解せない
解せないことがある
私は癖毛だ。
ただし、毎朝前髪が微妙にいうことを聞かない程度の。
美容院に行ってパーマをかけてくださいといえば、
最近かけられたようなので、強めにかけますか?と確認される程度の。
美容師に言わせれば私は「ちょうどいい癖毛」らしい
私が癖っ毛で膨らんじゃうし、いうこと聞いてくれないんですよねと打ち明けると大抵、返す刀、いい癖ですよねーと誉めていただく
僕はサラサラ髪になりたい
コンディショナーだってするし、ヘアオイルもつける。めんどくさいけど風呂上がり出来るだけ早くドライヤーを右手にもって髪を右往左往させる
髭も顔も濃いやつに似合わないかもしれないが
ドライヤーしながら新たに額に汗をかいているので意味ないかもしれないが
そんなこんなで先ほどの美容師からの評価は私にとってなんの意味もない。
もちろん美容師の人に悪意がないのは、いやむしろ善意しかないのは承知しております。
ただ、求めていないこと、むしろ悩みを評価されているこの状況が解せない。
むしろこれくらい癖が欲しくてパーマかけに来られますよと言われましても
最近見返したドラマで
事実は一つ、真実はそこにいる人間の数だけある(的なこと)
を超天パの菅田将暉が言っていた。
癖毛にしてもそうだ
僕はストレートになりたくて、専門家からすればボリュームの出る良い髪
癖毛という事実と二つの真実がある
この場合、こういった二つはかなりの確率で平行線であることが多いと22歳一般男性は分析している。
並行した向こう側の真実をもらってもあまりありがたくはない
各々が持つ真実を否定もせず無理に押し付けもしないのが多様性で
自分の真実や事実をごちゃごちゃにしてこれでもかと繰り出されるのがつまらない飲み会でのお説教といったところでしょうか
ただし良かれと思って真実を押し付けられる事故や、他人の真実をやんわり刺激することで生まれる面白さも、思い当たることがあるので
そりゃ世間の認識もまとまらないし虹色のバッジを作るにとどまっているのでしょうね
と、つらつら考えているうちに、僕の後頭部はスッキリと刈り上がり、髪のボリュームもかなり落ちてスッキリした。セットもしやすそうだ。
冒頭、やたらと解せなかったのは髪の毛が鬱陶しかったかららしい
ただ、この40分、対面に移った男と対峙してはっきりしたことがある
太った
紛れもない事実だ。
真実だ、事実だ、とゴチャゴチャいったが、人間、明確な事実に太刀打ちする術はない
明後日、ジムに入会しよう。
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