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ヒヒと活字

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2022年7月の記事一覧

とうとううとうとし始めた。
達磨娘は自分のうとうとでガックンとなった拍子に目覚め ハッ
アタシ眠ってたんだ
ガッとよだれを拭き🤤
西の山によじのぼり
バミバミ婆婆達磨達を驚かせ、その噂が婆婆達磨達の耳に入り
アンタやるじゃないか!でもやっぱ
婆婆達磨の言った事は正しかった。

船着場から見える景色に見飽きた彼女はあたしいっそ崖っぷちから飛び込んでしまいたいの!と駆け足で山へのぼらんとと川をひょいひょいと高笑いしながら鷹下駄ならして飛び越えてひょいひょい山に入っていきよった。

そっからオイラあっけに撮られて見上げとったらズドンの音と伴に明るうなってまぁ

絶望を飼い慣らした女はなぜか生命線が細くくっきりと伸び
乗り換えようが乗り換えまいがさして変わらない寿命にまたをわるよに伸ばしてきたお節介な線が細くしっかり巾を利かせてきやがってストン手首まで伸びやがる途中で滑り台みたいな横槍線コイツは手の甲まで引っ張りやがる万年寝たとろっとろっ

気づかないウチに

アンタ あたしの事
ヒヒと呼びなさいと言いながら野沢を睨みつけていたのだった

我に返るかいなやで馨(カヲリ)は日に三度私を抱きなさい!!
と口走った自分に気づき
あゝもうお仕舞いだ〜と膝から崩れ落ちると
あら不思議
先程まで目の前にいた
野沢はそれはたいそう

傷口が時間とともに腫れ上がり本当にヒヒみたいに仕上がって

その目は突き刺すように野沢を睨んでいたそうだ

馨はうつむいてメモをとりつづけた
それと同時にこれはもしやチャンスがきたのでは?と漠然と自分ではほぼ無意識と呼ぶに違いない考えが通り過ぎた

そして馨は自分でも本当に気づか

日に三度抱きなさい
そうしてあたしの事を
ヒヒと呼びなさい』と
怒鳴りつけてきた。

俺怖くてさー

と野沢はいつになく気弱な表情をした

馨はそんな野沢の表情に愛おしさを覚えた

俺 正直なところ日に三度も相手できねーよ
それに傷だらけの細君の顔ときたら呼び名通りヒヒみたいに

試した方がいいぜ!』
ってそしたら 彼女
その瞬間自分で引っ掻いちゃって
その後
『これでいいでしょ
まぁ 前も後も対してかわりゃしないけど
あんたは そうね
そうして呑気に紙に書かれた事に翻弄されながら この私を蔑めばいいのよ
あたしは、あたし
そうこれからは
あたしの事を

#紙

紙がその紙もほら
日が経つと色褪せていくじゃないか あれあれと一緒だよと

自分から話し始めた割に言葉をつまらせ気味な野沢に馨は不自然さを覚えた
そしてポツリポツリただが話しを続ける野沢

俺 彼女にほんの冗談のつもりで言ったんだ
『すげっ。お前もためしてみろよ!
てか、

ところ野沢
ヒヒと言うのはねと解答しはじめた

馨は戸惑いながらも直ぐにメモを取り始めた

どうも野沢の説明によると ヒヒとは野沢の前細君の事のようでありその細君 昔は小山の大将ほどの器量だったそうだが 日がいくにつれて まぁとしがいくにつれて何だ何だよ。と言葉を詰まらせ
#紙


矢継ぎ早に52階まで
早く


秘書からの伝言と聞き受けていたが
なんとも最後は艶かしく聞こえる女の声となった 馨はなんとも言えぬ疑いをかんじた。

お急ぎのようなので、お待ちしておりますわと声をかけるや否や

何 ほっとけばいい
と 野沢

でも と馨は口をはさもうとした

野沢さん 一つお聞きしたいのですがヒヒって何の事でらっしゃるんですか?

ふっ そこ聞きますか
野沢は、まぁそりゃきかれて当然だとわかっていたが話しの相鎚にと驚いて見せた

ヒヒとはねと野沢が語りかけたとき

ピンポーーンと呼び出し音が鳴り 社長こちらへ大至急いらしてください。 

そこに出くわした者が始末をしなければ
しょんべんをした者でなく出くわした者が罰せられてしまうのであった
決して縁もゆかりもない親子の絆夫婦の契り等も交わしておらぬ相手の相手とも表現できぬただの順番だと現すするにすぎぬものの始末ををつけねば避難罰をうけるのであった。
#ヒヒなる骸