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AJCC プロキオンS 小倉牝馬S ピックアップ回顧


AJCC

中山芝2200m右外C
馬場:良
ペース:ミドルペース

netkeiba様より引用

レース回顧

まずは揃ったスタートから外からアウスヴァールがハナを取る。外枠の馬達がこぞって先団に取りつこうと被さってきた為、内目の先行馬たちはやや窮屈になりポジションを少しずつ下げてしまった印象だ
平均ペースで1000mを越えて下り坂に差し掛かるところでコスモキュランダが仕掛ける。マクリ上がり3番手まで来たところでそれに反応する形で番手に付けていたチャックネイトのキング騎手が抜かせまいとペースを更に上げたことで消耗戦の様相となった。1000m~1600mの区間で34.9秒とかなりのペースアップにより、最終直線に入る頃にはほぼ全頭脚が上がった消耗戦レースとなった
直線では捲り抜け出したコスモキュランダ、先団から抜け出してきたマテンロウレオの競り合いとなるも、馬群からただ1頭だけ脚を見せたダノンデサイルが差し切りダービー以来の勝利を飾った。二着にはハナ差制したマテンロウレオ、3着にはコスモキュランダとなった
当日の馬場としてやや時計は掛かっており、力の要る馬場でタフなペースに適応できなかった馬も多かったことだろう。積極的に競馬をすることが得意なコスモキュランダはこれが自分の競馬なので置いておいて、他の馬に関しては道中動かずにしっかりとペースを守って競馬を出来ていた馬が消耗を抑えて上位に食い込んできた印象だ

出遅れ・出負け馬

・ビザンチンドリーム
・ディープモンスター

netkeiba様より引用

ピックアップ回顧

ダノンデサイル(1着)
想定よりも後ろの位置からの競馬となったが、それでも道中隊列が動いたときもしっかりと我慢して最後まで脚を溜めていた結果、しっかりと前を捉える脚を残しておくことが出来、完勝だったと言えるだろう。斤量もコスモキュランダよりも1キロ背負わされており、皐月賞に出られなかったことから勝負付けが微妙な立ち位置ではあったものの、今回で一応の決着となったか。今回の競馬もタフな面は見せることが出来たものの、競馬の展開自体はロスも極力少ない競馬を出来ており特にずば抜けて強いといった印象は受けず、G1などの争いになるとまだまだわからないといういう印象は受けた。個人的には切れ味があまりなく、中々勝ち切れないタイプの馬だと思われるので今回のように消耗戦になったことはむしろこの馬の強みを出すことが出来たのではないかと思う。G1戦線で過剰人気になるようだとまだ少し怪しい面は残しているか

マテンロウレオ(2着)
驚きの持久力を見せた。スタートから先団に取りつき前で競馬をしていたのにも関わらずしっかりと最後まで勝ちを目指せる競馬を出来た。この馬ももとより切れ味が全くと言っていい程無く、こういった消耗戦の方が合っているだろう。横山典弘騎手の騎乗も素晴らしく、一旦ポジションを取ってからは極力消耗をすることの無いように馬のペースで競馬をさせていた。本来ならチャックネイトやコスモキュランダが抜け出したタイミングで追いたいところではあるが、そこでも我慢して直線に入るまでほぼ追わずに脚を溜めることが出来た。おそらく早めに動いていたら2着には残れなかっただろう

コスモキュランダ(3着)
得意なコースで想定通りの競馬。もとからペースが平均ペースだったが構わずに積極的にマクリを仕掛けそのまま前で残し3着。想定外だったのはチャックネイトが過敏に反応してペースが上がりすぎて前を取り切れずに外々を回しながらの消耗戦となってしまったことか。捲ってから少しでも収まる箇所があればもうひと脚使えていたかもしれない

ボルドグフーシュ
やはり地力はあり前走に続きしっかりと4着にもってきた。レース展開的には向いており、外に出したところから爆発的な脚を使えていたら前にも届いていただろうが急坂付近で出ごたえが鈍ってしまった。中山で直線後ろから差し切るのは中々に至難の業であり、コスモキュランダについて行ってもよかったのではと思い映像を見返したのだが、しっかりとそのタイミングで内田騎手の手も動いており、マクリ上がらなかったのではなくて付いていけなかったという方が正しそうだ。今回の展開はこの馬にとってはかなり向いている展開だったので、今後の重賞戦線では軸として考えるのは難しそうか。粘り強く脚を使えるので掲示板付近常連といった形になりそうか

短評

ライラック・・・内でしっかりと脚を溜めて勝ち馬が通ったラインを通して完璧な競馬を出来た。上がりの掛かる競馬が得意で今回は狙い目だったのだがそれでも届かなかった。これ以上は望めないだろう
ビザンチンドリーム・・・コスモキュランダについていく形で一度脚を使い、中団で収まってしまったことで中途半端に脚を消耗してそこから更に差す脚はなくなってしまったか
ボーンディスウェイ・・・流石にいっぱいになってしまったが外枠から先団外々をまわされながらもしっかりと流れに付いて行った。残り200mまでは勝負できるところで粘れており、今後も十分にタフなレースでは買えるだろう
レーベンスティール・・・スタート後に外から馬が押し寄せたことでストレスが掛かっていそうな状態で万全の競馬とは言えなかっただろう。もともと脆さを含む馬であり、今回も逃げ馬の3番手くらいに収まってペースがある程度落ち着いていたら完勝していたとは思われる。やはりタフな競馬は苦手であり、ここまでのタフな競馬はノーカンとして捉えた方がいいだろう
チャックネイト・・・タフなペースを自分から更にタフにして自滅に近い内容。戦歴からして未だにいまいち武器に欠けており、切れ味不足を認識しての今回の競馬だったのだろう。今後も相手なりに走ることはあるだろうが抜けて強い一面をみせるようなことはなさそうか

プロキオンS

中京ダ1800m左
馬場:良
ペース:ミドルペース

netkeiba様より引用

レース回顧

まずはサンデーファンデーが好スタートからしっかりとハナを取り切る。隊列的にはそこまで動いてはいないのだが向こう正面でグッとペースが上がる場面があり、中盤がタイトなレースとなった
序盤3F37.2ー中盤3F36.1ー終盤3F37.3というラップを刻み、全体的に息が中々入らないタフなレースとなったと言ってよいだろう
特に隊列は動かぬまま直線に入り、まずサンデーファンデーが抜け出すとそれにオメガギネスが競りかけに行く。しかしサンデーファンデーの脚は止まらずそのまま逃げ粘っているとそとからサンライズジパング素晴らしい脚で差し込んでくるも、惜しくも届かずサンデーファンデーが逃げ切りV。サンライズジパングが2着で内からしっかりと前を見ながらついてきたドゥラエレーデが3着となった
中京のダート1800mというコースは内から競馬をする馬にかなり向いており、実際その通りの内容になったと言えるか。外を回した馬はロスが大きく、内で脚を溜められる馬が結果を残しやすいコースだ。タイトなペースとなったものの依然として内枠の馬がしっかりと結果を残している辺り、傾向的には信用してもよさそうだ

出遅れ・出負け馬

・オメガギネス(躓き)

netkeiba様より引用

ピックアップ回顧

サンデーファンデー(1着)
もともと揉まれ弱く、直近の重賞2戦では大凡走で期待を裏切ってきていたものの今回は1枠1番ということもありしっかりと人気にもなった。好スタートからスムーズにハナを奪い、落ち着いたペースでやれそうではあったものの、オメガギネスにつっつかれたからか中盤で一気にペースが上がりタフなペースになってしまった。それでもこの馬の長所として持続力に長けており、体力的に厳しい展開になっても垂れることは無く粘り強さを出せることが出来る。ここ2戦の内容がタフな前傾ラップだったのだが、前から競馬をしていたこの馬は最後まで粘り強さをみせていた。まだ揉まれ弱い面も残っているだろうことからそこまでの信頼感はないが十分に成長していると思われる

サンライズジパング(2着)
鞍上が坂井騎手に替わり少し前のポジションを欲しがるだろうと想定はしていたものの、さすがに出足が鈍く前目のポジションは取り切れなかった。出ムチまで打って出しに行ったのだが中団までが限界で、結局はそこから外を回され難しい競馬になってしまった印象が強い。それでもしっかりと長い脚を使って僅差の2着まで飛び込んできているので地力に疑いの余地はない。それでも今回の行き脚の悪さを考えると、出来る競馬の幅は狭く盤石とは言い難いだろう。それにしても出ムチまで入れられ早仕掛けで追われているのに最後まで脚を使えるズブさというかタフネスには感服だ。ダートで結果を十分に残しているが、それでも個人的には菊花賞に出てほしかったと引退するまで言いたい

ドゥラエレーデ(3着)
本当に相手なりに走れる馬。今回は枠順的にもかなり恵まれており、馬券から外す要素はなかったのだがしっかりと期待に応えて3着に入った。レース内容的にも3番手でじっと溜められており、うまく前が競り合っているポケットに入ったような形で恵まれた内容だったと言えるだろう。そういった面からしたら3着という結果は物足りなく映るかもしれないが、もともとこういった馬なので勝ちを期待しすぎるのもよくないだろう。買い時としてはやはり人気薄になったときであり、人気馬としてみると物足りなさは残る馬だろう

ホウオウルーレット
4着。内枠をうまく活かした競馬。中盤でペースが上がり外の馬達が手を動かしている際にもこの馬は馬なりで追走できており、余裕を感じられた。無駄な部分はなく最高の形で直線に入ることが出来たのだが、直線の序盤で2頭が前に塞がって終い、それを外に交わしてからの追い出しとなってしまったことから差し損ねてしまった。うまく馬群を捌くことが出来ていれば3着はあったのではないかと想定する。もともと展開次第の馬ではあるので今回のように恵まれる内枠でしっかりと脚を溜められることができたのは最高の展開だったいえるだろう。軸として考えるのであればやや再現性に欠けるだろう

オメガギネス
7着。特に邪魔をされることなくしっかりとレース間隔をあけて番手からの競馬をして完敗した。勝ち切ったのがつっついていた逃げ馬なので言い訳は効かない敗戦となった。ベスト条件が稍重あたりの軽い馬場でのワンペースな競馬であり、そのことからもタフさに欠ける馬だと感じており、今回も信用性には欠けていたと考えている。それでももっている能力の最大値は素晴らしいものがあると考えているので、条件が合うレースではしっかりと買える馬だろう

短評

ミッキーヌチバナ・・・終いの脚に賭けるも外枠から外をまわしての競馬ではこのコースにおいては相当実力が抜けていないと厳しい。最後までよく追い上げたと言えるだろう
カズペトシーン・・・展開的に外枠の追い込みは向いていない展開なので特に割り引く必要はないだろう。走破時計的にもしっかりと成長している印象で、次走以降が楽しみだ。とはいえ後ろからになる時点で過剰な人気だと買いづらい馬ではある
サトノエピック・・・サンライズジパングの後ろに付けていたのに全く手ごたえが無く惨敗となった。昨夏から成長している気配が全くなく、今後も一度しっかりと走る姿をみるまでは買いづらいだろう

小倉牝馬S

小倉芝2000m右
馬場:良
ペース:ミドルペース

netkeiba様より引用

レース回顧

まずは内からベリーヴィーナスがハナを奪い、外からアリスヴェリテが追走。序盤から速いぺースになり、3Fが33.9秒、5Fが57.7秒となった。このハイラップで前の馬は早々にバテてしまい、コーナーで4番手から競馬をしていたコンクシェルが先頭に立ち引っ張る
直線に入り早々にコンクシェルも厳しくなり抜け出したのはクイーンズウォーク。中団からコンクシェルが抜け出すタイミングについていきしっかりと交わしてハナを奪うも、ペースがタフだった影響か残り200mを残せず完全な差し競馬に。そこから5頭に差され結局内からロスなく競馬を出来たシンティレーションと中団から抜群のタイミングで仕掛けられたフェアエールングが同着Vとなった。3着にはコガネノソラが入った
今回のレースは流石にタフで息の入る局面が無く、先団から競馬をした馬達はほぼ全滅という差し競馬となった

出遅れ・出負け馬

・ワレハウミノコ
・オーロラエックス

netkeiba様より引用

ピックアップ回顧

フェアエールング(1着)
タフなレースで差し競馬という展開も前走と似た状況であり、上がりの掛かる競馬でこそ真価を発揮する馬だろう。ここにきて本格化したという見方も出来るが、ここ2戦は展開自体がかなり向いていることと斤量の恩恵を十分に受けていることは忘れてはならないだろう。人気してしまうのであれば疑って掛かるべきだろう

シンティレーション(1着)
府中牝馬Sで上がり32.8秒を使いブレイディヴェーグに0.2差まで迫った脚力を持っている馬。小回りでタフなペースになりやすい今回はあまり向かないのかなとは思っていたが、内の中団後ろあたりで無駄な消耗をせずにしっかりと脚を溜め完璧な競馬をしての同着V。とはいえしっかりと内で脚を溜めてから抜け出したにもかかわらず終いは一杯となってしまっていたことから、今回のようなコースとペースは苦手なのだなと再認識した。明らかに終いは厳しそうで、やはりスローペースからの瞬発力勝負の方が能力を発揮できそうだ。どちらにせよまだ軸として信頼できるまでの実績はないか

コガネノソラ(3着)
フェアエールングと同じゴールドシップ産駒であり、長く粘り強い脚を使えたことは収穫だろう。スイートピーSなどでは素晴らしい脚力を披露していたが、周りのレベルが上がると共に末脚が武器とは言えなくなり厳しいレースが続いていた。今回のようなペースがタフで上がりの掛かる競馬であれば持続的に脚を使える良さがしっかりと出たレースだと言えるだろう。もう少し内目の枠からスムーズに競馬を出来ていれば着順は入れ替わっていてもおかしくはなかっただろう

クイーンズウォーク
6着。いくら川田騎手とは言えどさすがに仕掛けるのが早すぎたかなという印象は否めない。タフなペースをコンクシェルについていくような形でコーナーから手を動かしており、早々に先頭で抜け出すも残り100mほどでいっぱいになり差し勢に交わされた。先行勢で上位に残しているのはこの馬だけなので地力の高さは言うまでもないが、もう少し我慢しながらの競馬でも良かったのではないかという結果論はどうしても浮かんできてしまう。実力負けという内容ではなく、小倉での参戦も意外に思っていたので今回は馬の能力を見極めるという立ち位置のレースだったとすればよいのではないか。個人的にはコーナーの進出や抜け出し方も悪くは無く、右の小回りでも十分に戦える馬だと感じた。脚を溜めたい馬なので戸崎騎手のような騎手と組ませると良さがもっと出るかもしれない

短評

ハンデ戦ということで展開が全てであり、見事にペースや枠が大いに影響した着順といった具合で好走した馬も凡走した馬もそこまで評価を変える必要はないだろう

オーロラエックス・・・51キロ出負けで最後方付近から大外を回して4着。まだ開幕週の小倉なのにあまりにも外を回しすぎており、しっかりと追い込んできているもののロスの多い競馬となった。馬自身の能力は高そうだが、もろい面もありそうなので人気になった場合は少し怪しいか
コスタボニータ・・・56キロを背負ってタフなペースを大外から上手く潜り込んで競馬をしたがいっぱいになった。特に割り引く必要はないだろう

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