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成分からみる【自分に合うトリートメント】の選び方②

リンス・トリートメントの使用感は何で判断するか

シャンプーとセットで売られる「洗い流すトリートメント」の種類として[リンス・コンディショナー・トリートメント]があります。
共通の役目としては『シャンプーによってイオンがプラスに傾いた状態をマイナスに戻す』ことで更に髪にトリートメント作用がどのくらいあるかで呼び方が変わりますが
近年ではトリートメントと呼ばれることが主流かと思いますのでこの記事でもトリートメントでまとめて呼びます。

そのトリートメントを選ぶ際に質感の差を感じやすい要素は、本来のトリートメントの役割からしても
しっとり感さらさら感(重さ・軽さ)などの『質感』が大きいのではないでしょうか。
今回はトリートメントに含まれる、質感を作る成分の比較と選び方を解説しますので
新しいトリートメントが重すぎる・軽すぎるといった失敗がかなり防げるので是非ご活用ください。

ノンシリコンブームが起きた背景とトリートメントとシリコンの関係

トリートメントの重さやサラサラ感を出すためにほぼ使われているのがシリコンです。
「6秒に1本売れてるノンシリコンシャンプー」というCMで話題になりましたが、美容室専売品にはほぼシリコンが使われていたために当時美容師向けにメーカーから[シリコンについて説明会]が開かれるほどでした。
シリコンは簡単にいうと摩擦などから髪や肌を守るコーティング剤で、シャンプーで落ちやすいものから数日髪に残るタイプのものまであり
後者のシリコンを毎日使うと、落ちきれないシリコンが髪に被膜を張り美容室でのカラーパーマなどの薬剤が効きにくくなるということが起こったためにノンシリコンシャンプーが作られたのではないかと言われています。
使い方を間違えなければ安全な成分であり質感向上を助けてくれます。
では主要なシリコンの種類を解説していくのでご自身のリンスの成分表示をチェックしてみてください。

シリコンと類似成分の種類

上から質感の軽い順で解説していきます。
・シクロメチコン: 非常に軽く、速乾性があり、髪に均一に広がりやすい。

・シクロペンタシロキサン: 軽いテクスチャーで、さらっとした仕上がり。

・ジメチコン(ジメチコノール): 滑らかさと艶を与えるが、やや重い。

・アモジメチコン(アミノプロピルジメチコン): 滑らかさと艶を与えるが髪に吸着しやすく、特にダメージ部分に修復効果がある、やや重くシャンプーしても残りやすい。2〜3回のシャンプーで落ちていくが、完全除去には1週間程度かかることがある。

・フェニルトリメチコン: 髪に滑かさと艶を与えるが、質感は重い。市販の集中補修マスクに使われる。やや撥水性があり数回のシャンプーでは除去されにくく、1〜2週間程度残ることもある。

・トリメチルシロキシシリケート: 撥水性があり、スタイルの保持を助けるが、質感は最も重い。サロン専売品の集中補修マスクに使われる。数回のシャンプーでは除去されにくく、2週間程度残ることもある。

「シクロメチコン・シクロペンタシロキサン」はアウトバストリートメントに使われることが多く、インバストリートメントに入っているときは質感は重くなりにくいです。
「ジメチコン」はほとんどのトリートメントに使われていて、ややしっとりした質感なのでゴワつきが気になる場合には入っていると安心です。
「アモジメチコン・フェニルトリメチコン・トリメチルシロキシシリケート」は1回のシャンプーでは落としにくいため、洗浄力の強いシャンプーとセットのことが多いです。

トリートメントを選びを失敗しないための具体的な方法

トリートメントのボトルの裏側の全成分表示を見ると
配合量の多い順に並んでいるので、先ほど解説したシリコンの位置がどの辺りにあるかでおおよその質感が判断できます。
今回掲載する写真は美容室でのシステムトリートメントに使われる毛髪内部に留まるように作られている商材なので様々なシリコンが配合されているので赤ラインマーカーをつけました。

大体「水」を抜いて10番以内に配合されているものが質感に大きく影響があるもので、この場合だと
4番目にシリコン、6番目にアモジメチコンが来ているので
ややしっとり感があり、ダメージ部分にも吸着してゴワつきも軽減できるイメージと
真ん中あたりにサラサラ感が出る「シクロペンタシロキサン」
最後の方に種類の違う「アモジメチコン」が入っているので
サラサラ感の向上と持続的なダメージ部分に吸着するしっとり感が期待できる配合になります。

ご自身のお使いのトリートメントの全成分表示を見ていただいて
しっとり感やダメージ部分への補修効果を増やしたいのか減らしたいのかによって
もっと軽い質感にしたければシリコンやアモジメチコンの位置がもう少し後半に配合されている商品を選び
もう少し重い質感にしたければもう少し前半に配合されている商品を選ぶことで
今お使いの物との比較なのでイメージがつきやすく大きな失敗は避けられます。

そしてカラーやパーマやアイロンなどのダメージがない方であれば、そもそもアモジメチコン以上の質感は必要なく
もし今お使いのトリートメントの質感が重く感じたら週に1回のスペシャルケアとして使いながら、アモジメチコンが配合されていない商品を普段使いすればストレスなく移行ができるのでオススメです。

まとめ

トリートメントの質感を大きく左右するシリコンの種類と位置を全成分表示で確認して、現在使っているものと比較しながら選ぶと失敗しにくいです。
次回はシャンプーとトリートメントに共通して大事な「美容成分」について解説していきます。

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