラが女性同士でも結婚ができる。
ゲームと言っても、どこかに住んで、実際に存在して、本当に生きている人間が操作し、言葉のやり取りをしている。
毎日ゲームの中で待ち合わせしている。画面の中で2人で寄り添って座って、チャットしている。
私は嫉妬をしていた。
2人が何を話しているか、どんな言葉を交わしているのかもわからない。だけど彼女の顔を横目で見る限り、楽しそうだった。
嫉妬、悲しさ、だけど、どこか安心した部分もあった。関心がゲームの人に向かった事で、セックスをしなくても良くなった。と。
彼女が、言葉に出して言わなくても、セックスをして欲しいという圧力を毎日感じていた。
この時、家に居ても、ほとんど会話はない。
彼女はゲームに夢中。私はつまらなかった。いつも彼女と出かけていたのに、それもなくなっていた。
友達が欲しいと思った。この今の状況を聞いて欲しいと、彼女も、私が友達を作るのに賛成。すぐに掲示板で、友達を探すようになった。
そして、寂しさを紛らすために、女性同士の恋愛を描いた作品を見たいと思い、34歳で人生初めての百合アニメを探した。
『マリア様がみている』『ストロベリーパニック』
女の子同士の恋愛が、当たり前に描かれていて、感動さえした。いい大人が泣いた。
『胸がドキドキ』するこの感情。この先あるのだろうか。
友達募集も、気が合いそうな人に、連絡をするが、メッセージのやり取りが続かない日々だったが、一人の女性に目が止まった。
顔写真を載せている。美人がいた。
掲示板の書き込みには『最近、女の人が好きか、男の人が好きかわからない。レズビアンの方と友達になりたい。』と書いてあった。
清潔感あふれる、清楚系の美人。大学生21歳。こんな美人が自分の写真をのせる???
一瞬疑うが、こんなにも綺麗な女性が、レズビアンになるかも知れない!と、是非こっちの世界を知って欲しい!と思い、すぐにメッセージを送った。
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