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有馬記念 阪神C ピックアップ回顧


有馬記念

中山芝2500m右A
馬場:良馬場
ペース:スローペース

netkeiba様より引用

レース回顧

ある程度揃ったスタートから押してダノンデサイルがハナを奪い、ベラジオオペラが2番手を確保。3,4番手にはスターズオンアースとディープボンドである程度早めに隊列が落ち着きスローペースのままスタンド前を通過
スタンド前を通過し1コーナー辺りを迎えるところでペースがかなり緩み、900mー1100m区間では13.3秒を記録するなど先団はかなり脚を溜めながらの競馬が出来ており、後ろには厳しそうな展開に
向こう正面の中腹あたりから一気にペースが上がり始め、残り1000mから11.3-11.4のラップを刻み、スローペースからの持続力勝負の様相に
4コーナーでは先団に位置していたスターズオンアース、ディープボンド、ハヤヤッコが脱落し、代わりに外からシャフリヤールがポジションを上げながら直線へ
直線では隊列を維持ししたままダノンデサイルがまずは押し切ろうとひと伸びするも、先団で上手く競馬をしていたレガレイラと外からじりじりと上がってきたシャフリヤールが追い比べるような形に。結果レガレイラがハナ差しのぎ1着。シャフリヤールが2着、ダノンデサイルが3着となった
当日は風もかなり強く、風向きも一定ではなかった為どの馬に有利に働いたかなどは判断はしづらいものの馬群の外面にさらされていた馬達には一定の消耗もあっただろう。レース展開的にはスローペースからの持続力勝負であり、内前をしっかりとキープしていた2頭に向いたとは思えるが、風の影響なども加味するとダノンデサイルなどは目に見えづらい消耗もあった可能性はあるだろう
結果として直線を向いた時点での上位4頭がそのまま着順の上位4頭を占めており、残り1000mからの持続力勝負で全体の脚が消耗してしまっている且つ上位4頭の能力も十分に高い為、後ろからでは差し脚が届かない内容となったということだろう

出遅れ・出負け馬

・アーバンシック
・プログノーシス

netkeiba様より引用

ピックアップ回顧

レガレイラ(1着)

ホープフルSを勝ち切ってからここまで常に期待され続けてきた馬がようやくの戴冠。前走からスタートの行き脚が付くようになっており、今回も中団前目からの競馬を出来た。ペースが上がった際も内目で余裕をもった追走が出来ており、4コーナーでも前の2頭を見る形で内でスムーズに競馬を出来ておりポジションを取れるとここまで競馬をしやすいのかと思わされるいい例だろう。これまではなかなかスタートから行き脚がつかずに後方からの競馬となり、展開自体もスローペースでこの馬に向かない内容が多かったのだが、ここにきて抜群の内容で競馬を出来た。ただし個人的にはこれだけの完璧な内容での競馬が出来たのであれば、あと1~2馬身突き抜けてほしかったという若干の物足りなさはある。もともとそれだけ素質を評価している馬であり、まだまだ伸びしろはあると思っているのでどのような展開でもしっかりと結果を残せる馬になってもらえるよう期待したい

シャフリヤール(2着)

6歳となってもいまだ衰えることのない内容で貫禄の2着。外枠から中団を確保し、レース展開が動いてもしっかりと前に馬を置いてポジションをキープしながら無駄な消耗をせずに脚を溜められたのだろう。4コーナーでは垂れ始めていたハヤヤッコとディープボンドを外から一瞬で交わし切り、直線を向くころにはレガレイラに併せる完璧な立ち回りだった。さすがのCデムーロ騎手といった騎乗であり、本馬が一番強い競馬をしたと言っても過言ではないだろう。東京などの広いコースで一瞬の瞬発力を求められるとキレ負けする面もあるのだが、今回のレースのように持続力勝負からある程度上がりの掛かる競馬になってくれればまだまだ健在だというところを見せつけた

ダノンデサイル(3着)

スタートから押してハナを奪いきり鞍上のレースプラン通りの結果だったと言えるだろう。日本ダービーでもスローペースから終いの5Fを56.8秒で走りきっており、今回のレースも同じようなレース展開を作り出すことに成功したのだが、理想的な形としてはいきなり11.3のラップではなくじわじわと上げていくようなペースを作りたかっただろうことから、こちらが観ているよりも圧力は強かったのかもしれない。一気にペースを上げたことで終いは流石に厳しくなってしまい、それが風に影響を受けたのかはさすがに判断のしようがないのだが十分に頑張ったといえるのではないか。爆発的な決め手というよりは高い持続力とパワーを活かした競馬が得意という印象が強いので次の狙いどころは大阪杯辺りだろうか

ベラジオオペラ

4着。常にダノンデサイルを見る形で番手からスムーズに競馬を出来ており、欲を言えばダノンデサイルは交わしたかったというところだろう。風の影響などはある程度本馬の方が恵まれていたはずで、終い一杯になった相手をかわせなかったのは能力か距離なのか。それでも後ろには抜かれなかったところをみると展開的には向いており、個人的には能力を最大限発揮してのこの結果だと判断すべきかと思う。次は大阪杯連覇に向けてしっかりと休養を挟んで成長を期待したい

ジャスティンパレス

5着。好スタートを切ったものの次第にずるずるとポジションを下げていき、直線を向いた時には後方からの追い込みに近い競馬になってしまった。秋古馬G13戦全てでスローからの前有利の競馬となってしまい、いずれも脚を余しながらのゴールとなってしまい非常に残念。右回りのコーナーでの推進力に課題があり、今回のレースでも馬群の中でイマイチポジションを確保しきれずに後手後手に回ってしまった。もっとタフな競馬になれば勝ち切っても全くおかしくない馬なのだが、本当に展開が向かずに可哀相なここ数戦となってしまった。とはいえ好ポジションからの競馬が出来ないというのも馬の実力の内であり、軸としてはなかなか難しい馬だとは言えるだろう

アーバンシック

6着。痛恨の出遅れから即リカバリーをして先団に取り付いたものの、スローペースからの5F持続力勝負になってしまい、ポジションが全てのレースとなってしまった。内を立ち回っていたものの、4角で前にいたスターズオンアースが明らかに垂れてしまい、それを交わしながらになったのも少しロスを生んだ。やはり出遅れからリカバリーをした分である程度の消耗があり、ポジション的にはジャスティンパレスの2馬身前で直線に入ったのに最後に交わされたのは物足りなさを伺わせるだろう。ルメール騎手が本馬に騎乗してからの2戦は完璧すぎると言っても良いくらいの内容であり、もともと乗り難しいとされていた本馬はこういった危険性も含んでいただろう。まずは同世代のライバルはダノンデサイルとなるだろうし、ここからどういったローテーションを組むのか楽しみである

短評

ローシャムパーク・・・少し出負けをして馬群に入れてから常にかかり通しであり、むしろよくここまで持ってきたという印象。気性面の課題がレース毎に大きくなっている
スタニングローズ・・・ポジション的には先団外目を常にキープ出来ており、外目の枠でなければもう少し伸ばせたのではないかとも思うがやはり地力的に少し足りていない印象。お疲れさまでした
ダノンベルーガ・・・想定以上に強い競馬をした。外枠から後方に下げてこの展開になってしまっては正直なところどうしようもなく、マクリながら脚を使ったが全体的にロンスパ戦なので外からの競馬は厳しかった
シュトルーヴェ・・・頑張ったが4コーナーでシャフリヤールの後ろにいて突き放された時点で地力が足りていなかった。3Fは脚を使えるがそれ以上は厳しいタイプか
プログノーシス・・・出遅れ痛恨。この乗り難しい馬をテン乗りで制御しろというのは三浦騎手には酷だったか。ラストの急坂までは手ごたえもよく、出遅れが無ければ面白かったかもしれない。やはり距離は長いか
ブローザホーン・・・特に垂れているわけでもないのだがスローからのロンスパはこの馬にとって一番合っていない内容であり、後方から追い込む脚を持っているわけでもないので消耗戦になってほしかっただろう
ディープボンド・・・前から行けたのでそこまで悪い内容ではなかったがもう馬が限界だったか。お疲れさまでした
スターズオンアース・・・明らかにコンディションが整っておらずどうしようもなかった
ハヤヤッコ・・・外から積極的にマクリを仕掛けたことでレースが動いた印象。結果は残念だがレースへの貢献は大きい

阪神C

京都1400m外D
馬場:良馬場
ペース:ミドルペース

netkeiba様より引用

レース回顧

まずはアサカラキングがハナを奪い、それにマッドクールとエトヴプレが続く。中盤がやや速いが平均ペースでの競馬となった
直線では好位から馬場の良い外目に出したマッドクールが抜け出すも、そこに大外から猛然とナムラクレアが差し脚を使いV。マッドクールが2着、後方から内を選んで追い込んだオフトレイルが3着となった
京都はDコース2週目となりある程度フラットになりつつはあるのだが、現在のタフな馬場と京都1400mというコース特性もあり、決め手をしっかりと持っている馬が上位に多く食い込んできた印象だ。ママコチャやウインマーベルなどレース巧者のタイプは少しキレ負けをしてしまった印象である

出遅れ・出負け馬

・マテンロウオリオン

netkeiba様より引用

ピックアップ回顧

ナムラクレア(1着)

個人的には本馬の適性は1400mだと思っており、1400mG1があれば何勝かは出来ていたのではないかとも思うことが多い。スタートからそこまでポジションを取り切れないこの馬は1200mでは取りこぼす競馬が続きG1を勝ち切れていない。今回のレースは大外枠だった為、ポジション的には後方ではあったものの、鞍上のルメール騎手は割り切ってしっかりと脚を溜めることが出来ていた。焦って大外ぶん回しをするわけではなく、しっかりと溜めながら直線をむいてから外に出して一瞬のキレで完全に抜き去る武豊騎手のような騎乗をみせてくれた。それに答えた馬の力は特筆すべきものであり、今回のメンバーはほぼG1級と言ってもいいレベルのメンバーが集まったことからこの馬の能力を証明する形となった

マッドクール(2着)

素晴らしいスタートから無理せず好位に収まったことが最大の好走ポイントだろう。アサカラキングが逃げて外からエトヴプレが競りかけたところをスッと引いて2馬身くらい前を見る形でしっかりと抑えが効いて脚を溜めることが出来た。好スタートをしてから無理せず脚を溜めていたことから直線に入っても垂れることはなくしっかりと2着に粘りこむことが出来た。なにより外からマークしてきていたママコチャを最後までじりじりと離しながら走りきれたことは大きな収穫だろう。決め手のある馬達に向いた1戦ではあったが前からの競馬で2着に残したことは大きい。ただしレース内容自体も抜群によかったのでこれを再現性高く今後も競馬を出来るかはまた別の話だ

オフトレイル(3着)

スタートは五分だったものの特に促さずに後方からの競馬。しっかりと脚を溜めていた分、直線では弾けたが外に進路を見いだせず内を突く形となってしまったのはロスだったとも言えるだろう。1400mでは素晴らしい競馬を続けてはいるものの、ほぼ最後尾からの競馬ではレベルの高いレースでは勝ち切れないことが多く、ある程度ポジションを取れるような改善をしていかないと大きな舞台を勝つことは難しいだろう。G1などではどんなに展開がハマったとしても中団辺りに強い馬がいるとそういった馬がしっかりと脚を伸ばして差し切れない形になることが多い。過剰評価は禁物な馬だろうとは思うが、逆にこのメンバーでよく3着に持ってきたとも言える。持っている能力は素晴らしい


短評

セリフォス・・・やはり1400mにしても前進気勢は収まらず常に掛かっていた。それでも4着に持ってくるのだから能力は高いが全盛期ほどのないようではない。お疲れさまでした
ママコチャ・・・ロスなく好位からの競馬を出来たが、決め手勝負となった面が強く、切れ味は今一つである本馬には厳しいレースとなった
ソーダズリング・・・得意条件である京都1400mで復帰。内をしっかりと追い込んできたもののやはり内はタフだったのか残り200を切ってから伸ばせず。最内枠も厳しかっただろう
ウインマーベル・・・京都の下り坂が課題らしい。決め手もあと一つ足りない馬なので今回のメンバーで決め手勝負となったのは厳しかったか
ダノンスコーピオン・・・控えて脚を使えばこれくらいは走れるが勝ちを求められると物足りない内容となってしまう
ダノンマッキンリー・・・掛かってしまった。一度かかってしまうと大きくパフォーマンスを下げる馬なのでもうこれは仕方がない
レッドモンレーヴ・・・最後尾付近からなら素晴らしい脚を使うがポジションをある程度とりにいくと途端に切れ味が半減する。総合力的には足りていないと言わざるを得ない。外々を回しすぎたのも良くなかった


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