〜やはり俺の競馬予想はまちがっている~天皇賞・秋編
※この世界線では、馬券購入は15歳以上でできる設定です。俺ガイルのSSです。キャラ崩壊してますが大目に見てやってください。
朝夜はだいぶ冷えるようになってきて、心も身体も温まるマッ缶のさらなる需要の増大について考えながら自転車をいつもの駐輪場にとめる。昇降口を過ぎて階段を上り、2-Fの教室を目指すと、何やら周りの生徒たちが浮ついているのが目に付く。どしたの?俺全然知らないんだけど。まさか、平塚先生についに彼氏が……?とあり得ない想像をしながら教室のドアに手をかけると、葉山たちがいつも通り窓際で談笑していた。
「っべーよ、グランアレグリアまじっべーよ!まずG1のルメは買いだから!」
「いやいや、コントレイルだろ!仮にも三冠馬だぞ?」
なんだ、今朝の違和感はそれか、ようやくわかった。それにしても戸部たち楽しそうダナー。あれ?大岡は?と思っていたら教室の隅で燃え尽きていた。
「こいつ昨日ステラヴェローチェに単5万突っ込んで今月すっからかんらしいぜ!ギャハハ」
なるほど。良い子のみんなは馬券はほどほどにしようね!
「葉山くんは本命なにで行くつもりなん?」
「俺はカイザーミノルかな、前走もキングリー、シュネル相手にそこそこやれてたしもしいい位置につけて粘り込めば戦えると思うよ」
「じゃああーしもそれでー」
なっ!!葉山、お前ひょっとして東幹久リスペクトしてんのかよ?イメージ的には戸部たちが穴党だと思ってたぞ……。
海老名さんは馬よりウマ娘の方に夢中だからいいとして、由比ヶ浜はどうなんだろうかと思っていたら、
「あたしはねー、カレンブーケドール!なんか名前が可愛い!」
やっぱり由比ヶ浜は由比ヶ浜だな。
放課後、いつも通り部室へ向かう。ちなみに、由比ヶ浜たちはスワンSの話で盛り上がってたから今部室には雪ノ下だけしかいないだろう。中に入ると、ティーカップを片手に競馬エイトを読んでいる雪ノ下がいた。
「遅かったじゃない。今紅茶が出来たから比企谷くんにも入れるわね。由比ヶ浜さんはまだ?」
「うす。あ、それが、まだ教室でスワンSの話しててさ。てか雪ノ下競馬やるの?今ちょっと脳が視覚情報に追いついてないんだけど」
「実家の知り合いが大馬主で、その関係で少しね。でも、私は天皇賞・秋はケンするかも。2歳戦の方が得意だから。今のところアルテミスSはベルクレスタから行く予定よ」
「お、おお……。お前よく喋るな。ネコの時より目キラキラしてるぞ」
それにしても今日一日で改めてこの学校の競馬熱の凄さに気付かされた。今日の奉仕部、競馬サロンって言われてもおかしくなかったもん。でも俺まだ天秋の予想全然出来てないんだよな……と思いながら駐輪場を目指していると、見慣れたジャージ姿の天使に出会った。否、戸塚に出会った。
「あ、八幡。今部活終わったの?」
「おお、戸塚。そっちこそ部活おつかれ。」
「うん!じゃあ片付けあるから!またね!」
「あ、戸塚、ひとつ良いか?今週の天皇賞・秋、本命何で行く予定?」
「うーん、今回は三強って世間でも言われててかなり意見が割れてるよね。僕は今年の3歳馬の活躍も踏まえて、好位から王道の差し競馬が出来てそれでいて大崩れもしないエフフォーリアを軸で考えてるよ!」
「おお、そうか。ありがとな。じゃ」
俺は天使の御言葉を頂いた後、すぐにJRAVANを開き◎を打った。
ということで今回の天皇賞・秋、Yuiドリーの本命はエフフォーリアで行かせて頂きます。